「ここは今から倫理です。」ビジュアル&生徒役発表 (original) (raw)
ドラマ「ここは今から倫理です。」メインビジュアル&11人の生徒役発表
2020年12月15日 12:13 22
雨瀬シオリ原作によるTVドラマ「ここは今から倫理です。」のメインビジュアルと追加キャスト情報が公開された。
ビジュアルには倫理の教科書を手に教室に立つ、山田裕貴演じる倫理教師の高柳をデザイン。ビジュアルに使用された写真は、ドラマ内で取り扱われる問題が「“いま”日本社会で現実に起きていることであり、私たちの課題」であり、その生々しさを表現する意図から、写真家の中村力也が自然光の中、フィルムカメラで撮影している。
追加キャストとして発表されたのは生徒役を務める11人。逢沢いち子役を茅島みずき、谷口恭一役を池田優斗、間幸喜役を渡邉蒼、深川時代役を池田朱那、近藤陸役を川野快晴、山野亮太役を浦上晟周、高崎由梨役を吉柳咲良、都幾川幸人役を板垣李光人、曽我涼馬役を犬飼直紀、田村創役を杉田雷麟、南香緒里役を中田青渚が演じる。
「ここは今から倫理です。」では自傷行為、深夜徘徊、いじめ、ドラッグ、合意のない性行為などシリアスな問題を抱える生徒たちに、教師の高柳が倫理と哲学の言葉を投げかけていく姿を描く。ドラマはNHK総合にて2021年1月16日より全8回で放送される。
高羽彩(脚本)コメント
小4の頃、宇宙の外には何があるんだろうと考えて眠れなくなったことがありました。そのとき一応、自分なりの答えは見つけたものの、親に話しても友達に話しても私が期待していたようなリアクションは返ってこず(スゴい大発見だね!!的なリアクションを期待してたのに)ひどく落胆したのを覚えています。あれから私は哲学的な問いから目を逸らし続けてきました。必死になって考えたところで、どうせ「正解!」とマルをつけてもらうことはできないんだから、と拗ねたような気持ちで。それなのに本屋で平積みにされた『ここは今から倫理です。』の前で、自然に足が止まりました。タイトルが目から飛びこんできて、脳の隅で小4の私が「これ絶対好きだよ!」と囁きました。読んでみたら、好きでした。常に「正解」を求められることに慣れすぎた私たちは、「正解」に価値があるんだと思いすぎています。けれどこの作品は、「考えることそのものに人間としての価値がある」ということを「学園ドラマ」という優しい形で思い出させてくれます。好きな作品のドラマ化に自ら関われる幸運に感謝しています。正解の無さ、に疲れた人たちに、この作品が届いてくれることを願っています。
渡辺哲也(演出)コメント
高羽彩さんの作品は、常に話が面白く、そして考えさせられる…物語に期待することは煎じ詰めればその二つなのだと見る度に思わされます。高羽さんと「哲学をテーマにした目の離せない物語だ!」と、雨瀬シオリさんの漫画で盛り上がったのは2年前。それからタイトルにある「今」が変わっていく中、高羽さんは「考えること」「対話すること」を鮮やかに面白い物語に仕上げてくれました。その脚本を基に、キャストとスタッフも現場で「対話」を重ねています。主役の山田裕貴さんも、普段話すテンションからは想像しがたいですが、会うほどに「高柳」な人。なんだかみんなで楽しく哲学しています。1話29分、青春エンターテイメントです。
尾崎裕和(制作統括)コメント
企画当初は、この社会に「倫理」を問うドラマだと思っていました。でも違いました、問われているのはドラマを作っている私たちでした。雨瀬シオリさんの『ここは今から倫理です。』という原作が投げかける倫理的な問いは鮮やかで…深く重い。脚本の高羽彩さん、主演の山田裕貴さんをはじめとするキャスト、スタッフみんなで考え続けています。放送が出る最後の瞬間まで、多分放送が終わってからも私たちは考え続けると思います。考え続けることだけが唯一の「倫理」だと信じて。
(c)NHK