旧統一教会系月刊誌に閣僚級も 現職国会議員35人にモヤモヤ | 毎日新聞 (original) (raw)

多数の国会議員が登場してきた「Viewpoint」=東京都千代田区で2022年9月3日午後6時10分、手塚耕一郎撮影

多数の国会議員が登場してきた「Viewpoint」=東京都千代田区で2022年9月3日午後6時10分、手塚耕一郎撮影

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が政界に浸透していた事実が次々に明らかになっている。岸田文雄首相は自民党と教団との「絶縁」を表明したが、教団と関係が深いとされる月刊誌の過去約26年分を調べてみると、首相経験者や閣僚など大物国会議員がゾロゾロ出てきた。本紙はさっそく4閣僚を含む現職議員35人にアンケート形式で取材を申し込んだ――。

ほぼ全員「知らなかった」と回答

1975年創刊の日刊紙「世界日報」を発行する世界日報社(東京都中央区)。ホームページには「特定の団体組織の機関紙ではない」とある。同社に聞くと、旧統一教会創始者の文鮮明(ムン・ソンミョン)氏が「創刊提唱者」、教団との資本関係は「非公開」、人事交流については「機密保持規定があり回答できません」と答えた。

「世界日報」は政治や外交、社会問題など幅広いテーマを扱い、とりわけ反共産主義や改憲問題を扱う保守的な論調で知られる。75年の創刊号は自民党議員の広告が満載だった。男女平等政策について否定的なトーンが際立つのも特色の一つ。安倍晋三政権を支えた右派団体「日本会議」などに出入りする保守系の識者も多く登場しており、とても興味深い。

2003年の創刊1万号については、「世界日報」のダイジェスト版である月刊誌「Viewpoint(ビューポイント)」に詳しい。旧統一教会の「世界会長」が記念晩さん会で行った基調講演を同年4月号で大々的に扱っているのだ。「世界日報」は15年に創刊40周年を迎えたが、同じく文氏が創設を提唱した韓国の「世界日報」や米国の「ワシントン・タイムズ」…