改めて亜鉛を駄目にする薬達 (original) (raw)

糖尿病における亜鉛の役割

順天堂大学大学院医学研究科 代謝内分泌内科学 藤谷与士夫

表1 味覚障害を起こす可能性のある薬剤の例
利尿剤 :フロセミド(ラシックス)など
降圧剤 :ACE 阻害薬(カプトリル)など
抗パーキンソン薬 :レボドパ(ドパストン)など
抗うつ剤 :ノルトリプチリン塩酸塩(ノリトレン
アミトリプチリン塩酸塩(トリプタノール
ミルナシプラン塩酸塩(トレドミン)など
精神安定剤睡眠薬トリアゾラムハルシオン)など
鎮痛剤 :ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)など
抗がん剤 :フルオロウラシル(5-FU),メトトレキサート(メソトレキセート),デガフール(フトラフール),
デガフール・ウラシル(ユーエフティ)など
肝疾患治療剤 :チオプロニン(チオラ)など
抗アレルギー剤 :メキタジン(ニポラジン),ケトチフェン(ザジテン)など
甲状腺剤 :チアマゾール(メルカゾール)など
痛風治療薬 :アロプリノール(ザイロリック
抗生物質 :ミノサイクリン塩酸塩(ミノマイシン)など
てんかん剤 :カルバマゼピンテグレトール)など
高脂血症剤 :べザフィブラート(べザトール SR)など

4.薬剤性亜鉛欠乏症

最近では,薬剤による亜鉛欠乏症の問題も無視できなくなっている.薬剤の中には2価イオンに対しキレート作用を有するものが存在し,もともと含有量の少ない亜鉛イオンが薬剤によりキレートされることにより尿中排泄が亢進すると,比較的容易に亜鉛欠乏を生じる場合がある.表1に亜鉛欠乏症を起こす主な薬剤をまとめたが,これらの多くはいわゆる生活習慣病の治療に用いられる,比較的ありふれた薬剤である.薬剤性の亜鉛欠乏症は味覚異常として現れることが多い 9).原因となりうる薬剤の服用後,直ぐに発症することもあるが,多くは約 2 週から 6 週間以内に味覚障害が起こる.服用中止後も長期にわたって症状が継続し,緩解するまで数か月を要することもある.糖尿病患者では尿中への亜鉛排泄量が増加することも知られている 10).高齢になるほど,血中亜鉛濃度が減少することも考え合わせると,高血圧や高尿酸血症などを合併しており,これらの治療薬を長期間服用している高齢糖尿病患者には,潜在的亜鉛欠乏症が少なからず存在することが予想される.しかしながら,その実態についてはよく把握されていないのが現状である.

https://kenkyuukai.m3.com/journal/FilePreview_Journal.asp?path=sys%5Cjournal%5C20150629113114-9C86698AFA989ABE356F3F0561CCCC84E397EECF2284E019.pdf&sid=738&id=1871&sub_id=33653&cid=471

藤谷与士夫さんは、亜鉛の機能と健康」にも書かれているのだが、そちらにはこの味覚障害を起こす可能性のある薬剤」の表は載っていない。

私はこれまで夫の飲んでいた薬にだけ着目していたのだが、今回見直して抗生物質が記載されていたことに気づいた。

夫は今、病院で蔓延しているヒゼンダニの治療で入院が長引いているのだが、このヒゼンダニの治療にミノマイシン抗生物質が使われているのではないかと考えている。

昨日の面会では、目の縁が全体的に赤黒いのが気になった。

VB2が働くためには亜鉛が必要だろう。柏崎良子=著「栄養医学ガイドブック」には、ビタミンB2の合成にはマグネシウム亜鉛が必要です」と記されている。

しかし、アイソカルサポートには亜鉛が含有されていない。

亜鉛が配合されているのはイノラスや明治のメイバランスなのだが、経腸栄養剤は限られているので選択肢の多い中から選んで組み合わせるということが出来ない。自分で経腸栄養剤のデザインをして製品を作りたいと思うくらいだ(無理だけど)。

私はどういう状況であっても亜鉛が必要だとは全く考えていない。たとえば、表皮をズタズタにするマトリックスメタロプロテアーゼが作動している時の娘には亜鉛の多い食べ物は極力控えて摂らさないようにしてきた。

そのように経腸栄養剤も人によって、また朝、昼、晩で必要な物を注入することができればと思うのだ。

アイソカルサポートには亜鉛は入っていないようだ。