「ヒロアカ」ヴィランの活躍振り返る初の“総会” (original) (raw)
堀越耕平原作によるアニメ「僕のヒーローアカデミア」のイベント「第一回 敵<ヴィラン>連合総会」が、本日11月21日に東京・立川ステージガーデンで行われた。本記事では昼の部のレポートをお届けする。
「第一回 敵<ヴィラン>連合総会」には敵<ヴィラン>を演じるキャストより、死柄木弔役の内山昂輝、荼毘役の下野紘、トガヒミコ役の福圓美里、トゥワイス役の遠藤大智、Mr.コンプレス役の最上嗣生、スピナー役の岩崎了、オール・フォー・ワン役の大塚明夫が出演。開演前のナレーションもトガ、トゥワイス、Mr.コンプレスが担当し、普段の「ヒロアカ」イベントとは異なる雰囲気の中で幕を開けた。先陣を切ってステージに現れたのは内山と下野。福圓、遠藤、最上、岩崎も呼び込まれ、“総会”を始める前のオープニングコーナーとして、Webラジオ「僕のヴィランアカデミアラジオ 『ありがとう 敵<ヴィラン>連合です』」の出張編が繰り広げられた。
黒いスーツとドレスで揃えた一同は、「葬儀ではないですよね?」「法事の親戚のおじさんみたい」と冗談を交えつつ、会場に集まった大勢の敵<ヴィラン>連合支持者を前に喜びの表情を見せる。トークではファンから寄せられた「自身が演じているキャラと似ている部分、違う部分は?」という質問に答えていくも、下野は「見ての通り全然似てません(笑)」とキッパリ。「似てたらヤバくないですか?」という福圓、「唯一の共通点はトガちゃんが好きなところ」という遠藤など、個性的な敵<ヴィラン>たちだけにあまり自身とは似ていないと一様に語る。そんな中、「たくさんの方から死柄木にピッタリだと言われた」という内山。キャスト陣からも「雰囲気がそっくり」と賛同され、複雑な笑顔を浮かべていた。
続いて寄せられたのは“オール・フォー・ワン大好きっ子”さんからのお便り。「遅刻したときのいい言い訳を教えてください」という大喜利のような質問に一同が戸惑う中、「“オール・フォー・ワン大好きっ子”さんとお電話がつながっているそうです」と下野が切り出すと、スクリーンにオール・フォー・ワン役の大塚の姿が映され、会場からは拍手が沸き起こった。「実は捕まっちゃいまして、タルタロスってとこに入れられて……」と、タルタロスらしき無機質な部屋を背景に語る大塚に「画が強すぎる」とキャスト一同が爆笑する中、大塚は「脱獄します」と宣言してスクリーンから姿を消した。
オープニングコーナーが終わったところで、緑谷出久役の山下大輝、爆豪勝己役の岡本信彦からのビデオメッセージが届けられる。2人は敵<ヴィラン>連合総会に集まった観客の前で何を話せばいいか戸惑いつつ、イベントや朗読劇の内容を予想していった。そして改めてステージに大塚も含めた出演者全員が揃うと、「第1回、ヴィラン連合総会、開幕!」という内山の掛け声で“総会”がスタートした。
前半はアニメ1期から5期までの敵<ヴィラン>連合の歩みを振り返る「敵<ヴィラン>連合ヒストリア」のコーナー。ここでは林間合宿編やヒーローインターン編などから敵<ヴィラン>の活躍する名シーンを、生アフレコとともに紹介していった。福圓は初期のアフレコについて「意外と普通のところもあるので、そういうときにどうやって不気味さを出そうか考えていました」と振り返る。下野も「最初は『どうしよう』って思ってました」と、普段あまり演じないタイプのキャラクターである荼毘への理解が少しずつ深まっていったことを語った。スピナーの口上を披露した岩崎は、「ああいう登場の仕方をするキャラは早いうちに脱落すると思ったら、けっこう生き残った(笑)」とコメント。最上もコンプレスについて「異能解放戦線では仲間思いなところが出てきて、やっていくうちにキャラクターが見えてきた」と語るなど、それぞれ長く演じる中で徐々にキャラを掴んでいったことがうかがえた。
タルタロスでオールマイトと面会するシーンを披露した大塚。オール・フォー・ワンと重なるように笑顔を見せながら演じていたが、「ずっと誰ともしゃべれずに座ってたということを想像してやると、本当に楽しいです」と愉快そうに語った。さらに内山は、死柄木がオーバーホールの両腕を破壊する場面を披露。鬼気迫る表情で演じた「頑張ろうな!!」という印象的なセリフについて「やるたびに変わるんです。テストと本番でも同じ演技にならなかった」と裏話を明かした。そしていくつもの複製が登場するトゥワイスの「サッドマンズパレード」を演じ切った遠藤。一度に演じるのは本当に苦労するようで、「混ぜると危険ですね(笑)」と苦笑しつつ、「みんなが『お疲れ』って手を振ってくれてうれしかったです」と当時のアフレコを振り返った。
イベント後半では朗読を披露。金策に困った敵<ヴィラン>連合一同が、ある富豪の別荘から3枚の絵を盗むことになったドラマが展開された。一同はそれぞれ荼毘とMr.コンプレス、トガとトゥワイス、死柄木とスピナーに分かれて別荘を捜索することに。ゲームの話で盛り上がる死柄木とスピナーをはじめ、普段はなかなか見られない敵<ヴィラン>連合の日常が垣間見えるエピソードとなった。
最後に岩崎は「いち役者としても視聴者としても、今後の展開を楽しみにしています」とメッセージを贈り、最上は「敵<ヴィラン>だけに、とても“悪い”時間を過ごさせていただきました」と挨拶。福圓は「これからも敵<ヴィラン>を応援してください!」と呼びかけ、大塚は「いい歳をして胸をわくわくさせております」と今後の展開に期待を寄せた。遠藤が「第1回ということは、第2回があるかもしれないですもんね」と語ると、下野が「第2回はありません! なぜならもう敵<ヴィラン>連合ではないからです!」とタイトルが変わっての次回開催を望む。そして内山は「ここまで来たら劇場版を目指しましょう! 次は舞台挨拶でお会いしましょう」と力強く宣言し、昼の部の幕を下ろした。
(c)堀越耕平/集英社・僕のヒーローアカデミア製作委員会