大学募集停止、短期大学募集停止観察と個人的なつぶやき (original) (raw)

2024年に募集停止が発表された 2大学&17短期大学&1海外大学日本校の一覧

大学

・高岡法科大学(4/15)

・ルーテル学院大学(3/25)

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短期大学

・滋賀文教短期大学(10/1)

・京都文教短期大学(9/26)

・國學院大學栃木短期大学(9/3)

・創価女子短期大学(5/1)

・南九州大学短期大学部(4/16)

・共愛学園前橋国際大学短期大学部(4/12)

・西南女学院大学短期大学部(3/25)

・純真短期大学(3/19)

・中九州短期大学(3/18)

・園田学園女子大学短期大学部(3/1)

・足利短期大学(2/26)

・北星学園大学短期大学部(2/22)

・名古屋女子大学短期大学部(2/8)

・姫路日ノ本短期大学(2/7)

・九州龍谷短期大学(2/2)

・星美学園短期大学(1/22)

・東京経営短期大学(1/10)

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・(番外)ロシア極東連邦総合大学函館校(6/12)

※この記事は、2024年内は更新していきます。

※短期大学部は制度上は短期大学として独立して認可されています。

参考 2023年に募集停止された大学と短期大学一覧

https://narukamiyousuke.hatenablog.jp/entry/2024/02/08/161203

学校が無くなることへの思い

https://narukamiyousuke.hatenablog.jp/entry/2024/02/08/141951

2024(令和 6)年 10 月 1 日
学校法人松翠学園 滋賀文教短期大学
2026(令和 8)年度以降の学生募集停止について

関係者 各位

平素より、本学の教育研究活動に格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。

このたび学校法人松翠学園は、2024(令和 6)年 9 月 3 日の理事会・評議員会におきまして、滋賀文教短期大学の 2026(令和 8)年度以降の学生募集を停止することを決定いたしました。
滋賀文教短期大学(以下「本学」)は、1952(昭和 27)年岐阜県郡上八幡町に、県内で初めての私立短期大学、岐阜県濃北短期大学として開学しました。その後、1959(昭和 34)年に岐阜県本巣郡糸貫町に移転し、岐阜短期大学と名称を変更。さらに 1975(昭和 50)年に滋賀県長浜市の誘致により同市田村町に移転し、名称を「滋賀文教短期大学」と変更し現在に至っています。
学園創設者松本冨士之助の「教育は人にあり、国家の未来は教育にかかっている。教育の向上には、まず、教育者の養成が重要である」という教育理念の下、開学以来 72 年間(長浜市移転 49 年)にわたり、建学の精神である「知育」・「徳育」・「体育」の鼎立と調和の取れた人間形成に基づいた教育研究及び人材養成に邁進して参りました。長浜市に移転後の卒業生は約 6,500 名にわたり、前身の濃北短期大学と岐阜短期大学を合わせますと約 7,800 名になります。本学を卒業した多くの人材が地域で活躍して
おられます。
しかしながら、2000(平成 12)年度以来 24 年間にわたり定員未充足が続き、令和 6 年度は収容定員200 名に対し、全学の学生数が 99 名(収容定員充足率 49%)という状況でした。このような定員未充足により、本学の財務状況は大変厳しく、今後についても少子化及び短期大学進学者の減少等により定員充足は困難であるという判断に至り、在学生にこれまで通りの教育を提供できるうちに募集を停止するという苦渋の決断をいたしました。
学生募集は停止いたしますが、2025(令和 7)年度入学生を含めて、全ての在学生が予定通りに学修を継続できるよう、引き続き支援を行ってまいります。
学生、保証人及び卒業生の皆様をはじめ、本学に関係するあらゆる皆様には、これまで本学の教育研究活動にご支援とご協力に心より感謝申し上げると共に、このたびの決定について、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

学校法人松翠学園 滋賀文教短期大学
理事長・学長 松本秀章

以上、HPより引用。

1 法人や沿革

学校法人松翠(しょうすい)学園が運営している。同法人は、

・滋賀文教短期大学

・岐阜女子高等学校

・岐阜第一高等学校

を経営している。

1940年(実質的には1932年)、松本冨士之助によって創設された岐阜県郡上郡八幡町島谷1434に、女学校を開校したことから始まった。1952年、岐阜県濃北短期大学ができて、これが滋賀文教短期大学の前身となる。1975年に現在の、滋賀文教短期大学になる。

