NEWS「カナリヤ」考察―NEWSの夜明けぜよ (original) (raw)
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24時間テレビ、良かったですね~~!!
未だに余韻を引きずっています。
というわけで、NEWSの「カナリヤ」を考察したいです。極私的ライナーノーツってやつです(加藤さんの言葉お借りします)
これ書き始めたの、24時間テレビの2日後とかなんですけど、考察してると色々と内容が重くて、書いてるとしんどくなってきたりしていたので、結局1か月以上かかりました。
直接的には触れていませんが、やっぱり間接的に人数の変化に触れなければならなかったので、不安な方は読む前に深呼吸したり、もし読んでいてしんどいな、辛いなと思ったら読むのをやめたり、一度深呼吸をしたりしてもらえるといいかなと思います。
また、これは1ファンが感じたことであり、解釈に正解も不正解もありません。メンバー本人や作者の本当の心情なんてわかりません。その上で読んでもらえたら嬉しいです。
あと、もしかしたらだいぶ長いかもしれないです。
「カナリヤ」について
1.「カナリヤ」概要
NEWSが3人になって初めて、3人のために作られた曲であると考えられる。
24時間テレビで初披露。
制作は明言されていないものの、ヒロイズムさんだと思われる
2020/10/4追記:この記事を公開した数時間後、作詞作曲がヒロイズムさんではなくきみどりさん*1だと判明しました。
リスペクトも込めて、歌詞の全文は載せず、引用程度の分のみ載せます。
24時間テレビ終了時点で書いているので、披露された部分のみです。
音源が発売されたら改めて考察ブログ書くかもしれないです。
2.全体的な所感
この曲は、夜明けの歌であるように感じた。夜明けと言うと、暗いところから明るくなることというのが最も連想される。しかしそれだけでなく、昨日の自分との別れ・今日の自分との出会いというのもあると考えていて、色々な意味の夜明けが含まれているように感じる。
また、カナリヤの換羽期は、6~10月(7~9月)である。
退所騒動が6月19日、カナリヤの発表は8月23日、NEWSにとって大切な日である結成記念日は9月15日、様々な節目の時期が、カナリヤの換羽期に重なる。
換羽とは、その名の通り、古い羽根が抜け、新しい羽根に入れ替わることである。つまり、新しい自分になるということが言えて、NEWSも新しい形になっていくということに重なるように思う。
そして、先述したように、新しい自分になるというのは夜明けと重なるところがある。
つまり、様々な側面からの夜明けを歌ったように感じた。
つまり、カナリヤは夜明けの歌、過去の自分との決別・未来の自分との出会いの歌、一時的に飛べなくなった鳥が再び飛ぶ歌、と捉えられ、かなりストーリー性のある歌になっているんじゃないかと考えた。
3.歌詞を簡単に分割しながらの詳しい考察
ここからは、初めから一つずつ詳しく考えていきたいと思う。
「誰もが祈る東の空 つつましく上りゆく太陽」
言うまでもないが、東の空は日の出の方向である。
東の空へと日の出を願っているが、ここで言う日の出は、NEWSの再始動の比喩のようにも思う。
2020年6月19日、絶望して、日が落ちたかのように光が無くなったかのように感じていた。
もちろん、3人の「NEWSを守ります」という言葉はすぐに信じられたし、ついていく決心はその時点で既に生まれていた。しかし、もう4人の姿を見ることはできない絶望も同時にあったし、まだ切り替えきれない部分も多分にあった。
筆者は4人になってからNEWSを好きになった一人だ。
2017年に美恋魂とQUALTETTOの映像を友人に見せてもらったことが始まりだった。
その後、様々なライブ映像を見た。めちゃくちゃ広い東京ドームで密になる4人が好きだったし、MC中にトイレに行ったり他のメンバーのソロをやったりとぶっ飛んだMCが好きだったし、NEWSが魂込めて歌う力強い歌も、しんみりと聞かせる歌も好きだったし、演出の中には必ず4人とファンがいて、3人でも5人でも成立しない練りに練られた演出が好きだった。
もちろん、これからも最高の演出を見せてくれることや最高の世界を作ってくれることは分かっている。でも、4人でしか成立しないと思っていたSTORYは、もともとやろうとしていたものは出来なくなってしまったし、初のナゴヤドームも今回は消えた。そして、好きになった4人の姿がもう見れない。絶望し、光が消えた瞬間だった。
それから約2ヶ月、暗い中で、ゆっくりと歩いていたように思う。
初めて見る3人の形だったミュージックステーション
