生田斗真と門脇麦、16mmフィルム撮影にときめく (original) (raw)

渇水」の公開直前ティーチインイベントが本日5月24日に東京・神楽座で行われ、キャストの生田斗真門脇麦、監督の高橋正弥、企画プロデュースを担った白石和彌が登壇した。

河林満の同名小説を映画化した本作では、日照りで県内全域に給水制限が発令される中、料金を滞納する家庭を訪ねていく水道局員の岩切俊作と、二人きりで家に取り残された幼い姉妹の姿が描かれる。生田が岩切役、門脇が姉妹の母・有希役を務めた。

撮影は雨続きで、先日の完成披露も大雨だったという。最初にマイクを握った生田は「この映画のキャンペーンは雨男キャラで行こうと心に決めていましたが、今日はものすごく晴れてしまって……」とキャラの崩壊を嘆き、観客の笑いを誘う。白石は「くもりや雨続きでしたが、滝のシーンはパキーン!と晴れて、生田さんの姿が神々しく見えた」と撮影時を懐かしんだ。

本作の企画は10年以上前にスタートし、日本映画界では「とんでもなく面白い脚本がある」とうわさになっていたそう。生田は「たくさんの人たちの映画への思い、作品への愛がふんだんに詰め込まれて、ただならぬオーラを放った脚本でした。参加しないと後悔すると思い、即座に決めました」と出演の決め手を明かし、門脇も「なんていい脚本なんだろうと思った。白石さんが『門脇さんで』と言ってくださったとも聞いて、断る理由がありませんでした」と述べる。高橋は「白石さんと生田さんが参加してくれると決まって、映画が動き出しました。門脇さんにも快諾をいただけて、絶対にいい映画になるなと(自分にとって)力になりました」と3人に感謝した。

続いて生田は「雨で撮影がストップした日も、思うように進まない日も、監督はずっとうれしそうだった。この映画を撮れる喜びに満ちあふれて、一番潤っていました(笑)」と撮影時を回想し、「(キャストやスタッフが)監督の人柄に惚れて、この現場が進んでいった感覚があります」としみじみ。門脇がそれに同意しながら「監督は姉妹役の役者さんに付きっきりで、さみしかったです」とつぶやくと、高橋は「細かく演出することがあまりなかったので、言わなかったんです(笑)。本当にいい役者さんたちにめぐり会えた」と弁解した。

なお、生田によれば門脇は“今まで出会った中で一番帰るのが早い女優”。その言葉を受けて門脇は「帰るまでの段取りをちゃんと組むこと」「走りながら脱げるものは脱いでいく」と1秒でも早く帰宅するためのコツを伝授した。

イベントの終盤には、本作が16mmフィルムで撮影されたという話題に。生田は「フィルムチェンジを待っている時間が、『映画を撮ってるな~!』という感じがしてたまらなく好き」と思い入れたっぷりに話し、門脇も大きくうなずきながら「フィルムってだけでテンションが上がりますよね。フィルムチェンジも『自分が大好きな昔の映画人たちもこの時間を経験したんだ!』と思うとすごくうれしい」と笑顔で続けた。

「渇水」は6月2日に全国で公開。

※高橋正弥の高は、はしごだかが正式表記

(c)2022『渇水』製作委員会

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