元は(現在も)滋賀県というよりは岐阜にルーツや本部がある法人なのですね。

2 地理

法人は、岐阜県羽島郡岐南町三宅1-130にあり、岐阜女子高校と同じ敷地にある。岐阜第一高等学校は、法人から14.7km離れていて、滋賀文教短期大学はものすごく離れているかというと意外と関ヶ原を通過していくことができるので、思ったよりは離れていないイメージです(しかし、80km離れています)。

松翠学園の3校の位置関係

滋賀文教短期大学へは田村駅から800m、徒歩10分です。公式HPでは徒歩7分と謳っていますがちょっと難しいですね。田村駅の反対側には長浜バイオ大学があり、文教地区と言えそうです。

滋賀文教短期大学と田村駅の距離感

田村駅前はローカル線ののどかさが感じられます。

田村駅前

滋賀文教短期大学までの通学路

滋賀県らしい情緒ある街並みを歩いていくと

滋賀文教短期大学に着きます。

滋賀文教短期大学 正門

3 大学全体のイメージとキャンパスの様子

キャンパスはメインの校舎と付随するもので構成されています。

キャンパスマップ

キャンパス2

文教大学はどこも仏教由来の学校なので、修行所のような名前がついていることがあるのが特長ですね。

4 学部学科編成

国文学科(入学定員50名)

子ども学科(入学定員50名)

※合わせて1学年100名の短期大学

国文学科では司書資格、認定絵本士などが取得でき、子ども学科では小学校教諭養成コースで司書教諭と小学校教諭の二種、保育士養成コースでは幼稚園教諭二種と保育士資格が取得できる。

5 募集停止の経緯(と財務)

滋賀文教短期大学 定員充足率

2022年→2023年→2024年

国文23→17→20

子ども47→27→35

全体70→44→55(55.0%)(単位:人)

大学業界で言われている「定員60%が募集停止目安」がここにも当てはまってしまっている。しかし、前年よりは回復しているため、学生募集に尽力した跡が見受けられる。回復の兆しは見えたものの、すでに10月で総合型入試の受験者数が見えていることからの判断なのだと思います。

ちなみに岐阜第一高校は192/230、岐阜女子高校は124/145で若干の定員割れだが、まだまだ経営的には安定していそう。

財務は、法人全体で

2023年単一年度で

本業(教育活動収支):△7974万円

手元流動資産:8億円

各校種ごとの収支は公開されていない。おそらく短期大学が一番大きな赤字だろう。

6 所感

経営する3校がすべてかなり離れているので、管理は大変だっただろうと思われる。高校はまだまだ大丈夫そうなので、そちらで有為な人材を育成してほしい。

2024/09/26 お知らせ
京都文教短期大学の学生募集停止(2026年度以降)と今後の将来像について
日頃より学校法人京都文教学園の教育活動に対しまして、ご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

学校法人京都文教学園は、2024年9月6日に開催した理事会・評議員会におきまして、京都文教短期大学の2026年度以降の学生募集を停止し、京都文教大学へ発展的に展開していくことを決定いたしました。

京都文教短期大学は昭和35年(1960年)の設立以来、『仏教精神に基づく人間育成』を建学の精神とし、「謙虚にして真理探究」「誠実にして精進努力」「親切にして相互協同」のもと、有為な人材育成に努めてまいりました。また、これまでに3万7千人を超える卒業生を送り出し、社会のあらゆる分野で大いに活躍されています。

2025年度入学生を含むすべての在学生に対しては、卒業に至るまで現在の教育環境を継続し、学生生活や進路・就職の支援等についても、これまで同様に万全を尽くし、教育機関としての責務を果たすことをお約束いたします。

