 大好きな本、映画、演劇などについての呟きです。 食いしん坊系姉妹サイト『ハギスはお好き?』もよろしく♪ リンクはご自由にどうぞ。 copyright © 2007-2022 melocoton2 all rights reserved. by melocoton2 |
2009年6月に読んだ本♪ 何もしないうちにまた今年も半年終わってしまいました(汗)。暇なので、本はよく読んでるんですけどね。6月は↓の3冊目を読むのに時間がかかってしまったのと、後半はQueen's ClubとWimbledonのおかげで読書の時間はすべてテニス観戦に費やしてしまったので4冊のご紹介です。  1．The Believers by Zoe HellerDame Judi Dench主演で映画化もされたNotes on a Scandalの作家の作品です。Notes on a Scandalは映画のほうが原作より面白い、と思った数少ない作品の一つだったのですが、今回の小説はもう最初の数ページからグングン引き込まれていって、とまらなくなるぐらい面白かったです。舞台はニューヨーク。ラディカルな弁護士のジョエルが脳溢血で倒れ、ジョエルの妻、オードリー、2人の娘、ローザとカーラ、養子のレニーは今までの生活を見つめなおす羽目になる。ユダヤ系ではあるが宗教や慣習を無視する両親に育てられたローザはオーソドックスのユダヤ教に傾倒し始める。カーラは結婚生活に不満を感じているが、夫の言いなりでなかなか自分を見つけられない。レニーは麻薬から逃れられないでいる。登場人物の描写が非常に生き生きしていて、自分の友達を応援するような気持ちで読み進んでしまいました。2．博士の愛した数式 by 小川洋子  この作者さん、密やかな結晶もよかったし、薬指の標本も面白かったので、全作品読んでみたい、と思ってます。主人公の『私』はシングルマザーの家政婦。新しく依頼されて出向した先のお客さんは数学博士の男性の一人暮らし。博士は何年も前に事故に合い、記憶障害をわずらっていて、記憶が80分しか続かない。毎朝合うたびに、博士にとって、『私』は初対面なのだ。博士は子供好きで、『私』の息子にルートとあだ名をつけてかわいがるのだが…。数学がわかる方は数字ほど完璧で美しいものはない、とよくおっしゃいますが、博士の話もすべて数字を美しく、面白く思わせるものばかり。数字に比べると人間関係ってややこしくて、予想が不可能で大変。ひさしぶりに数学勉強してみようかなって一瞬(ええ、一瞬です)思ってしまいました。3．The Secret Scripture by Sebastian Barry  イギリスには文学賞がいくつかありますが、The Booker Prizeの次に有名なCosta Book Awardsで2008年のBook of the Yearに輝いた小説です。が、私この本読むのにすごく時間がかかってしまいました＾＾；。ストーリーはおもしろいんですが、どうも文章のリズムが私に合わなくて。それと最後の展開が随分前に見えてしまって、なんとなくしらけてしまった、と言うのもあるんですが。舞台はアイルランドの精神病院。100歳を超える最年長のロザンヌは若い頃入院して以来の患者。専属の医師、Dr. グリーンはロザンヌが精神病ではなく、他の理由で無理やり入院させられたのではないかと考え彼女の入院当時の真相を突き止めようとしている。20世紀前半のカトリックとプロテスタントの内戦のなかカトリックの地域に住んでいたロザンヌと家族には何があったのか?4．対岸の彼女 by 角田光代  先月の空中庭園に続きこの方の本は2冊目です。これもおもしろかったなー。専業主婦の小夜子は子供が自分に似て友達つくりが下手なのを心配している。そんな時、小夜子は同じ大学出身だと言う葵に見初められ彼女が経営する会社に掃除業務で就職するのだが、明るく見える葵にも暗い過去が隠されている。私は一人っ子なので、幼稚園に通い始めた頃他の子供たちとどう接していいかちょっと困ったのを覚えているのですが、個人差はあるにしても、皆人間関係に何らかの悩みを持っているんだな、とちょっと安心しました。私は幸いいじめられた経験はないし、通った学校もちょっと特殊だったし、自分の目的に向って勝手に進んでいくタイプなのであまりまわりを気にしなかったのもあるけど、中学校や高校の多感な時期って皆大変なんだろうな、とちょっと考えさせられました。今月は3．を除いて、すべてすごく気に入ったんですが、Best Readは『博士の愛した数式』に決定です!※画像はwww.amazon.co.ukとwww.amazon.co.jpからお借りしています。 参加してます。 ポチっとお願いします。 |
