ハーレムの男たち 847話 ネタバレ 先読み 原作 あらすじ ゲスターの怒り (original) (raw)

847話 ゲスターも無事に仕事を終えて、意気揚々と帰って来ましたが・・・

◇一番はタッシール◇

ついに馬車がタリウムの中に入ると

ゲスターは、

窓枠から手を下ろしました。

興奮と緊張で震える手を

見られたくなかったからでした。

馬車は城門を通り過ぎた後も

ゆっくり進み、

中央宮の前に広がる

広々とした道に止まりました。

馬車の扉は、先に外から

開けてもらえました。

ロルド宰相は、

自分が先に降りる。

主人公は後から降りるべきだと言うと

飛び出ようとする

ゲスターの膝を押さえました。

ゲスターが、

再びおとなしく座ると、宰相は

笑みを浮かべた表情を隠すことなく

馬車の外に出ました。

中央宮と庭園をつなぐ広い階段には

多くの大臣が集まっていました。

国境と副首都を通過する時、

そして首都に入ってから、ずっと、

連絡をしておいたおかげでした。

ロルド宰相の一派である大臣たちは、

早足で近づくと、

よくやったと聞いている。

きっとうまくやってくれると

思っていた。

成果について聞きたい。

ゲスター様はいないのか?

と嬉しそうに声をかけてきました。

ロルド宰相は、

一つ一つの質問に全て答えながら

馬車を指差し、

ゲスターに出て来るよう

指示しました。

そして、皆、ゲスターが、

タナサンで

成し遂げた成果について聞けば、

自然と感嘆するだろうと言いました。

ゲスターは、

父親の無分別な声が

恥ずかしいというように

顔を赤らめて出て来ました。

こっちへ来い、ゲスター。

ロルド宰相は、息子の自慢話を

することができると思うと

大喜びしました。

彼は子供の自慢話なら

1日半でも、することができました。

ゲスターは、

人前で、そんなことを言わないでと

宰相を引き止めながらも

そちらに近づきました。

たとえ、ロルド宰相のせいで、

予定してした日程が、

数倍、長くなったにしても、

ある程度、父の浮かれた気持ちに

合わせてあげるつもりでした。

しかし、ゲスターの口元に浮かんでいた

照れくさそうな笑みは、人々の間に

ラトラシルがいないことを発見すると、

消えました。

ロルド宰相は、

ゲスターの変化にすぐ気づき、

どうしたのかと尋ねました。

もしかして、

ゲスターが嫌いな人でも

来ているのかと思い、

周囲を見回しました。

ゲスターは、

皇帝のテストを一番先に解決して

戻って来たので、皇帝が

出迎えてくれるのではないかと

思った。

自分があまりにも過分な考えをしたと

頭を下げて、小さいようだけれど

小さくはない声で呟きました。

皇帝が、このようなことをすべて

気にする必要はありませんでした。

でも、ゲスターが知っている

ラトラシルなら

「あなたは本当にすごいね!」と

叫びながら現れる人でした。

その不思議な気持ちは

大臣たちの表情が微妙に変化したことで

疑問に変わりました。

ロルド宰相も、それに気づき、

どうして、そうなのか。

何かあったのかと尋ねました。

宰相とゲスターの一番近くに

立っていた、

ゲスターが最初に

仕事を解決してきたのではないことと

最初に到着した側室は、皇帝が直接、

出迎えたことを話しました。

そして、マシュル伯爵は、

ゲスターと宰相を交互に見ながら

もちろん、ゲスターも、

とても早かった。

ゲスターは2番目の到着なので

これもすごいことだと

すぐに付け加えました。

驚いたロルド宰相は、

誰が、うちのゲスターより

先に到着したのかと尋ねました。

彼もゲスターが、一番最初に到着したと

確信していたからでした。

マシュル伯爵は、

不思議なことに、タッシールが

一ヶ月ぶりに戻って来た。

行き来する時間だけでも

1ヶ月以上かかりそうなのにと

答えました。

タッシール?

狐の穴に入れておいた、

あのタッシール?