また、学校法人京都文教学園として社会の多様な教育ニーズに対応するべく、併設の京都文教大学において、短期大学のこれまでの学びを活かした文理融合型の生活工学部(仮称・設置構想中)新設を検討しております。2025年度から京都文教大学総合社会学部に「食マネジメントコース」「スポーツ・健康コース」を新設し、これまで京都文教短期大学で培ってきた家政学の教育、研究を発展させるとともに、京都文教大学こども教育学部の充実を図り「幼児教育の京都文教」の伝統を受け継ぐ準備も進めております。

在学生、卒業生、保護者、受験生の皆さま、高等学校をはじめとする諸教育機関、実習ご協力施設、地域、企業等の皆さまにおかれましては、これまでのご理解とご支援に心より感謝申し上げますとともに、京都文教学園全体として京都文教短期大学の建学の精神と伝統の継承を図ってまいりますので、今回の決定につきましても何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

なお、在学生には説明会を開催し、ご父母・保証人の皆さま、関係各機関の皆さまには、すでにご報告文書を発送いたしております。

2024年9月26日 学校法人京都文教学園
理事長 仁科 周朗

京都文教短期大学
学長 森井 秀樹

【本件に関するお問い合わせ先】 京都文教短期大学総務部 電話:0774-25-2405(直通)

本件に関してのご質問を、Q&A形式でまとめております。
Q&Aサイトからご確認ください。

以上、HPより引用。

1 法人や沿革

学校法人京都文教学園が運営している。同法人は、

・京都文教大学大学院

・京都文教大学

・京都文教短期大学

・京都文教高等学校

・京都文教中学校

・京都文教小学校

・京都文教短期大学附属家政城陽幼稚園(2025年度から募集停止)

を経営している。

1904年、浄土宗の僧侶獅子谷仏定による仏教精神に根ざした人間教育を目指し創立。女子中学高校から始まり、1953年に幼稚園、1960年に短期大学、1982年に小学校、1996年に大学を開設した。

2 地理

法人は、京都府宇治市槇島町千足80にあり、大学、大学院、短期大学も同じ敷地内にある。小学校から高校は京都市左京区岡崎円勝寺町5にあり、約18km、車で36分程度に離れている。

京都文教学園全体

京都文教大学と短期大学の正門

京都文教短期大学の正門

公式のアクセスは、近鉄線向島駅とされていて、駅からはスクールバスが出ている。スクールバスは授業のある日は1時間に4本出ていて、移動は快適そうである。

京都文教大学 スクールバス時刻表

スクールバスが便利そうなので歩く人はいない気もするが、1.5kmなので歩いてあるけないことはない。

向島駅から京都文教大学まで

向島駅

向島駅は準急も停まる駅だが、駅前は普通の住宅街の街並みである。京都駅から向島駅まではおよそ17分程度である。

3 大学全体のイメージとキャンパスの様子

キャンパスマップ

キャンパスは大学と共通のため、広々としている。

キャンパス

若干、名前が修行道場みたいだが、どれもきれいそうである。

4 学部学科編成

今回は短期大学の募集停止なので、短期大学のみ取り扱う。

ライフデザイン総合学科(入学定員100名)

・ライフデザインコース

・栄養士コース

幼児教育学科(入学定員150名)

※ただし、ライフデザイン総合学科は今年できたばかりで、それまではライフデザイン学科と食物栄養学科に分かれていた。合わせて1学年250名の短期大学である。

栄養士コースでは栄養士資格、幼児教育学科では幼稚園教諭二種と保育士資格が取得できる。

5 募集停止の経緯(と財務)

入学者数の推移(京都文教短期大学)

2020年→2021年→2022年→2023年→2024年

ライフ122→111→99→93→74

幼児教126→114→105→84→64

全体248→225→204→177→138(55.2%)(単位:人)

大学業界で言われている「定員60%が募集停止目安」がここにも当てはまってしまっている。

ちなみに小学校から高校もなかなか厳しそうだ。ただ、大学は充足している。

学園全体の定員充足率

財務は、法人全体で

2023年単一年度で

本業(教育活動):約9千万円の赤字

手元流動資産:14億円

各校種ごとも公開されていて、大学のみが黒字。他は全て赤字だが、短期大学がもっとも多く赤字を出している

6 所感

最近、思うことは創立者って偉大だということである。成功するかわからない学校経営に乗り出そうとするその志は素晴らしく、全ての学校法人にそれがあると思うと、熱いものがこみあげてくる。余所者がやれ共学しろだの、やれ赤字部門を切れなど、その学校の思いを考えるということができないように思う。とても大切な視点である。

