Chilla’s Art『誘拐事件』のホロスコープ(完全修正版) ※ネタバレ注意 (original) (raw)
※以前アップしていたChilla’s Art作品『誘拐事件』の2記事を完全修正版としてまとめました。
以前の記事をご覧いただいた読者様、大変申し訳ございませんが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。🙇♀
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こんにちは。
2023年11月1日にChilla’s Artさんから『誘拐事件』がリリースされました。
『誘拐事件』発売しました!! 🙌🥂🥳😮
The Kidnap is out now on Steam! 🤡🎉🎊🤩
🐈⬛💀🎃Happy Halloween~! 🪦👻🎃
Play Now: https://t.co/JVB5hS8Rpq pic.twitter.com/RFWQfEh9uL— Chilla's Art|チラズアート (@ChillasArt) 2023年11月1日
Chilla’s Art(チラズアート)は、日本のインディーゲーム制作チームで、主に兄弟2人(2023年4月1日から兄弟3人)でホラーゲームを開発・販売しています。
Chilla’s ArtさんのX(旧Twitter)を確認しますと、『誘拐事件』のリリースをAM10時00分に報告していますので、その時刻の東京に設定してホロスコープを読んでいきます。
引用元:ホロスコープを無料で作成!初心者でも簡単 運勢も診断できる。|メトロポリタン占星学研究館
最初に、双子座には母親をあらわす月があり、乙女座金星とはスクエアを形成しています。
作中には2人の母親が登場しますが、いずれも身勝手な性格で子どもたちを人格否定して罵ったりする、いわゆる毒親です。
主人公・れんやの母親に至っては、「産まなきゃよかった」「どうでもいいあんた達のためになんでこんなことしなきゃいけないのよ!」などと罵り、幼い姉弟2人を残して家を出ていってしまいます。
そして金星は女性をあらわす事があります。
ホロスコープには乙女座金星を頂点に、第1(第2)ハウス山羊座冥王星・第3ハウス魚座海王星・第5ハウス牡牛座天王星とで、2つの「調停(メディエーション)」が形成されています。
金星をれんやの姉・さきこに見立てると、母親に執着するさきこは、母親に戻って来てもらうために、さらおという男性に自身と弟を誘拐するように頼んだというのがゲームの始まりで、まさに今作の中心的存在を担っています。
しかしその結末は…
- さらおは誘拐犯として逮捕され、母親の心は子どもたちに向けることは無く罵り去って行き、さきこの絶望が描かれるバッドエンド(ここでのれんやの心境は分からずじまい)
- 子どもたちはしばらく児童養護施設で暮らすも、相変わらず自分の体面ばかり気にする母親に連れ戻されるが、子どもたちやさらおにも腹を立てていた母親が、さらおの元に赴き彼を罵っていたところに、自分を虐待していた母親が重なりフラッシュバックを起こしたであろうさらおによって衝動的に殺害されてしまうというトゥルーエンド
に分岐されていました。
どちらの分岐にしても、さきこの浅はかな思いつきは報われず(金星と第3ハウス海王星のオポジション)、母親が子どもたちの元を去るか(第5ハウス天王星)、母親を喪ってしまうか(第1ハウス冥王星)しかなかった。
一方で金星は喜びを示す場合もあり、れんやとしては自分たちを罵ってばかりの母親を怖がっており、見限ってすらもいたようで、トゥルーエンドで母親を喪った際には恐ろしい笑みを浮かべていました。
主人公れんやを第11ハウス蠍座に在室する火星に例えると、第10(第11)ハウス蠍座太陽・第11ハウス蠍座水星とコンジャンクション、3つの天体は木星とオポジション。さらに知性を表す水星には天王星とのオポジションも形成されます。
これはれんやが幼いながらも頭の回転が速く、友人や仲間からのサポートを得られやすい人物である事を示しています。
さらおに誘拐されてからの脱出イベントで、まずさらおの足音に気を付けながら2階から降りて、自転車の鍵を手に入れるためにさきこにテレビのリモコンを探させ、玄関にいるさらおを撒くために乾電池をラジオに入れて音を流して、さきこの足音に注意して一旦トイレなどの玄関近くの部屋に隠れた後に玄関まで向かえば、さらおの家から脱出できます。
さらおの家から出た後、れんやの友人の1人で母親が児童養護施設で働いているこひめの家に向かえば、トゥルーエンドにたどり着けることがそれらを示しています。
なお、ストーリーや主人公を示す太陽と、男性(れんや)を示す火星に木星がオポジションしていますが、
- 第4ハウス:家庭・自分の居場所・心の平安など
- 第5ハウス:恋愛・趣味・創作などのほかに、子どもを意味する
- 木星:幸福・成功・拡大や発展など
とあります。
作中では主人公の家にピエロが登場して、風船割りゲームをするイベントが発生します。ここでは夢オチとして片付けられますが、そこでのピエロの口元が、トゥルーエンドのれんやの笑い方と似ていることから、本当のピエロはれんやだったのではないかと考察する方もいました。