ゲスターの目元が蠢きました。

ロルド宰相が先に質問するのを

待つ余裕がなくなったゲスターは、

タッシールは侍従と

旅行へ行ったのではなかったかと

急いで尋ねました。

マシュル伯爵は

「はい」と返事をすると

その侍従も一緒に戻って来た。

すっかり治ったそうだと

答えました。

ロルド宰相は、

あえて気分を害した表情を隠さずに

上手くやって来たのか。

大雑把に済ませて

帰って来たのではないかと尋ねました。

しかし、マシュル伯爵は

首を素早く横に振りました。

ロルド宰相は、

拳を固く握り締めました。

ゲスターは、

それは良かった。

タッシールは頭がいいからと

平気そうな笑顔を浮かべましたが

心の中は、すっかり沈んでいました。

ロルド宰相は、支持者たちと話し合い

適当な時間に、すぐに家に帰りました。

トゥーリも心配が募るのは同じなので

ゲスターが部屋の中に入るや否や、

自分が事情を詳しく調べて来ると言って

また、外に出ました。

トゥーリは1時間ほど経って

ようやく戻って来ました。

トゥーリが

タッシールの業績について

話している間、ゲスターは

額を押さえて目を閉じました。

もう少し毅然とした笑みを

浮かべていなければならないことは

分かっているけれど、今は怒りが

頭のてっぺんまで上がっていました。

◇ゲスターの立場で◇

侍従長は、

そばでラティルに書類を渡しながら

ゲスターの所へは行かないのかと

慎重に尋ねました。

ラティルは、

ゲスターが報告する必要があるなら、

直接、来るだろうと答えました。

思いがけない返事に

侍従長は少し驚きました。

彼は、

「そうですね」と返事をしましたが

全く様子がおかしいと思いました。

タッシールが到着した時、

ラティルは会議まで中断して、

直接、迎えに出ました。

ところが、

ラナムンを支持する彼の目にも

ゲスターの仕事の処理速度は

かなり速かったのに、ラティルは

ゲスターを出迎えるどころか、

部屋にも訪ねませんでした。

一見、タナサンで

かなりの成果があったという

報告を受けていたのにです。

ゲスターは、

仕事をうまく処理して来たようなのに

寂しがるのではないかと

侍従長は尋ねましたが、ラティルは

今後、他の側室たちも、

仕事を終えて戻って来るのに、

その度に、

いちいち出向かえることはできない。

一番最初に到着した人だけ

出迎えればいいと、

何の私心もない声で話すと、

シャレー侯爵から書類を受け取り

机に広げました。

しかし、声とは違って言葉の中には、

わだかまりが、こもっているように

見えました。

その時、扉を叩く音がすると、

秘書が廊下で、

ゲスターが来て、

皇帝が命じたことについて

報告したいと言っていると叫びました。

侍従長がラティルを見ると

彼女は、まだ

不機嫌そうな顔をしていました。

ラティルは、

タッシールのように

特殊な場合でない限り、

どうせ報告は書記官がするのに、

ゲスターが旅行から帰って来るや否や

自分を訪ねて来るなんて、

自分が悪者になったような気がすると

呟きました。

侍従長は、ゲスターとラティルの間に

何かあったことに気づきました。

それでもラティルは、しばらく後に

入って来いとは言ったので、

ゲスターは、

個人執務室の中に入って来ました。

侍従長

もっと話を聞きたかったけれど、

仕方なく外に出ました。

執務室に2人だけになると、

ラティルは、ようやくペンを置いて

ゲスターを見ました。彼は、

ただいま、陛下。

と、いつものように

恥ずかしそうな様子で挨拶しました。

その姿には、

分けの分からない苦痛を

ヘイレンに与えた人らしさが

全くありませんでした。

ラティルは、

事はうまく解決したかと尋ねました。

ゲスターは、

最善を尽くし、幸い成果も出た。

黒魔術師たちは、自分が管理している

黒魔術師の村に送った。

また・・・

と答えましたが、ラティルは

ヘイレンは?

と尋ねて、

ゲスターの言葉を遮りました。

ゲスターは、

自分がやり遂げたことについて

一つ一つ話すのをやめました。

彼は唇をギュッと閉じて

ラティルを見ました。

彼女は気が乗らないような表情をし、

机の上のペンを軽く叩いて

転がしました。

ラティルは、

ヘイレンにも最善を尽くしたのかと

尋ねました。

その言葉で、ゲスターは、

ラティルが自分の留守中に

何かを知ったことに気づきました。

タッシールが戻って来たと

言っていたけれど、

彼が話したのだろうか。

どこまで知っているのだろうか。

言い逃れをした方がいいのだろうかと

考えましたが、

結局、彼は逃げることなく

怒っていますか・・・?