この短期大学は併設の大学に受け継がれていくので、ぜひ末永く続いてほしい。

2024-09-03
國學院大學栃木短期大学の学生募集停止について

日頃より学校法人國學院大學栃木学園、國學院大學栃木短期大学の教育活動に対しまして、ご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

このたび学校法人國學院大學栃木学園は、2024年(令和6)年9月3日の理事会におきまして、國學院大學栃木短期大学の2026(令和8)年度以降の学生募集を停止することを決定いたしました。

國學院大學栃木短期大学は1966(昭和41)年4月の開学以来、國學院大學の建学の精神のもと、時代の趨勢に応じ学科を増設、あるいは編成替えをしながら人材の育成に努めて参りました。これまでに25,223名(2024年5月現在)の卒業生を輩出し、社会で活躍する人材の育成に貢献してきたと自負しております。

しかし、18歳人口の減少や四年制大学志向の強まりなど、近年の社会状況の変化による影響は極めて大きく、本学とて例外ではありません。全国的に短期大学への志願者は減少の一途をたどり、志願者及び入学者の減少は止まらず今後も学生の確保は難しいと判断し、2025(令和7)年度入学生を最後に、2026(令和8)年度以降の学生募集を停止する決断に至りました。

國學院大學栃木短期大学の学生募集については、2025(令和7)年4月入学生が最後となりますが、2025(令和7)年度入学生を含むすべての在学生に対しては、卒業に至るまで現在の教育環境を継続し、学生生活や進路・就職の支援等についても、これまで同様に教職員一同全力を挙げて取り組む所存です。

在学生、保護者、卒業生の皆さま、高等学校をはじめとする諸教育機関、地域の皆さま、短期大学を支えてくださった全ての皆さま、これまでのご理解とご支援に衷心より感謝申し上げます。そして、2026(令和8)年度以降の学生募集の停止に至りました事情をご賢察いただき、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。

令和6年9月3日

学校法人國學院大學栃木学園
理事長 川福 基之

國學院大學栃木短期大学
学 長 後藤 正人

以上、HPより引用。

1 法人や沿革

学校法人國學院大學栃木学園が運営している。同法人は、

・國學院大學栃木短期大學

・國學院大學栃木中学・高等学校(一貫校)

・國學院大學栃木二杉幼稚園

を経営している。

このほかに学園全体の教育センターを持っている。1960(昭和35)年、栃木市や栃木の神社界(國學院が神道を祖にしている)からの要請で、國學院大學の附属高校を開校した。3年後の1963(昭和38)年には、この法人=國學院大學栃木学園が作られ、譲渡された。その後、1965年には幼稚園、1966年には短期大学を開校している。

2 地理

法人は、栃木県栃木市平井町608にあり、短期大学、高校、中学も同じ敷地内にある。

幼稚園のみ1.4km山を下ったところにある。

最寄り駅はJR・東武日光線栃木駅で、約3.0km離れている。

栃木駅北口

スクールバスがあるわけではないため、公共バスで約10分。

國學院大學栃木短期大学へ向かう1

栃木らしい、関東らしい道をひたすら

國學院大學栃木短期大学へ向かう2

最後は坂道をあがって

國學院大學栃木短期大学到着

到着!

道のり

3 大学全体のイメージとキャンパスの様子

國學院大學栃木短期大学

中高短大、全て一つの敷地。赤い橋というのがちょっと神道っぽい

キャンパスマップ

敷地が広々としているのはいいですね。

4 学部学科編成

2学科5フィールド

日本文化学科(入学定員150名)

・日本文化フィールド(中学国語教諭2種、司書)

・言語文化フィールド(〃)

・日本史フィールド(中学社会教諭2種、学芸員)

人間教育学科(入学定員100名)

・子ども教育フィールド(小学校、幼稚園、保育士)

・生活健康フィールド(中学家庭科、養護2種)

合わせて250名。短大としては大きい方である。

5 募集停止の経緯(と財務)