れんやにとってはトゥルーエンド=ハッピーエンドだったのは、れんやの将来を思うと心配になります…。
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こちらのホロスコープには第1・7ハウスの「インターセプト」と第6・12ハウスの「ダブルハウス」があります。
第1ハウスがインターセプトをしている場合は、自分はどのような人間か、自分は何を望んでいるかが分かりづらくなるでしょう。
(中略)
第1ハウスのインターセプトの場合は、自己理解が進まないために意思がブレやすく、対人関係に苦労する可能性があります。
しかし、人生を重ねるにつれて、本来の自分のキャラクターが表に出てきます。
引用元:インターセプトのハウスはじっくり育って大器晩成するハウス!|星読みテラス
また「インターセプト」している第1ハウスには、山羊座冥王星が在室しています。
インターセプトされている星座にある天体は、意識しにくい と言われています。
過剰包装で保護されて、意識下に潜っている環境に在るということですので。
具体的には、
太陽がインターセプトサインの中にあると、人生の目的や向かっていく未来がなかなか見えてこない。
月がインターセプトサインの中にあると、深層心理と繋がることが難しい、自分がどういう性格なのか分かりにくい。
こんな感じになります。
引用元:天体が入っているインターセプト | もっと自由に、もっと私らしく ~占星術講座&占星術カウンセリング~
第1ハウス山羊座冥王星は、逆境にもめげず我が道を突き進む性格であるとされていますが、「インターセプト」されているため、人生を重ねるにつれて表に出るという事だと思います。
しかし、この「我が道を突き進む」が自身にとって何を意味しているかで、良い意味にも悪い意味にも変わります。
また第2ハウスに近い位置にある事から、お金など欲しいと思ったものは手段を選ばず手に入れたいと考える傾向があり、金星とのアスペクトがそれを助長します。
そして山羊座の冥王星は、無駄を嫌い自らのステータスや利権を優先して判断する性質、利益が自分など特定の対象に集中するような状況になれば、目的が果たせれば他は関係ないと思い込む一面があります。
山羊座の支配星である土星がノーアスペクトである事から、その性質を加速させる可能性もあります。
先ほど「人生を重ねるにつれて」と書きましたが、作中ではまだ2人とも幼いのに、母親がいなくなったせいで、さきこがどこかの畑から野菜を盗んだらしき描写があったり、れんやも家に食料が無いのもあって友人に言われるがままに万引きをしていました。
またさきこが、さらおに自分たちを誘拐させて母親に戻って来てもらおうとしたのも、上記のような、目的のためなら手段を選ばない性格を(おそらく無自覚に)表出させています。
「ダブルハウス」は、その人が最も意識しにくい一面を指します。
天体が在室していればそれが足りない部分を補ってくれますが、在室する天体が無いとより意識しづらくなり、人生で行き詰まりを感じても、そこが修正箇所だと気づきにくいと言われています。
雇われる立場としての仕事や義務・健康などを意味する第6ハウスには、双子座月が在室しています。なので、たとえ相手に対して過剰欲求したりと独善的でナルシスティックな性格になるか、判断力が弱く優しい性格を他人に利用され引きずり込まれるか、のどちらかになる可能性がある金星とのスクエアがあっても、仕事や健康面に関して意識が向きやすくなります。
一番疎かにしやすいのが、目に見えないものや無意識、敵、心の奥底で恐れているものなどを表す第12ハウスです。
第12ハウスのカスプ(度数)は射手座05°48’ですので6度に繰り上げますと、お互いに平等な条件で正々堂々と立った上で、自分とは違う意見の人と競い合い、自分の強さを鍛えるという意味の「クリケットゲーム」になります。
れんやはさきことは違い、自身の母親を恐れていました。トゥルーエンドの描写から、母親がいなくなればいいのにと考えていたかもしれません。
れんやは自分の中のピエロ=悪を自覚した上で、悪に流されないように母親と向き合う必要があったと読めますが、肝心の母親は自分の子どもは自分の思い通りにしていいと考えるような人物でしたし、母親のネグレクトのせいで万引きを行なってもいましたし、挙げ句の果てに、あのトゥルーエンドです。
れんやが自分の中の悪に流されないように生きる未来がいまいち想像しづらいのが悲しいところです…。
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ちなみに、今回のホロスコープには金星と冥王星のトラインが形成されており、実際Steamでの評価は高いほうですが、冥王星が「インターセプト」の中にありますので、世間一般で考えるようなヒットはすぐにはならないと思います。
ストーリー自体はホラーというよりサイコサスペンスに近い気がしましたので、そちらの方向で行けば、いつかはドラマ・映画化された際に注目されるのではないかと見ています。
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本日も当ブログにお越しいただき、誠にありがとうございました。