蔵王でモンスター成長中!立派な樹氷になるための秘訣とは (original) (raw)
山形県と宮城県にまたがる蔵王連峰(ざおうれんぽう)の山頂付近では、今、真冬の主役が着々と成長を進めています。
(蔵王ロープウェイfacebookより)
木々に雪が積もっている、というわけではありません。
風に飛ばされた雪や冷たい雨の粒が木々に衝突し、その衝撃で凍り付いています。
こういった現象を広く霧氷(むひょう)と呼びます。
なかでも白く大きく成長するものを樹氷(じゅひょう)と呼ぶことがあり、ピーク時にはこんな姿に。
「モンスター」に成長した樹氷(2016年2月撮影)。手前の樹氷たちの背景にも、数えきれないほどの樹氷が並ぶ。
さながらモンスターのようですが、実際に蔵王の樹氷は「アイスモンスター」や「スノーモンスター」とも呼ばれています。
蔵王ではシーズン中、夜のライトアップも行われ、青や緑、紫の光に照らし出される樹氷は「幻想的」を超えてかなり迫力があります。
蔵王の樹氷ライトアップ(2017年1月撮影)。
樹氷が成長するには、適度な強さの風が同じ方向から吹き続けることが必要です。
樹氷のでき方(イメージ)。図の左から風が吹き付けた場合、樹氷は左に向かって(風上の方へ)成長していく。
蔵王では、冬型の気圧配置が持続すれば北西の風が吹き続けるため、「冬型が長続きする冬」つまり「冬らしい冬」が、樹氷の成長には欠かせません。
暖冬の年には成長しきる前に崩れ落ちてしまうこともあり、地球温暖化が進む中で樹氷の歩む道は険しいのです。
(蔵王ロープウェイfacebookより)
来週はじめ(12月14日頃~)は今シーズン一番の強い寒気が流れ込むことが予想されていて、樹氷の成長も加速するかもしれません!
今の時期の風景も十分魅力的ですが、これから樹氷がどこまで成長するのかも楽しみです。