『増補 仏典をよむ 死からはじまる仏教史』 末木 文美士 (original) (raw)
『増補 仏典をよむ 死からはじまる仏教史』 末木 文美士 角川ソフィア文庫
増補 仏典をよむ 死からはじまる仏教史 (角川ソフィア文庫)
- 作者:末木 文美士
- KADOKAWA
良書。
最初読み始めたとき「あれ?これ仏教学的見地からの読み解きだと思って気をつけないといけない???」と思ったが、取り上げた書物に関する著者の考察が最後にあるのだけど、これが非常に読み応えがある。
『無量寿経』『般若心経』『即身成仏義』『教行信証』『正法眼蔵』は自分はとりわけよかった。
ハビアンの『妙貞問答』というのは全然知らなかったが、信仰を持った人がそれをなくし、攻撃するまでの一連の流れに驚いた。
著者は、古典の読み方が現代に合うものを寄せて読んできた潮流が、まったく異質なものとして客観的に見て行く流れに変わったと仰っている。そうね。合うようにねじ曲げたらいけない。
自分の知らない経典についての知るとそれを読んでみたくなる。そういう意味でおすすめの一冊!
◆仏典紹介系