【音楽】A.ドヴォルザーク 弦楽四重奏曲第13番 (original) (raw)

こんばんは♪

レコールドムジークの講師です(*^^)☕🍪

昨日に引き続き音楽の話題。

今回は、

Dvořák - String Quartet No. 13 in G Major, Op. 106 | Bennewitz Quartet - YouTube

作品の概要はこちら

弦楽四重奏曲第13番 (ドヴォルザーク) - Wikipedia

ドヴォルザーク弦楽四重奏曲といえば、第12番の「アメリカ」が最もメジャーなのではないかと思います。筆者も実はアメリカ以外聴いたことがありませんでした^^;

今回、第13番を通して聴いてわかったこととしては、アメリカとは全然違った趣を持っているということです。

彼は楽曲の調性設定において、どちらかというと規則通りというか、曲の中で転調が行われるにしても、わかりやすい進行で進める傾向にあるのかなという印象を持っていました。アメリカも転調しますけれども、割と王道なイメージ。

しかし第13番は異なりました。R.シューマンピアノ五重奏曲変ホ長調)を聴いているのかと思うくらい、転調が著しく、また壮大な作品でありました。

第1楽章 ト長調 2/4 ソナタ形式

やっぱり若干の電車感・列車感は否めないです^^;

鉄道大好きドヴォルザークさんの作品、第1楽章の冒頭から汽笛が鳴ってます🚃

四分音符を用いた3連符が多用されているので、途中でワルツに変わったのかと思いましたが、拍子はずっと2/4のようです。優雅な場面も有りというこでしょうか💃

列車感は否めないものの、先に申しました通りシューマンのような著しい転調、それからブルッフのヴァイオリン協奏曲の第3楽章のような爽快感もございました。

第2楽章 変ホ長調 3/8

序盤は「#ファ→ソ」の音が効果的に使われています。ドキッとします。

Wikiにも書いてありますが、テーマの部分は基本的に変ホ長調(♭3つの調)と、その同主調である変ホ短調(♭6つ)となっています。

構造をかなりざっくり式で示すとしたら、A-B-Aという感じです。Aはテーマとしてよいと思います。

ただし、Bの部分はだいぶ転調が激しかったです。転調まではいかない、一時的な借用も多かったですけど・・・聞こえた限りでは、Bの部分でホ長調ホ短調嬰ヘ長調、嬰へ短調ハ長調ハ短調あたりです。

Aの部分に戻る前、ハ長調(調号なし)→ハ短調(♭3つ)の流れが聞こえたので、どうせ最初の変ホ長調(♭3つの調)に戻るんだろうなと思いました。魂胆はわかっているんだよ!!🍜👮🕵

一番最後のコーダの部分、一瞬ロ長調(#5つの調)に行きます。ロ長調が持っている「#ラ」の音を、異名同音で「♭シ」に読み替えて、変ホ長調(♭3つの調)に戻っていきます。この旋律、たまりませんです。 耳の穴が開きます🤗✨

ラストの1stヴァイオリンが高音で歌うのも美しいですし、そのあとの「♭ミ→♭レ→♭ド→♭シ」のユニゾンもまた何とも言えない!!

準固有和音のアーメン終止は反則👼

ロマン派らしいと言えばロマン派らしいです。

第3楽章 ロ短調 3/4 ロンド形式(A-B-A-C-A)

第2楽章の終盤でも少し出てきましたが、第3楽章では大まかに、ロ長調(#5つ)・またはロ短調(#2つ)→嬰ト短調(#5つ)→ロ長調またはロ短調、の進行が繰り返し出てきます。この進行は、個人的に王族的なカッコよさを持つ進行だと思っています。

理由は、ディズニーの映画「眠れる森の美女」で、オーロラ姫が生まれておめでたい🎉ということで歌われているコーラスがあるのですが、これはまさにロ長調嬰ト短調ロ長調で進んでいるためです。幼少期にこれを聴いてしまったので崇高なイメージを持っています^^;

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話はドヴォルザークに戻りますが、

第3楽章のリズムはとてもかっこいいです!てんっ てて!てんっ てて!

また、「#ファ」の音を基点に転調・または元の調に回帰することがたくさんあります。この手法はベートーヴェンピアノソナタスケルツォ楽章でもよく見られます。

例えばピアノソナタ第15番の「田園」はまさにそうです。

第4楽章 ト長調 4/4

やっぱり鉄道男です。

そして転調しまくりです。一応記録したのですが、著しいにもほどがあるのでここでは割愛します。もし知りたい方はコメントを頂けたらと思います。

ちなみに第4楽章まで演奏が全て終わった後、こちらの動画の一番最後に、汽車?が走っている音が流れます(笑)ウケます(笑)ですよね~という感じです🚃

動画の編集者、センス良すぎます(^^)/

きっとドヴォルザークも喜んでいるに違いない◎

アメリカのような、懐かしい気持ちになる作品も魅力的なのですが、

第13番はまた違った魅力がたくさん詰まっていました。景色や空気を懐かしむこととは別の、彼の繊細な部分を垣間見られたような気持です。隠れた名作なのではないかと思います。

//ちなみに、第13番の第3、4楽章楽章の中で、スラヴの踊りであるフリアントやスコチナーの音楽が使われていると解説している資料をたまに見るのですが、このあたりの音楽はF.スメタナのオペラ「売られた花嫁」を見るとより分かりやすいかと思います。

ではでは(^^)/

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