と尋ねました。

ラティルはゲスターを

最も愛していないけれど、

最も優しく接していました。

確信がなければ、こんなことを

言い出すこともなかったはずでした。

ラティルは、ゲスターに

ランスター伯爵を呼んで欲しいと

頼みました。

ゲスターは、

その理由を尋ねました。

ラティルは、

罵るつもりだと答えました。

ゲスターは、

皇帝の望み通りにしようかどうか

しばらく悩みました。

それほど、

難しいことではありませんでした。

ランスター伯爵の姿で潔く過ちを認め

否定し、罵られたら、

怒りを聞いてやればいいと

思いました。

しかし、ゲスターは

ラチルの沈んだ視線を見ていると、

そうしたくなくなりました。

彼は、

どうしてなのか。

ただ自分に言えばいいのに。

自分に言えば罪悪感を覚えるのかと

尋ねました。

ラティルは、ランスター伯爵に

文句を言う準備をしていたので、

目を大きく見開きました。

まさか、ゲスターが

彼の立場で拒否するとは

思いませんでした。

ラティルは、

今、何て言ったのかと尋ねました。

ゲスターは、

皇帝がランスター伯爵を罵れば

自分も聞いている。

伝えられて聞くのではなく、

自分の耳で聞いている。

だから、同時に心が痛むのは

同じなので、自分に言って欲しいと

訴えました。

ラティルは、

しばらく口を尖らせていましたが

そら笑いをして姿勢を正すと、

それではゲスターに話す。

ゲスターに話しても

ランスター伯爵が全部聞いているなら

構わないと前置きをして、

ゲスターがヘイレンを攻撃したことと

だから、タッシールが、

自分にきちんと話さずに

出かけてしまったのかと尋ねました。

ゲスターは、ラティルが、

もう、そのように思っているようだと

答えました。

ラティルは、

そんなことをした理由を尋ねました。

ゲスターは、

トゥーリが死ぬところだったと

答えました。

ラティルが、

トゥーリは死んでいないと反論すると

ゲスターは、

ヘイレンも死んでないと

言い返しました。

ラティルは、

口を大きく開けました。

ゲスターは、

何を言っているのかと思っていると

彼は、トゥーリが先に攻撃されたと

抗議しました。

ラティルは、

ゲスターがゆっくりとした口調で

はっきり返事をすると、

ランスター伯爵と喧嘩する時より、

もっと腹が立ちました。

ラティルは、

あれとそれが同じことなのかと

尋ねました。

ゲスターは、

トゥーリが死にそうになっていた時、

皇帝はタッシールを非難しなかったし

タッシールも、

特にヘイレンを処罰していないと

答えました。

ラティルは、

トゥーリとヘイレンは一緒に戦って、

ヘイレンが勝ち過ぎただけだと

言い訳をしました。

しかし、ゲスターは、

ラティルが彼女より、

とても弱い人に拳を振られても、

一緒に振ったりしない。

ヘイレンも、そうすべきではないかと

主張しました。

ラティルは、

自分も1、2回ずつミスして

力を入れ過ぎる時がある。

ヘイレンも同じ。

自分たちは、力がこれほど強いことに、

まだ慣れていないからと

弁解すると、ゲスターは、

それは殴った人の事情だ。

ヘイレンが初心者吸血鬼なら、

トゥーリは苦痛を分割されて

感じるのかと抗議しました。

ラティルは言葉を失って

ゲスターを見つめました。

ヘイレンのことを言えば、

ゲスターが口先だけでも

謝ると思っていました。

しかし、ゲスターは断固たる表情で

ラティルを見ていました。

彼女は、

ランスター伯爵を呼ぶまでもなかった。

ゲスターがこうなら、

ランスター伯爵も同じ。

自分たちが悪いことをしたなんて

考えもしないのではないかと

非難すると、ゲスターは、

皇帝がタッシールを

贔屓しているのではないかと

言い返しました。

ラティルは、

贔屓をするのなら、

ゲスターに、そうしていたと

答えました。

ゲスターは、

自分を非難したいのであれば、

その前に

ヘイレンとトゥーリの間のことを

正して欲しい。

皇帝が適切にヘイレンを罰するなら、

私的にヘイレンに復讐したのは

自分の過ちだと認めると言いました。

ラティルは唇をギュッと閉じて

ゲスターを見つめました。

彼は瞬きもせずに

ラティルと向き合いました。

◇お前だろう?◇

ラティルに

出て行くよう言われたゲスターは

廊下を歩いて行き、

すぐにタッシールの部屋の中に

移動しました。

タッシールは、

ココアを飲もうとして

カップを持ち上げたところでしたが

ゲスターを見ると

乾杯するふりをしました。

タッシールはゲスターに

久しぶりだと挨拶をすると

見ない間に、

顔がやつれてしまった。

自分がいなくなって

楽しく過ごしていたと思ったのにと

皮肉を言いました。

ヘイレンは扉枠に立ち、

歯をむき出しにして、

ゲスターを睨みました。

彼が人間のタッシールに

危害を加えようとしたら、

また苦痛を受けることになっても

彼に飛びかかって

噛みちぎるつもりでした。

しかし、ヘイレンが

ゲスターの動きを認知する前に、

彼はタッシールの目の前に行き、

お前だろう?

と尋ねました。

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ゲスターの期待が見事に外れて

すっきりしました。

ゲスターは、手柄を立てたことで

皇配になれると

過信していたかもしれませんが、

彼が皇配になったら

恐怖で人々を押さえつけ

気に入らない人々を

排除してしまいそうな気がするので

ラティルが

ロードの汚名を晴らし、

良い印象を与えようと頑張っても、

ゲスターのせいで、

ラティルの努力が無駄になってしまうと

思います。

ゲスターは、

自分が一番愛されていないことを

知っていたのですね。

それならば、

ラティルの優しささえも失わないよう

行動に気をつけるべきだと思います。

ゲスターは、怒りのあまり、

タッシールに復讐しそうですが、

白魔術師が

何とかしてくれることを期待します。

shaoron-myanmyan様々

RM様

mommy様

ミモザ

いつもコメントを

ありがとうごさいます。

846話のカテゴリー分けをするのを

忘れてしまい申し訳ありません。

記事が見つからないと

mommy様が

おっしゃってくださったことで

気づくことができました。

mommy様、

ありがとうございます。

ゲスターのターンは

もう少し続きます😅

ミモザ

感が鋭いです。

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