じぶん日記 (original) (raw)

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富山市から東岩瀬駅までは車で20分ほど。
富山ライトレールを使っても30分という場所です。
東岩瀬は富山湾に面した海沿いの町です。

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富山ライトレールは、もともとJRであった路線を路面電車化して運営されています。
広告が一枚も無くてすっきり。

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東岩瀬の街はもともと北前船の寄港地であったことから、物流で栄えました。
回船問屋で栄えた御三家は馬場家・米田家、森家。大きなお宅が立ち並んでいます。
馬場家についてはすでに記事で書いた通り、富山大学の前身を創設した家でもあります。
過去記事:アートなとやま旅 富山城址公園、高志の国文学館

また東岩瀬は参勤交代の道でもあったことから、宿が置かれました。
大きな米蔵もあったりと、この辺りは商業の中心であったことがうかがえます。

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中でも森家は公開されています。
流暢な説明を聞きながら、当時繁栄を極めた廻船問屋の邸宅を見学。

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オイの間は商談をする部屋です。
「おい」ってどんな漢字を書くのか調べてみたけどわからずじまい。
オイの間の畳はすごくふしぎな形をしていました。
模様敷きって言うらしいのですが真ん中に川が流れていて、一番奥は「半畳」になっている。
半畳=(商売)繁盛ってことなのだそう。

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壁にはコトシロヌシの名前。
海の守り神ですね。一切説明がなかったけど、当時からかかっていたのかな・・・

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また素晴らしい鏝絵(こてえ)があったんですね。
鏝絵の技は漆喰を使って鏝(こて)でレリーフを作り出すことなのですが、左官が鏝絵を施すのは時代背景や地域の特色があってのことで、それはそれは奥深い世界なのです。

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左官の中に鏝絵の名人が生まれるようになって、各地で活躍していました。
射水市の小杉左官の名人、竹内勘吉もそのひとり。日本を代表する入江長八のお弟子さんだったとのこと。
蔵に描かれた鏝絵はこの竹内勘吉の作品で、こんもりと盛り上がった鏝絵で立体感が強く生き生きとしていました。

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他にも屋久杉を使って自然の木目が柄のように浮き上がる天井板や、

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直線のみで作られたシンプルながらも美しい造形の筬(おさ)欄間。

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昭和9年の全国納税者番付。
財閥系や藩主の氏族などの名前の中に、島根の御三家の名前も見つけました・・・!
先日その会社の方と打ち合わせしたばかりだったので、ほんにおべました。。。

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森家はすごく見応えあって、もっとゆっくり時間をかけて見たかった・・・!

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最後にここでもまたまた瓦と屋根の話ですが、
富山市もまたこの東岩瀬も特徴的に、ひさしが2重になっているところを多く見かけました。
切妻屋根の二重ひさしは珍しくないのかもしれないけれど
下のひさしにカーブがあるのが面白かったです。
馬場家。

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さて、とやまの旅の最後になったこの東岩瀬エリアで、由緒ある料亭に立ち寄りました。
ちょっと贅沢なランチは白エビづくし。

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下のほうの看板は船板とのこと。

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由緒正しき料亭、という雰囲気が漂います。
奥の方まで広く、座敷の部屋が沢山並んでいました。

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私たちが通されたのは2階のお部屋。
階段の手すりの模様が、

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2階の障子にも描かれていました。
松月の家紋ではないとのこと。岐阜の岩村で見た木村邸の紋と一緒でした。
これは紋として入れたのではなく、当時のデザインなのだと推測してます。
(森家の蔵にもこのデザインがあったのです)

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お部屋がステキでなかなか食事の話に入れません(^^;)
私たちが通された部屋の欄間は透かし彫りになっているところにあえて障子紙が貼ってありました。

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これは裏から見ると障子に絵柄が映るというステキな細工なのでした。
一枚ずつ、松・竹・梅になってました。

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お料理。

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元気で明るい女将が出てきて楽しかったです。
切子になったカクテルグラスに入れられているのは白エビ50匹というご説明。
数えたんかーい!って言いたくなるところが女将のウマいところ。

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キラキラしててこんなに甘くて上品で、口の中であっという間になくなってしまう食べ物って。
白エビすごいなー。

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から揚げ。
お酒が進みそう・・・!

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蟹の身がぎゅうぎゅうに詰まった甲羅揚げの後、、、

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名物 福団子。

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炭で炙られた状態でやってくるアツアツの白エビすり身団子です。

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海老の甘み、うまみ。
ぷりっぷりの食感が、また白エビとは違っていておいしい。

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最後にどどんとやってくるのはあんこうのお味噌汁。
料理の温度もきちんとしてて、このお店はすごい!
たっぷりあんこう入ってて、みんなお腹いっぱい。お餅も入ってる。。

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卵入ってたぁ。

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岩瀬の街は散策にはちょうど良い距離でした。
酒蔵やお団子屋さん、どら焼き屋さん、展望台など。

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富山のアートと幸を両方満喫するツアー、たのしかったです。
富山にはまだ高岡とか黒部とか、いろんなとこあるなぁ。

おわり。