降三世明王を拝んでみました (original) (raw)
降三世明王を拝んでみました。かなり前に修復しましたが開眼していなかった
不動明王が胎蔵界を代表する明王なら、降三世明王は金剛界の代表的明王。
とても有名な明王です。不動様とコンビです。
アシュク如来の教令輪身にして金剛薩埵の化身。
でも明王の中ではほとんど私においては今までほとんど拝んでいない部類のお方です。
でも拝んでみるとなかなかいい感じです。
というのは「拝んでいて体に合う」というと変ですが・・・
この明王像は実は一年ほど前に弟子にあげたものですが。あとからセットのミニ五大明王をあげたので重複してしまい返ってきました。
この明王は道場観によると金剛鈴は金剛杵であり、槍は棒なのですが、でも多くの造像例はほとんど持ち物の配置はこのお姿と一緒です。
三世の悪因縁や悪業を滅ぼしてくれる非常にたのもしいお方。
エ、未来も?
そうです、今世で悪業を積まねば未来も悪業を積む可能性は減りますから。
明王というと怨敵を摧く本誓で知られますが、
一応の区別は降三世は天魔、軍荼利はビナヤキャ、
大威徳は毒竜や悪人 金剛夜叉は煩悩魔を粉砕するといいます。。
でもまあ、どんなものであれ悪い奴を信仰者に近づけないのが明王の役目。
もともとはこの「降三世」の名前の由来はは三世ではなく三界主の大自在天を踏み倒した故事から来ている。
大自在天と烏摩后は高慢にして釈迦の臨終にもいかなかったため、使いに立った降伏三世明王は怒って彼らを踏み殺したという。
儀軌では自在天は強く踏みつけ。后は顔を踏もうとされ手でそれを遮ろうとする姿が描かれます。
この姿から大自在天は根本煩悩を、后は付属する微細な煩悩を現すのだそうです。
今まであまり拝まないのは実は聖天信仰の件もあった。
聖天様の父上、母上が即ち、大自在天と烏摩なんです。
なにせ、大恩ある父母が目の前で踏み殺されいて喜ぶバカはないと思ったので。
だから聖天尊を祀る拙寺ではこの尊だけは遠慮して積極的にに拝んで来なかった経緯があります。
でも、今はそう思っていない。自在天と后は降三世明王に踏み殺されたとたん、第八地の悟りを得たとされています。
そして普賢延命の力で護法神に復活したといいますから。
今は禍害位の余韻がすべてきれいになるように拝んでいます。