ぱっとしてない人生の持ち主が再就職を試みる物語 (original) (raw)
けっこうな年齢になりました現在四十八歳、再就職活動をしてみたので、おぼえがきです。
精神疾患で休職したり体壊して通勤できなくなってクビになって、みたいなこと繰り返して無職です。
メインの仕事はWeb系のエンジニア、PMとかディレクターやってたので上流もやっていたのと、UIとか広告とかアナリティクスに詳しすぎるので、なんとなくのディレクションじゃないコンテンツビジネスが作れる、toB toCどちらも長くやってた、そんな感じでスキルはあると。
Webに拘らなくても開発経験は広くて深い。IT業界の良い位置にずっといました。大変でしたけども。
ぶっちゃけ、今まで仕事はすぐみつかる人でした。
というのを念頭に置いて以下を読んで頂きたいでーす。
私は、いろんな理由でいじめられたりいじられたりしやすい人間をやっていて、社会に出てからも全否定されてしごかれる企業で社会人デビューをしたので、自分という人間に対してめちゃくちゃ冷たく期待もしていない感じの人生を送ってきました。
妙な死生観を抱えているのもいじめやら否定されがちな子供時代からずっとです。
近年は精神疾患がひどかったり、今年に入ってからは内臓のほうがめちゃくちゃな状態で肉体的にもボロボロだったりしてて
そのへんの原因でせっかくみつけた仕事も続けられなくなって
もうこれは人間として、人並み以下の生活すら無理かなって思ってました。
何年か前に「もう自分は誰かに依存しないと人生が続かない」と、公の場で吐露したりはしてたものの、なんとかなるかもと淡い期待をもってした再就職では即刻体を壊して退場。
もう自分に期待とか持てやしません。
なんとかして実家に引き上げて、衣食住は確保、両親の庇護のもと「療養」の名の下にほそぼそと暮らすか、生活保護受けるとか障害者枠で公的扶助をどうにかするかとか、いずれにせよ「今までまともだと思っていた普通に働いて普通に暮らすという」「当たり前」に近い生き方はとれないものだと。
公的扶助を受けるほうに傾かないのは、自分の価値のなさを知ってるので「公的に世話されてまで生きるほどの存在じゃないだろう」という考え方から抜けられてないからです。
なんなら死期を早める結果になる。
そんなら実家に籠ったほうがなんぼかマシでは?
そんな感じでモヤモヤしてたのが七月くらいの話でしたっけ。
六月に足の剥離骨折という怪我を起こしてしまい、まだ足が痛くて、体調も悪くて、会社もクビで、衣食住も危うくなってきて
そんな末期的なこと考えてモヤモヤしてたら帯状疱疹になってしまいました。あれは七月の下旬かな?
いやー、悪いことって重なるもんですね。
季節的には猛暑、ずっと家からも出なくて、となると外出に伴う必要なこと(こまめに風呂に入るとか、服装に気を使うとか)も、やらぬまま日々だけが過ぎていき、全身が痛いので横になってる時間が超長い。
今になって思うと、よく、生きてましたね私は。
しかし、そんな状況でしたが、、、、振り返ると、おそらくですがこの頃に長らく患っていた鬱病から脱していたのです。
色々めちゃくちゃな話なのですけども。
8月に入ってすぐ、珍しく外出したのが、推しシンガーソングライターの黒木ちひろ先生のライブをフラッと観に行ったことでしたか。
黒木さんは、存在を知った時から憧れのひと❤️なのですが、距離はさほど遠くはなく、何度も共演したりお寿司食べさせたりしています。
私のような下等生物とは人間としてのランク的なものが違いすぎるので、まさに天上人って感じですけど、たまに近い目線になってくれて、お寿司食べに来てくれたときは嬉しかったなぁ。
「7月にライブ行くね」と、六月に言ったのに、行くつもりのライブの日が帯状疱疹と重なってしまい、要するに体調壊し過ぎて行けなくて、そんな自分が悔しいのもあって八月上旬に行ったんですよ。