まだ何も整理がついていなくて、何が起こったのか訳も分かっていなかった中で、突然発表・配信されたNEWS STORY SHOW
初めて3人が地上波で歌うことになった音楽の日
初めての試みであるNEWS大集会2020
楽しいことも数多くあったが、不安が大きくて、苦しい時間も多かった。ファンも、きっと本人たちも光を取り戻そうと必死だったと思う。
光を取り戻そうと必死だったことが、「誰もが祈る東の空」に繋がるのではないか。
この光を取り戻すという祈り。それが東の空に届き、「つつましく昇る太陽」という日の出に繋がったのではないか。
そして、「つつましく」昇っているのである。これは、今のNEWSの、「一歩一歩」「少しずつ」「寄り添うように」といった思いが込められているのではないか。一気に昇ってしまえば、手っ取り早いのかもしれない。だが、ファンに寄り添い続けるというNEWSの姿勢を見ていたら、つつましく昇るというのは合点がいく。
「こころをうつくしくもてたら~傷つかない場所へ」
「うつくしくもて『たら』誰一人傷つかない場所へ(行けるのに)」といったような、羨望のような感情ともとれる。
「こころをうつくしくもてたら」までは、ひらがな表記で、誰一人以降は漢字が使用されている。願望と決意のようにも取れる。
きっと、NEWSの中には「自分たちがやりたいこと」と「ファンを傷つけないためにやるべきでないこと」との葛藤が沢山あると思う。そして、ファンを傷つけないためにというのはきっとこころをうつくしくもつということなのだろう。しかし、それには相当な努力がいる。NEWS自身もファンも傷つかない場所へ行くために、表に出すべきことと内に秘めておくべきことというのを判断し、その判断が上手くできることがこころをうつくしくもつということではなかろうか。これは本人たちに関しては言うまでもないが、ファンも例外ではない。この騒動に起因してファンの分裂までもが起こった。そして、ファン同士で傷つけあった場面もあったかもしれない。これは言うならば内に秘めておくだけの余裕がなかったとも取れる。そして、結果として「こころをうつくしくも」つことが出来ず傷つけあってしまったとも取れる。
内に秘めておくべきことを秘めておくことができるだけの余裕があったら、傷つかない場所へ行けるのにとも言い換えることが出来る。
NEWSのやり方だったり、方針だったりを表していて、それはファンにも当てはまっている。
そして、これは内に秘めておけなかった過去の自分が、内に秘めておける未来の自分に生まれ変わること。
つまり、過去の自分との決別、未来の自分との出会い、とも捉えられる。
ただし、これは一つの解釈であり、内に秘めておいたことも秘めておくことが出来なかったことも批判する気持ちは一切なく、個人的に感じたことであることを断っておく。
「君が言った~なってないのかな」
小山パート(途中まで加藤上ハモ)だが、後悔のような感情が読み取れる。
ここで言う、「君」とはどんな存在なのかと考えた時に、先述した夜明けに関連して考えると、「昨日の自分」つまり、「過去の自分」であるのではないか考えた。昨日の自分は、「幸せってすぐそこにあるようで、あると思う度見つからないよな」と言っていた。幸せはすぐそこにあるからそのままでいいのに、そのままでいようと思うと見失ってしまう。と意訳した。つまり、変わらないままの良さ、変わらないことで見えてくる幸せというのを訴えているように感じる。
しかし、今日の自分には、変わらないでいいんだと言える強さが無かった。変わることを決意して幸せを追求した。そして、「こんなことにな」った。
「こんなこと」というと、筆者の主観的なイメージであるがマイナスなイメージがある。「強さがあったらこんなことになってないのかな」という後悔のような感情が読み取れる。「こんなこと」とは何であるのか。ここでは、絶望感、光が無くなった状態なのではないかと考える。夜には光が全くないわけではない。多少の光はあるはずで、だけど絶望に打ちひしがれた夜には光が無いように見える。
このパートは、自分に変わらないという強さがあれば、こんな絶望の闇の中にいるような状況にはならなかったという後悔が感じられる。
しかし、変わらないでいようとすればするほど幸せの形は見失っていく。幸せが当たり前になってしまったら、それは日常になる。より高次の幸せを求めるようになるのは必然である。そのためには変わらないといけないこともある。
そのため、変わらないでいることは、変わろうとすること以上に勇気が必要で、強くないとできない。もちろん、変わらないでいることが正義と言いたいわけではない。変わっていくことも変わらないことも時には必要で時には不要である。変わらないでいる強さを持てていたら、幸せの形は見失ってそれが日常になっていたとしても、こんなに絶望感に打ちひしがれることはなかった。変わったことに対する後悔を変わらないでいた強さが無かったということに置き換えているように感じた。
