万葉集遊楽 (original) (raw)

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万葉集その千十八(美しき花々 萩 尾花)

萩 奈良万葉植物園

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同上

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同上

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明日香 奈良

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明日香 石舞台古墳 奈良

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戦場ヶ原)日光

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万葉集その千十八(美しき花々 萩、 尾花)

「ハギ」という名は「生芽(はえぎ)」が転じたもので

初夏のころ古株から勢いよく

新芽を出すことに由来するそうです。

「萩」の文献での初見は

「播磨国風土記」(713年頃)での「萩原里」で、その昔

神功皇后がこの地に滞在したとき

、一夜のうちに萩が一本生え出て3mばかりになり、

その後そこに多くの萩が咲き乱れたことによる地名とされています。

万葉集では「萩」という字はまだ見えず「芽子」「芽」が当てられています。

「草冠に秋」すなわち秋を代表する花として「萩」という国字が定着したのは

平安時代からです。

「 この夕 ( ゆうへ) 秋風吹きぬ白露に

争ふ萩の明日咲かむ見む 」

巻10 -2102 作者未詳

( 秋風が吹き始めてきました。

萩の上の白露が早く咲け、早く咲けと

促しているようです。

明日には花が咲くかな。見るのが楽しみだね )

しなやかに弓なりになった萩の枝葉に置かれた白露は夕日を受けて

宝石のようにきらめいています。

そこへ一陣の秋風。ハラハラと散り落ちる白玉。

「争う」とは「萩がまだ開花には早い」と

抵抗するさまをいいます。

まるで可憐な乙女が恥じらいを見せているようです。

「 雨の庭 萩起し行く女かな 」 尾崎紅葉

次は尾花です

尾花はススキ、カヤともよばれ、

全国各地至るところの山野に自生する

イネ科の植物です。

「薄」と書くことが多いようですが、

この字は草が群生することを意味し

特定の植物を指すものではないので

「芒」書くのが正しいとされています。

また、「尾花」は穂が獣の尾に似ている、

「カヤ」は屋根などに葺くことから

その名があるそうです。

「 人皆は 萩を秋と言ふ よし我れは

尾花が末 ( すえ ) を 秋とは言はむ 」

10 2100 作者未詳

( 世の人々は 萩の花こそ秋を代表するものだという。

なになに、我々は尾花の穂先こそ

秋の風情だと言おうではないか )

ススキの茎葉は屋根葺きの材料にされたほか、

燃料、壁代、炭俵、草履、縄

箒、スダレ、箸、串、牛馬の飼料など

多岐にわたり利用されましたが、

時の流れと共に用途が少なくなり、

今では生花や飼料くらいでしょうか。

色彩に乏しく地味なススキの花穂。

しかしながら、山野に群生して風に揺れ動く風情は古くから好まれ、

万葉集ではススキ16首、尾花19首、かや11首も登場しているのです。

「 山は暮れて 野は黄昏の芒かな 」 蕪村

万葉集1018美しき花々 萩 尾花)完

by uqrx74fd | 2024-09-14 07:20 | 植物

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