まだ足も痛いし帯状疱疹の後遺症で全身痛いし、たいへんな時期ではあったものの。
先ほど書いたように、実家に引っ込むか公的扶助で生かされるか、という未来しか見えてなかったために「こういう場所に来る機会」も、なくなっちゃうんだろうな、とか、この時は思ってました。
黒木さんにも言ったんですよ、実家に引っ込むネタは。
ご本人にいただいたサインにも
茨城の文言が。
ま、それで、結局のところ、この日に、あまりにも先が見えない人生なのに「黒木さんカワイイ」「太客になりたいなー」ってなって
太客になるには稼ぐしかない!と、このあと、気持ちは再就職へと向かうわけです。
色々、この日がきっかけになった、ってことですかね、今思えば。
なんやかんや黒木さんの家方面には足を向けて寝れない案件が増えてしまったなー(以前、黒木さんのおかげで地上波ゴールデンに出れたりその他色々あり、全然足を向けて寝れてませんでした。推しが恩人てやばい)太客になって恩返ししなくては、、、
とはいえ八月、まだ体が動かない状態です。
結果、寝込んだまま八月は終わります。しかも八月下旬に、元同居人が上京するってんで深夜に飲みに行ったタイミングで、常用のメガネが折れちゃいまして
デジタルデバイスが見れなくなって
家で普通にインターネットする時間なども激減しちゃったんです。なかなか就職活動に移れない。
そんな中、気づいたら年明けから続いてた体調不良から脱してました。
そして九月初頭に、兄に会うんです、蒲田で。
兄は東京にくる用事があり、そのついでに2人でめしはどうかと誘ってきました。
私と兄はたぶん、仲が良いほうに入る兄妹で、今でもたまに超長電話(3時間とか)しますし
お互い独身の頃は2人でドライブ行ったり動物園水族館行ったり2人で映画お芝居観に行ったり、そんなことも多くて、兄が九州で働いてた時は家に泊めてもらったこともあります。
でもまあここ何十年かは、お互い結婚してたり、私が離婚騒ぎと精神疾患で「触らないでください」的な存在になってしまったり、その後社会復帰にことごとく失敗して実家とも疎遠になりかけたり、色々で2人で会うとかなかったな。
まあこの、単独で上京する用事が発生して、そのついでに、絶妙に現在世間から振り落とされているタイミングの妹にめしを食わせて励まそうということをするって、、、思いつく兄は凄い。
優しい兄なんです。
わざわざ蒲田に寄ってくれたのも優しい。
で、兄と昼から飲みに行きました。私は酒やめたので酒飲んでませんが、お肉とそれにまつわる色々を食べながら、ビールを飲む兄、人間界トップクラスの人格者なので私を励ましてくれました。
友人たちの逸話を話しながらも「東大出たって人生色々なんだ」という心に響くメッセージをくれる兄、得意な仕事のシステム構築の話を私に語らせて「いやー、仕事の話してる時が一番いい顔してる」と、仕事の喜びを思い出させてくれる兄、「すぐ仕事がみつかる経験と技術があるのは羨ましい、俺なんか今のタイミングで会社やめたらどこも雇ってくれない」と、社会復帰への自信をくれる兄、さんざん飲み食いしたのに帰りの新幹線で食べるためのいなり寿司を買い込み健康の喜びを伝えてくれる兄、実家に引っ込む可能性を伝えたら「兄としては高齢両親への心配がなくなるからありがたい」と、否定せず受け止めもする兄、すごい人です。
で、実際、また仕事しようって本気で思えたのは兄と会ったタイミングでした。
その後、ようやく就職活動へ向けて脳内シミュレーションを始めており
メガネも買いに行きました。
就活、まだエントリに至らなかったのは暑さのせいか。
恐怖も大きかった。
今回はもう「精神も肉体もボロボロのため、配慮が必要」というのを開示して配慮してくれる会社に行かないといけないし、そんなこと言ってる四十八歳を雇うというリスキーな会社、あります?