1．The Believers by Zoe HellerDame Judi Dench主演で映画化もされたNotes on a Scandalの作家の作品です。Notes on a Scandalは映画のほうが原作より面白い、と思った数少ない作品の一つだったのですが、今回の小説はもう最初の数ページからグングン引き込まれていって、とまらなくなるぐらい面白かったです。舞台はニューヨーク。ラディカルな弁護士のジョエルが脳溢血で倒れ、ジョエルの妻、オードリー、2人の娘、ローザとカーラ、養子のレニーは今までの生活を見つめなおす羽目になる。ユダヤ系ではあるが宗教や慣習を無視する両親に育てられたローザはオーソドックスのユダヤ教に傾倒し始める。カーラは結婚生活に不満を感じているが、夫の言いなりでなかなか自分を見つけられない。レニーは麻薬から逃れられないでいる。登場人物の描写が非常に生き生きしていて、自分の友達を応援するような気持ちで読み進んでしまいました。2．博士の愛した数式 by 小川洋子 
この作者さん、密やかな結晶もよかったし、薬指の標本も面白かったので、全作品読んでみたい、と思ってます。主人公の『私』はシングルマザーの家政婦。新しく依頼されて出向した先のお客さんは数学博士の男性の一人暮らし。博士は何年も前に事故に合い、記憶障害をわずらっていて、記憶が80分しか続かない。毎朝合うたびに、博士にとって、『私』は初対面なのだ。博士は子供好きで、『私』の息子にルートとあだ名をつけてかわいがるのだが…。数学がわかる方は数字ほど完璧で美しいものはない、とよくおっしゃいますが、博士の話もすべて数字を美しく、面白く思わせるものばかり。数字に比べると人間関係ってややこしくて、予想が不可能で大変。ひさしぶりに数学勉強してみようかなって一瞬(ええ、一瞬です)思ってしまいました。3．The Secret Scripture by Sebastian Barry 
イギリスには文学賞がいくつかありますが、The Booker Prizeの次に有名なCosta Book Awardsで2008年のBook of the Yearに輝いた小説です。が、私この本読むのにすごく時間がかかってしまいました＾＾；。ストーリーはおもしろいんですが、どうも文章のリズムが私に合わなくて。それと最後の展開が随分前に見えてしまって、なんとなくしらけてしまった、と言うのもあるんですが。舞台はアイルランドの精神病院。100歳を超える最年長のロザンヌは若い頃入院して以来の患者。専属の医師、Dr. グリーンはロザンヌが精神病ではなく、他の理由で無理やり入院させられたのではないかと考え彼女の入院当時の真相を突き止めようとしている。20世紀前半のカトリックとプロテスタントの内戦のなかカトリックの地域に住んでいたロザンヌと家族には何があったのか?4．対岸の彼女 by 角田光代 
先月の空中庭園に続きこの方の本は2冊目です。これもおもしろかったなー。専業主婦の小夜子は子供が自分に似て友達つくりが下手なのを心配している。そんな時、小夜子は同じ大学出身だと言う葵に見初められ彼女が経営する会社に掃除業務で就職するのだが、明るく見える葵にも暗い過去が隠されている。私は一人っ子なので、幼稚園に通い始めた頃他の子供たちとどう接していいかちょっと困ったのを覚えているのですが、個人差はあるにしても、皆人間関係に何らかの悩みを持っているんだな、とちょっと安心しました。私は幸いいじめられた経験はないし、通った学校もちょっと特殊だったし、自分の目的に向って勝手に進んでいくタイプなのであまりまわりを気にしなかったのもあるけど、中学校や高校の多感な時期って皆大変なんだろうな、とちょっと考えさせられました。今月は3．を除いて、すべてすごく気に入ったんですが、Best Readは『博士の愛した数式』に決定です!※画像はwww.amazon.co.ukとwww.amazon.co.jpからお借りしています。 参加してます。 ポチっとお願いします。