2020年→2021年→2022年→2023年→2024年

全体227人→190人→162人→144人→130人(52.0%)

フィールドごとの内訳は財務記録の中にある。

2024年度は、日本文化学科が92人、人間教育が38人の130人となっている。特に人間教育学科が大幅に減ってしまっている。

経年でも、この5年で全体で約半数にまで減ってしまっている。

ちなみに高校は388→355→283、中学が53→42→36とこちらも厳しそうである。

財務は、法人全体のものしかなく、中高幼稚園も含めたもののみである。

2023年単一年度で

本業(教育活動):約1億1000万円の赤字

全体3億9千万円の赤字

いや、どうしてと思ったがどうも設備投資で赤字になっている。しかし、本業の赤字は前年度比で、1億1000万円減(=つまり2023年が赤字転落の年のようだ)で、この先どんどん膨らんでいくしかないので、設備投資を回収できなくなってしまう。流動資産は約18億円。

6 所感

地方の教育を担っている大きな学校法人にはぜひ未来に継続可能な経営をしていってほしいです。子どもたちのためにも。

※短期大学部は制度上は大学の一部ではなく、短期大学として独立して認可されています。

学生募集停止のお知らせ
2024.06.12

この度、ロシア極東連邦総合大学函館校は、2024年5月29日開催の学校法人函館国際学園令和6年度第一回理事会・評議員会において、令和7年度からの学生募集を停止することを決議し、6月10日に所轄庁に届を提出したことをお知らせいたします。なお、今後は今年度の入学生を含む在校生全員が当校での所定の学業を終えるまで、函館市の補助をお願いして教育の継続に万全を期す所存です。
保護者、卒業生、函館市民のみなさまをはじめ多くの関係者のみなさまに支えられてここまで来ましたことに心から感謝いたしますとともに、当校が教育事業を無事に終えられるまで引き続きご支援・ご協力を賜りますよう、何とぞよろしくお願い申し上げます。

令和6年6月12日

学校法人 函館国際学園
ロシア極東連邦総合大学函館校
理事長 渡辺 善行

【ロシア極東連邦総合大学函館校は、ロシア・ウラジオストク市の極東国立総合大学(現・極東連邦総合大学)の分校として函館市に誘致され1994年に開校して30周年を迎えます。1996年には学校法人函館国際学園を設立し、専修学校ファーイースタンステイトユニバーシティ函館校(現・専修学校ロシア極東大函館校)として北海道知事の認可を受けました。開校以来函館市ならびに市民のみなさまのあたたかいご支援を受けながら、270名以上の卒業生を輩出し、「ロシアの大学の日本校」として日本とロシアの架け橋となる人材育成に力を尽くしてまいりましたが、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻を機に、社会の対ロシア感が急激に悪化したことと、折からの少子化による進学者数の減少も重なり、当校の入学者数は一昨年から急減し今年4月にはついに3名のみという事態に陥りました。これにより、経営継続に必要な最小在校生数33名に対して現在の在校生数は14名となり、ウクライナ侵攻は未だ終息する様子もなく今後とも入学者数回復の見込みも立たないとの判断から今回の処置に至りました】

以上、HPより引用。

1 法人や沿革

学校法人函館国際学園が運営している。同法人はおそらくこのロシア極東連邦総合大学函館校のみだと思われる(法人全体の学納金が1484万円で学費37万×40人でつじつまがあうため)。

この大学は、日本においては大学ではなく、認可専門学校の扱いとなっている。しかし、一方でロシアの大学資格認定校にもなっているため、日本では専門学校卒、ロシアでは大学卒となる。なお、4年制課程を卒業すれば、日本の大学院にも行けるようになっている。

2 地理

法人は、北海道函館市元町14-1にあり、大学も同じ敷地内にある。ついでにロシア連邦総領事館も同じ場所にある。

それにしてもなんという絶好のロケーション。函館のなかでも特に美しいベイエリアの八幡坂にある。交通は函館市電の末広町駅からすぐ近くにある。

3 大学全体のイメージとキャンパスの様子

ロケーションは最高だが、キャンパスはこの建物一棟だけである。外から見ても老朽化も激しい。専門学校は大学と違い制約が少ないため、スペース節約ができるため、他にも駅前専門学校が多かったりする。