ないよねぇ、、、
という恐怖です。
あっという間に9月も下旬になりますが、ここで一気に就職活動に気持ちが向くことになりました。
9月21日にライブをやったんです。その前日、いきなり私は黒髪になりました。真っ黒。
ライブのためというよりは就活向けのほうが大きかったかな。
実はこの日のライブは対バンに憧れの黒木ちひろさんもおりまして
黒木さんに会うとテンションが150倍くらい増して、全体的におかしくなるので
年長者の圧で「この黒髪どう?どう?かわいい?かわいい?」という感じのプレッシャーを与えて「かわいいです」と無理矢理言わせてしまいました、黒木さんごめんよう、、、、、
この日の黒木さんは、いつにもましてきゅるきゅるの可愛さを放っており
「太客になりたい」の思いがいっそう濃くなりました。かわいいは人を救う。
とはいえ、まだ就職活動は具体的エントリ作業に進まずに10月に突入します。
これはだいぶ以前からこうなんだけど、とにかく暇なんですよね、毎日、ずっと暇。
なにもしないでいられる人なんだけども、暇。
人間はここまで暇になるとどうなるか。答えは、、、インターネットもやらなくなり、情報を得なくなります。
5月くらいからTwitterも全然読まなくなり、投稿や告知やニュースの話題が多いアカウントは、中の人が友人や推してる方々ですらミュートしちゃってまして
そのほかのSNSもタイムラインを追いかけなくなり、かなりの情報弱者になってはいましたが
気になったことの検索くらいは、やってたんです。それまでは。
でも、8月や9月の自分のように、ほんとに完全に暇だと、各種SNSで情報をとらないことにくわえてYouTubeやTikTokも情報量のある動画を観なくなり
最終的に「動物がなにかしてる動画」しか観なくなりました。
新しい情報に触れることがそもそも面倒くさくてテレビも見なくなり、ネットニュースも見なくなり、こまごまとしたSNSなんかマジのマジのマジで追いかけない、スクロールしない。
暇で時間があるのに、いや、あるが故に。
この「暇すぎて情弱」は、めちゃくちゃやばい。
暇だからライブとか行けるのに、ちょっとだけ得た情報で行きたいと思ったライブもイベントも映画も、全部すでに終わっている。。。
娯楽だけならそれでもまだ、いい、社会的に必要な手続きも気づいたら締め切り過ぎていたりする。気づいて唖然とする。
やばい。自分が社会から「後回し」にされていってる!
初めての焦りと危機感でした。
このタイミングで気づかなかったら、どんどん弱って死んでたかもしれません。
情弱の自分に唖然としたのが10月4日。
「やばすぎる!なにかしなくては!」と思い転職サイトのアカウントを復活させ、ほか色々あって10月6日とかには書類の更新やらも始めて、スカウトが来始めたのが週明けの10月7日。
転職サイトのスカウトシステムってザルでして、日に300件くらい来ます。そこから厳選してエントリーに移行、書類選考通過したらWeb面接なんですけども、翌日の10月8日には初回面接が始まり、日に数社を三日間。
結果としては三日間面接した会社は全部内定いただけまして、今に至ります。
すごい内定率。100%って、、、、
ここから先は手元に残ってるカードの中から最善を探す作業ですね。
ほんの一週間で「選ぶ側」になりました。
ちょっとびっくりしているのが、病気の件はどの面接でも全部きちんと開示してて、それでもウチで働いてほしいって言ってくださる会社が、こんなにもあるということです。
「まず通勤が無理です」って、そんなやつ雇ってもらえるんですね?
そういう「ゆるい ぬるい」勤務スタイルでも、私の経験と技術はお金になるんですね??
なる、と、思ってくれる会社さんがいるんですね????
すげー
冒頭に書きましたが、自分というもの自体に期待は持ってませんが
宣言してたことを全部現実にしてきたエンターテイナーの「クツシタサン」や、本業のほうでは出されたKPIをほぼ全部達成してきた、鬼の仕事人の自分は、存在として面白いと思っています。
心身を壊すというトラブルに遭って、どう見ても人生うまくいってない感じです。
しかし、こうやって再出発することができるんですね。
ちょっと話は横道にそれますが
何においても私が思っていることがありまして、それは
「努力が報われないと思っているひとは努力をしていないだけ」ということです。
(努力?って概念もそもそも好きじゃないんですが)
仮に目標を達成するために必要なものが「努力」だとしたら、結果が伴わないものなんて努力でもなんでもないです、ただの徒労でしょう。
やってる内容と、やってる量が、目標に合ってない、それだけなんです。
適切なものを適切な量やって結果がついてきてはじめて「努力」が成立するものじゃないかな。
努力してるのに結果が出ない、目標が達成できない、という場合はその「努力」の質と量を明らかに間違えているだけです。
それか、そもそもまったくその人に向いてないことをやっているのか。
ほんとにな、過程だけを尊重してなんの結果も出してない者が努力してるんですぅ、努力は報われないんですねぇ、とか言い出す風潮、よろしくないです。
必ず結果とセットで過程は語られるべきで、結果がついてきてない過程にはなんの意味もありません。と、私は思ってます。
甘やかしちゃだめですよ、努力が報われないとか言ってる人のことは。
なので、色々あって精神と肉体が壊れたけど、社会復帰の足掛かりとなる「内定」が取れた、という、このブログエントリは、結果を出した人の記録です。
書いたように、そもそも、今回もまったく苦労してないですが、結果のための努力なんて楽しいことでしかなくて、苦労ではないですから
面白おかしく捉えております。
最終的にどの会社に進んで何をするのか?
一週間後には全て決まってると思います、よい未来が、そこに、ありますように。