「飛び方忘れ~夢を見て」
鳥は換羽期には飛べなくなることがある。
換羽期に喩えられるNEWSの今の状態を考えれば、「飛び方忘れ 羽をたたんで」というところにつながる。NEWSは落ちたのではなく、変わるための代償として一時的に飛べなくなっている状態であるという比喩として捉えられる。裏を返せば、これをじっと耐えれば飛べるのである。そしてそれが「息をひそめ何を待つ」ということであり、待っているのは再び飛べる日であると解釈できる。
また、「息をひそめ何を待つ」というところからはもう一つの解釈として、夜明けを待っている状態とも取れる。鳥は一般的に早朝にはより大きな声で鳴く。早朝に大きな声で鳴けるよう、息をひそめて夜明けを待っているとも取れる。息をひそめ夜明けを待つことで、より大きく鳴くことが出来、それを待ちわびている様子とも取れる。
「また別れを知って」というところからは、換羽という観点から捉えると古い羽根(過去の自分、過去の形)との別れと捉えられる。
カナリヤの換羽で羽根が抜け、新たな羽が生える。つまり、過去の形と別れ、新たな形になる。つまり、脱退したメンバーと別れ、4人という過去の形との別れと捉えられる。その別れを知り、それでも理想を掲げて明日へ向かう。過去と別れ、新たな自分になる。過去の自分との決別・未来の自分との出会いというところに繋がる。
傷を背負いというのは、過去を背負うということ。
NEWSの過去は、とても正直に言えば、傷だらけであると言える。もちろん、NEWSならではの幸せも多くあるが、傷と呼べる出来事が数多くある。それでもそれを背負っていく。
これまで、何度もメンバーが脱退してきたNEWSだが、986の全ての形をなかったことにはしてこなかったし、今でもそれがあったから今があるという考え方で動いている。それは4人の復活コンサートである秩父宮での小山慶一郎の「これまで一緒にNEWSを作ってきた仲間」という言葉や楽曲「愛言葉」での「986日々だから今があって やっと叶えたこの4合わせ」、「strawberry」での「積み重ねた過去(いま)があって かけがえのない現在(いま)になって」といった歌詞からも読み取れる。NEWSの過去の傷を背負い、何度も飛んできたからこそ「もう一度飛ぶ」なのではなかろうか。
NEWS担ならご存じの通り、6人で再始動になった時の曲である「星をめざして」では、「一度死んでまた生き返る そんな魔法をかけられていた」というフレーズがある。
「星をめざして」の「『一度』死んで」の歌詞と、「『もう一度』飛ぶ」というのが重なるようにも思う。
「途方に暮れて~昨日よりも前へ」
このメロディーはBメロ後に来るメロディーであり、Cメロであると考えられる。つまり、Bメロの解釈が出来ない状態でこのメロディーを解釈するというのは野暮であるのかもしれないが、ここは一旦、Bメロは考えずに解釈したい。
ここまでは、自分やNEWSをカナリヤに重ね、夜明けを考えてきたが、ここでは何かに重ねたり喩えたりせず、NEWSそのものを歌っている側面と、NEWSからファンに向けてより直接的に歌っているように感じた。
Cメロはここだけであり、ここだけは視点が変わっているように思う。
こんなことになって、途方に暮れたというのは間違いではないと思う。「歩道に一人」とあるが、NEWSはいつも「あなたは一人じゃない」「一人だなんて思ったら許さない」と伝えてきた。つまり、ここであえて「歩道に一人」というフレーズを出すことで、一人に感じるけど、一人じゃないと裏を返して伝えようとしているのではないかということを感じた。
「NEWSもファンもお互いに今は一人に思えて仕方なくて、踏み出す意味も分からなくなるけど、本当は一人じゃないから踏み出しても大丈夫」ということを伝えていて、NEWSと一緒に踏み出すみたいなイメージが感じられる。
そして、あきらめず少しずつ進もう、手を取って怯まずに一歩、昨日よりも前へと言うところは、NEWSそのものを表していると感じる。
今出来ることをひとつひとつ丁寧にやっていく感じは、NEWSの魅力だし、「手を取って」はてずてってとってからも分かるように、手を引いて、手を取って、進んでいく感じ。とにかく、これがNEWSだ、一緒に踏み出そうと連れ出してくれる感じがした。
「飛び方忘れ~もう一度飛ぶ!」
落ちサビ。前半ではカナリヤと自分を重ね、息をひそめ待っている。これは、先ほどと同じであると言える。