4 学部学科編成

ロシア地域学科(昼4年制・高度専門士)(入学定員40名)

ロシア語学科(昼2年制・専門士)(入学定員40名)

ロシアへの留学制度も整っている。

5 募集停止の経緯(と財務)

2020年→2021年→2022年→2023年

ロシア地域学科3→4→3→3

ロシア語学科〇→〇→2→4

全体7人(8.8%)

2024年は学科は不明だが3人ということらしい。経営継続に必要なのは33人と公表していて、現在14人とのこと。2019年の公表資料では、生徒が44人いたため、急激に減ったことは事実であるようだ。しかし、その後は、ロシア地域学科はこの4年低空飛行だったため、ついには見切りをつけたものと思われる。

財務については、2023年度は、本業で625万円の赤字、本業以外は2万円しか規模がないため割愛。全体で623万円の赤字となっている。この学校の経済規模が最大5000万円なので、この赤字は致命的である。負債が2116万円となっていて、どちらにしても完全に詰んでいたと思われる。

6 所感

専門学校は都道府県知事が認可すればよく、税金も国からは出ない(県や市からは出る)。また情報開示も完全ではないため、対象にはしていない。しかし、今回はロシアの大学の日本校ということ、私自身も興味をひかれたため対象とした。

2026年度以降の共愛学園短期大学部の将来像について

2026年4月、共愛学園前橋国際大学短期大学部は4年制大学へと発展を遂げます。さらに、2027年4月には、昭和町キャンパスから小屋原キャンパスへと移転します。

明和学園短期大学から共愛学園前橋国際大学短期大学部へと受け継がれてきた、こども学と栄養学の専門性と伝統は、4年制大学へと引き継がれ、さらに発展していくこととなります。キャンパスも一つとなることで、様々な分野を学ぶ学生同士の交流や共愛学園のこども園、小中学校との連携が図られ、知識集約型社会に資する人材育成のための環境が整います。

2026年度に本学への進学をお考えの方は、短期大学部ではなく共愛学園前橋国際大学の入学案内をご確認ください。
また、2024・2025年度に短期大学部に入学される皆さんは、昭和町キャンパスでしっかりと学びを継続できます。そして、明和学園短期大学、共愛学園前橋国際大学短期大学部の卒業生の皆さんは、その伝統を共愛学園前橋国際大学でしっかりと受け継いでいきますので、大学を母校と思っていただければ幸いです。

2024年4月12日

以上、HPより引用。

1 法人や沿革

学校法人共愛学園が運営している。同法人は、

・共愛学園前橋国際大学

・共愛学園前橋国際大学短期大学部

・共愛学園高等学校

・共愛学園中学校

・共愛学園小学校

・共愛学園こども園

を経営している。

この法人は1888年からと長い歴史を持ち、キリスト教系の学校である。最初は英学校から出発し、戦前からすでに女学校、幼児園を開設していた。戦後1951年、高校と中学校、1988年短期大学、1999年大学(短期大学はいったん閉じる)、2016年小学校、2020年明和学園短期大学を引き受けて短期大学部としている。

未就学児教育から大学まで全て有している大きな学校法人である。

2 地理

法人は、群馬県前橋市小屋原町1154-4にあり、大学も同じ敷地内にある。中学、高校も隣接しているが、新しく開設された小学校は駒形駅の目の前にある(距離にして800m程度)。ただ、短期大学部は元が別の学校だったため、前橋市内ではあるものの、9.7km離れている(群馬県前橋市昭和町3-7-27)。群馬大学医学部附属病院の向かいにあり、最寄り駅の前橋駅からは3.2km離れていてバス以外では行くことができない。

共愛学園前橋国際大学短期大学部

3 大学全体のイメージとキャンパスの様子

外からはとてもきれいなキャンパスに見える。

裏側。中庭に菜園があって、野菜を作っているらしい。

運動場はないんですね。

4 学部学科編成

生活学科(入学定員100名)

・こども学専攻(50名)

・栄養専攻(50名)

