時々記 (original) (raw)

思いつくままに写し、思いつくままに記します

by 碧

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先日、ウォーキングの帰り道での事。

近道の路地を歩いていると、休んでいるらしき一人の高齢女性から「可愛い靴ですね」と、声をかけられた。

私は最近、派手な色柄のスニーカーを買ったのである。「派手でしょう?」と、笑いながら返すと、「私もそんな靴を履きたい…」と言われ、やり取りが始まった。

その方は「私はこの頃、笑えないの、以前はよく笑うね、と言われていたのに。」

私は軽くうなずき「毎朝、お化粧を終えたら、鏡の自分に向かって笑いかけるんですよ。」(これは誰にも話したことがなかった私のルーティン)

その方はハッとしたように、「私もやってみよう。」それから堰を切ったように、不安に思うこと、辛い事などを早口で話し始めた。見知らぬ私だから話せるのかもしれないので、時々、相槌を打ちながら聞いていた。

そして、落ち着かれたのか、「見知らぬあなたに長々とごめんなさいね。」と何度も謝られ、これからは鏡を見て笑いかけてみようと思った事と私の靴の色に元気が出て来ましたとの事。

こんな私でも、なんだか感謝されてしまったみたいだ。

身近な人達や私も、老いは確実に深まり、現実を受け入れなければならない日はやって来る。

7月半ば、高松の友人達と石山寺と佐川美術館へ一泊二日の旅行をした時、一期一会の素晴らしい出会いがあり、「今を生きる」というヒントをいただいた。

山を歩く時の楽しみは色々あるが、その一つに、一歩一歩進んで行くのが好きだ。苦しい時、辛い時には、山を登っている一歩一歩を思い出そう…と思うのは平穏な時であって、いざその時には、案外忘れているかもしれない。

でも、小さな経験でも私を助けてくれるかもしれない。

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