しかし、パート割りが変わる後半では、先ほどと歌詞は変わらないが、違うのは、覚悟を決めようとしているところ。さっきは、飛べるのを待っているところだったが、もう飛ぼう、大丈夫、と覚悟を決めようとしていて、「もう一度飛ぶ!」と決意を固めている。さっきは、「もう一度飛ぶ 夢を見て」ともう一度飛ぶことを夢に見ている様子があったが、ここでは、「もう一度飛ぶ!」と決意を固めたように思う。
「飛び方忘れ~夢を見て」
そして、また同じ歌詞の繰り返しだが、これは飛ぶ決意を固め、夢を見ていた過去の自分を思い起こしている様子と捉えた。UR not aloneでは、「生まれた日から今日までの僕が見てる」という歌詞がある。過去というのは思い出したくもないくらい傷だらけだったり、苦しかったりするものであるが、裏を返せばそれを乗り越えてきたのは紛れもなく今の自分を形作る過去の自分である。過去の自分も今の自分の一部であり、過去の自分がいるということが活力になっていたり、過去の自分がいることが自信になったりする。過去を背負いながら、踏み出す、「もう一度飛ぶ!」というイメージがあるように感じられる。
「大丈夫と歌っている」
そして、大丈夫、飛べるということを確信し、換羽を終えたカナリヤが飛び立つように、NEWSが動き出した。ファンも徐々に前を向いた。つまり、夜明けがきたのである。
また、「歌う」というところは「息をひそめ」というところと繋がり、「息をひそめ」ていたカナリヤが「歌い」始めた。先ほど、一般的には夜明けの時間帯は鳥がよく鳴くと書いた。つまり、夜が明けてカナリヤが鳴き始めたとも捉えられる。
ここで、夜が明け、歌い、飛び立つ。そして、新しい一歩を踏み出したのである。
この一曲の中で、換羽期のカナリヤとNEWS、夜明けとNEWSの活動というところを重ねながら、NEWSを歌っているように感じられる。つまり、この曲は本当にNEWSの、新生NEWSの決意の曲であると考えられる。
夜明けへの祈りから始まり、最後には夜が明け、大丈夫と「歌う」。すごくストーリー性のある楽曲である感じがした。
息をひそめて、鳴ける日を、飛べる日を待っていたカナリヤが
「大丈夫」と歌い、飛び立つ。めちゃくちゃエモくない?
まとめ
というわけで、まとめます。
「カナリヤ」は夜明けの歌であり、新たな自分として飛び立つ歌であることが考えられる。
息をひそめていたカナリヤが、最後には「大丈夫」と歌い、
換羽が終わったカナリヤが、新たな自分として飛び立つ。
夜明けの祈りが届き、夜が明けていった。
これまでのNEWSとこれからのNEWSをつなぐ楽曲になると考えられる。
これがNEWSの夜明けぜよ
と、長くなりましたが、カナリヤについての所感はこんな感じです。
リリースが楽しみで楽しみで仕方ないです!!!
余談―NEWS大集会2020と「カナリヤ」
ここからは少し余談ですが、オンラインファンミーティング(NEWS大集会2020)とカナリヤについて。
1.NEWS大集会2020の会場について
ZOOM参加者や映像を映し出すパネル、会場を照らす青みがかった白の照明、椅子、机といったごくシンプルなセットで、会場は黒色一色であった。
今思えば、全体に黒で染まった会場は、夜を表しているようにも感じ、白い照明は新たな光のようにも感じる。つまり、新たな光が差す夜明けであるとも取れる。
2.ロゴについて
開場前、公演前、終演後で変化していた。これは、参加者限定のコンテンツでもあるため、私から公開することは避けたい。興味がある方は是非調べてみてほしい。
いくつかの変化が挙げられるが、ここでは2 つを紹介したい。
1つ目に、扉の色である。開場前、公演前では黒かった入口が、終演後には白くなっている。
暗闇だったところが明るくなった瞬間、つまり夜明けであることが考えられる。
黒い会場は、暗い入口の状態を表していて、でも、開演すれば白い照明やパネルもあって、光がさしている。もうこれ夜明けじゃん。
2つ目に、開場前、公演前では家のイラストの上にいた鳥が、終演後にはいなくなっている。
鳥のイラストの形状的に、カナリヤであってもおかしくはない。カナリヤが飛んで行ったとも取れる。まさに、「もう一度飛」んだと取れる。
以上が、カナリヤを聞いて私が感じたことでした。考察と言っていいのかはわからないけど、とにかく私はこう感じたし、こう考えた。
こんなこと思う人もいるんだくらいに思ってもらえると嬉しいです。
最後まで読んでくれてありがとうございました!
12/2追記
「ビューティフル/カナリヤ/チンチャうまっか」のトリプルAサイドシングルの発売が2020/12/23に決定しています。
そして、本日、カナリヤのショートPVがYouTubeに公開されました(ぱちぱち)
初めて聞く歌詞も盛り込まれていて、よりエモさが増しているPVになってます!
もしよかったら....!
*1:NEWSの楽曲では、36℃と星に願いをの作詞作曲を担当