こども学専攻では幼稚園教諭と保育士、栄養専攻では栄養士と栄養教諭二種免許が取得できる。

5 募集停止の経緯(と財務)

2020年→2021年→2022年→2023年

こども学専攻34→25→23→21

栄養学専攻42→35→41→48

全体67人(67.0%)

栄養は問題なさそうなものの、こども学専攻が半数を切ってしまっている。

募集停止の経緯については、4年制大学への転換となっている。こども学の方は、現在、大学の児童教育コースでは小学校(と中学)の教員免許なのが、幼保の免許を加えて合併という形となり、栄養専攻はデジタルグリーン学部で食を柱とした形にしていく(?)とのこと。

ちなみにHP上では一切、「募集停止」という言葉を使っていなくて、こういった配慮というのは私は好きな方である。前向きな言葉を使っていくのはとても大切であると思う。ただ、こども学科はまだ幼保の免許が新設されるとはいえ、栄養の方は正直、廃学科のニュアンスが近いように思われた。

ちなみに、共愛学園の財務だが「事業活動収支計算書」等を見る限り、2023年度は、本業でマイナス2億、本業以外でマイナス2億で、借入や取り崩しを行っており少し苦しそうである。しかしながら、流動資産も手元に16億あるので雑だが単純に4年は大丈夫そうである。短大は4大化にあたりキャンパスを手放すそうなので、その支出カットやキャンパスの売却益も見込めるだろう。

6 所感

前向きな4大化とはいえ、学校法人としては苦しそう(他のところもどこもだが)なので、起死回生の手となるよう願っている。

※短期大学部は制度上は大学の一部ではなく、短期大学として独立して認可されています。

創価女子短期大学の学生募集停止(2026年度以降)と今後の対応について
お知らせ
日頃より創価大学、創価女子短期大学にご支援、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

学校法人創価大学は、2024年3月28日に開催した理事会におきまして、創価女子短期大学の2026年度以降の学生募集を停止することを決定いたしました。

創価女子短期大学は、1985年4月、建学の指針に「知性と福徳ゆたかな女性」「自己の信条をもち人間共和をめざす女性」「社会性と国際性に富む女性」を掲げ、開学以来、約40年にわたり、教育事業を展開してまいりました。
この間、幾度となく創立者池田大作先生に御来校いただき、特別講義「学問と人生と幸福を語る―青春の努力こそ宝!」をはじめ、学生に直接ご講演されるなど、数多くの歴史を築いてくださいました。また、資格取得の総合的な支援システムや、海外研修プログラム等による実践的な英語教育、就職支援を中心としたきめ細かなキャリア支援、ICTを活用したアクティブラーニングの取り組みが、先進的な教育活動として文部科学省の支援事業に採択されるなど特色ある短大教育を行ってまいりました。
こうした教育環境で学生は成長し、資格試験の検定協会からの受賞や世界大会での入賞、東京都の「都民による事業提案制度」の選定、学外のビジネスコンテストでの数々の表彰や日本一に3回輝くなど多くの教育成果をあげてまいりました。2024年3月現在で卒業生は12,454人となり、国内外の企業や地域をはじめとした社会の様々な分野で活躍しています。

しかしながら、18歳人口の減少や共学・四年制大学志向が強まるなど、近年の社会状況の変化による影響は大きく、短期大学の学生募集は厳しい状況となっています。創価女子短期大学では、教育の充実や募集活動の努力を重ねてまいりましたが、近年は入学定員の未充足が続いており、同様に将来的にも厳しい状況が見込まれます。

この状況を踏まえ、学校法人創価大学として、社会の多様な教育ニーズに対応するべく今後の方向性について検討を重ねた結果、創価大学で2026年度を目指して開設準備を進めている「経済経営学部 ビジネス学科」(仮称:設置構想中)において、創価女子短期大学国際ビジネス学科の教育理念やその学びを引き継ぎ、より幅広く専門的に学べるようにいたします。なかでも、創価女子短期大学が培ってきた女性教育や資格取得支援、語学教育プログラム等の特色については、創価大学の教育プログラムや研究所、各センターなどで受け継ぎ、創価大学全体として創価女子短期大学の建学の指針の継承を図ってまいります。

