トットちゃんの学校でリトミックをやっていたら今ごろ私は・・・ (original) (raw)
7月6日放映の「新プロジェクトX」
新プロジェクトXで紹介されたトットちゃんの学校
7時のNHKニュースのあと、なんとなくずるずる見てしまい、結果、「あー面白かった!」と満足したTV番組がある。
それは7月6日に放映された「新プロジェクトX トットちゃんの学校~戦時下に貫いた教育の夢~」である。
最初、**黒柳徹子**さんが画面に大写しになったとき、夫ちゃんが
「僕、この人ずっと男性だと思ってた。有名なの?」
と聞くので、
「女性ですごく有名」
「じゃあ、何をしている人?」
と聞かれたがとっさに答えられなかった。
タレント?でいいのか?
エッセイストでもあるよね。
著書の「窓際のトットちゃん」は大ベストセラーになったそうだから。
「窓際のトットちゃん」で覚えていること
私も発売当時の「窓際のトットちゃん」を読んだ。
面白かった、という記憶はあるのだが、今となっては覚えているのは、トットちゃんが通っていたトモエ学園の教室は、電車を改装したものであり、そこに通っていたトットちゃん、つまり黒柳徹子さんは先生から、「キミは本当はいい子なんだよ」といわれ続けていたことだけだ。
「本当は」がつく意味は何なんだろう?
私はそれがずっとひっかかっていた。
そしてその発言の主、小林宗作氏が理想に燃えて教育に身を捧げたひとであることにはまったく知らなかった。
本のどこかに書いてあったのかもしれないけど。
パリでリトミックを学んだ小林宗作氏
小林宗作氏はもともと現在の東京藝術大学のご出身だから音楽家なのだ。
そして1923年にヨーロッパへ渡り、パリではエミール・ジャック=ダルクローズ(Émile Jacques-Dalcroz) が主宰するダルクローズ音楽院で**リトミック**を学んでいる。
エミール・ジャック=ダルクローズって誰?
1865年に生まれているから、1862年生まれのドビュッシーと同世代なのだ。
国籍はスイスらしい。
そして**リトミック**って何?
これが問題なのだ、私には。
いつごろからか、保育園や幼稚園の科目でリトミックということばを目にするようになったが、私の世代にはまったくそういうのがなかったので、「音楽にあわせて子どもたちが自由な動きをする」ことぐらいしか想像がつかない。
ダルクローズが始めたころの写真をみると、少女たちの動きがのびのびしていていいなぁとは思うけど。
番組へ戻ると、トットちゃんのご学友でこのリトミックが大得意だったかたのお話が印象的だった。
最近92歳でお亡くなりになられたそうだが、生前、車椅子に座って当時のことを思い出し、「音楽にあわせてからだを動かすと、自分が本当におさかなになったように感じた」と微笑み、そして先生からは「上手だねぇ、本当に上手だねぇ」と褒められたそうである。
幼少期からリトミックを習っていたら
私がピアノをはじめたのはもうずいぶん昔だけれど、つい最近になってしみじみ思うことがある。
「ピアノって結局、運動とおんなじやん」
私、運動って苦手なんだけど。
特にバッハを弾いていると、右手と左手、各指の動きがあちこちに飛んだり、アクロバット的な運指が要求されたりで、これって反射神経というか、ある程度の運動神経がないとなかなか上達しないのではないか、ということに気がついたのは、ごく最近である。
そしてジャズ。
これはもうまず、リズムありき、の音楽なので全身が動いているようなものだ。
だからもし、私だって幼少期からリトミックを習っていたら、ピアノの弾き方も変わっていたかもしれない。
どうだろう?