さみしい夜に読みたい小説3選 (original) (raw)

夏が終わり、秋が過ぎて、だんだんと夜が長くなってきましたね。

暗くて寒い夜は、なんとなくさみしい気持ちになってしまうこと、ありませんか?

今回は、そんな時にさみしい気持ちをほぐしてくれる小説をご紹介します!

こんな人におすすめ

カフネ(阿部暁子)

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あらすじ

法務局に勤める野宮薫子は、最愛の弟を突然亡くし、夫からは離婚をつきつけられ、アルコール漬けの生活を送っていた。

弟の遺言書に「元恋人のせつなに遺産を渡してほしい」と書かれていたことから、薫子は遺産相続の話をしに、せつなに会いにいく。

ところがせつなは「いらない」の一点張り。

せつなの冷たい態度に腹を立てつつも、愛する弟の最期の願いを叶えるために、

何とかせつなと会話をしようとする薫子。

そんなある日、ひょんなことから、せつなが勤める家事代行サービス「カフネ」のボランティア活動に協力することに。

家事代行業務を一緒にこなすことで、薫子とせつなの関係性は少しずつ変わっていく…。

おすすめポイント

寂しさに寄り添ってくれる、温かな言葉が詰まっているお話です。

最初はギスギスしていた薫子とせつなが、少しずつ互いの性格を知り、

苦難を乗り越えられるようにサポートし合う関係になっていく様子に、

元気をもらえます。

たとえ今はひとりでも、「一緒に生きよう」と言い合える相手が世界のどこかにきっといるはず。

そう思える物語です。

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キッチン常夜灯 (長月天音)

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あらすじ

女性の活躍推進を謳う本社の方針で、なりたくもない店長という役目を押し付けられて、不眠症に悩む南雲みもざ。

しかも住んでいるマンションが火事になり、一時的に住処を失ってしまう。
そんなどん底のみもざを暖かく迎えてくれたのは、仮の家の近くにあるビストロ「キッチン常夜灯」だった。

おすすめポイント

「キッチン常夜灯」は終電を逃した人たちや、一人の夜を過ごしたくない人たちのために朝まで営業している。

城崎シェフとソムリエの堤さんが提供する美味しい料理と飲み物、そしてさりげなくも優しさが込められた接客に、張りつめていた心がほどけます。

一生懸命がんばって、いっぱいいっぱいになっている時に、

「がんばってるね」「おつかれさま」と声をかけてもらえたような気分になる一冊です。

こんな本もあります

◆キッチン常夜灯 真夜中のクロックムッシュ (長月天音)

『キッチン常夜灯』の続編。

主人公は、みもざの友人であるつむぎ。

男性社会の中で懸命に働くつむぎを癒すのは、やっぱり「キッチン常夜灯」。

前作の登場人物たちにもまた会えるので、続けて読むのがおすすめです。

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ヨルノヒカリ (畑野智美)

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あらすじ

いとや手芸用品店を営む木綿子は、35歳になった今も恋人がいたことがない。
台風の日に従業員募集の張り紙を見て、住み込みで働くことになった28歳の光は、母親が家を出て以来“普通の生活”をしたことがない。
そんな男女2人がひとつ屋根の下で暮らし始めた。
恋人とも友人ともいえない不思議な関係の二人の物語。

おすすめポイント

恋人にはなれないけど、一緒にいたい。

お互いを大事に思う気持ちは本物で、でもそれを表す的確な言葉がない。

そんなモヤモヤに悩みつつも、二人だけの関係を紡いでいく姿は、応援したくなるし、

ずっと見守っていたくなる。

はっきりとした言葉で言い表せなくても、二人だけが分かっていればいい関係性。

「それでもいいんだよ」と寄り添ってくれるような、優しいお話です。

まとめ

今回は秋の夜長に寄り添ってくれる小説をご紹介しました。

3冊とも、「人は完全にひとりではないんだ」というメッセージが伝わってくるお話です。

さみしい気持ちをまるっと包み込んでくれる優しい本たちなので、ぜひ手にとってみてください。