創価女子短期大学の学生募集については、2025年度募集(本年度実施の2025年4月入学生対象の入学試験)が最後となりますが、2025年度入学生を含むすべての在学生に対しては、卒業に至るまで現在の教育環境を継続し、学生生活や進路・就職の支援等についても、これまで同様に万全を尽くしてまいります。また、卒業後の証明書発行等の手続きについても創価大学で対応いたします。卒業生の親睦や交流については、短大白鳥会(同窓会組織)を中心に継続し、充実に努めてまいります。

卒業生、在学生、ご父母・保証人、創価女子短期大学の教育にご理解を示してくださっていた高等学校、そして支えてくださった地域の方々等、これまで創価女子短期大学の教育・研究にご理解を賜りました皆様方に深く御礼申し上げます。創立者が創価女子短期大学の女性教育を通じて構想された女性リーダー育成の伝統は、創価大学において着実に継承してまいります。2030年の創価教育100周年への学校法人創価大学の新たな一歩としてご理解を賜り、変わらぬご支援をよろしくお願い申し上げます。

なお、在学生には説明会を開催し、ご父母・保証人の皆様、関係各機関の皆様には、2024年4月26日付で文書を発送いたしました。

2024年5月1日
学校法人創価大学
理事長 田代 康則
創価女子短期大学
学長 水元 昇

以上、HPより引用。

1 法人や沿革

学校法人創価大学が運営している。同法人は、

・創価大学(大学院含む)

・創価女子短期大学

を経営している。創価の小中高を運営している学校法人創価学園とは別の法人である。しかし、同じ池田大作氏を創立者にもち同じ名を冠していることから結びつきの強さは感じられる。他にもアメリカ、ブラジル、香港、韓国、マレーシア、シンガポールなどに学校を持っている。

1905年に起源をもつが、実際には1984年開学で、創価大学よりもさらに後という全国的には珍しいタイプ(多くは、短期大学→大学の順で開学する)である。大きく、経営科と英語科があったが、2018年に英語コミュニケーション学科は募集停止し、2024年に国際ビジネス学科も募集停止することになった。

大学院1、大学1、短期大学1を運営している。

2 地理

法人は、東京都八王子市丹木町1-236にあり、創価大学も短期大学も同じ敷地内にある。私事だが、この大学には数回行ったことがあり、そのキャンパスの広さと規模感に驚いたことがある(当時、教育学部は古かったが)。八王子駅からバスで25分くらいかかるが、この大学においては地理的な問題が問題になるのかという特殊な事情なので、行きにくさはこの際、問題としないでおきたい。

3 大学全体のイメージとキャンパスの様子

とにかく規模の大きさ、広さがすごく、大学内の食堂もサブウェイが入っている(行った当時)など理想的な総合大学の様相であった。短期大学はバスの入口の方からは近く、すぐ左にあったように記憶している。

4 学部学科編成

国際ビジネス学科(入学定員150名)※ただし、2022年度まで250名

単一学科でビジネスだが、国際の名の通り英語教育に非常に力を入れている。

5 募集停止の経緯(と財務)

2020年→2021年→2022年→2023年

206→144→90→95(63.3%)

全体46.3%

短期大学の凋落が激しく、ここ数年で募集停止をした短期大学や大学と同じく2020年以降の入学者減が決め手になったと思われる。しかしながら、損切りの判断が素晴らしく早く(褒めてる)、英語コミュニケーション学科もまだ100人入学者がいたにもかかわらず、経営判断で募集停止し、今回もビジネス学科もまだ95人入学者がいるにもかかわらず経営判断でやめている。もちろんすでに赤字だと思うが、他の大学だったらまだ経営を続けているだろう。この思い切りの良さはよほど切れる人がいるのだと想像する。

6 所感

まだ続けられるだろうに陰りで経営をストップするのは、東京女学館も恵泉女学園も神戸海星女子学院も同じだが、創価も含めてこれらの学園は素晴らしいと思う。将に必要なのは進む力もだが、撤退の判断こそ真価が表れると思っています。

※短期大学部は制度上は大学の一部ではなく、短期大学として独立して認可されています。