「ザ・トライブ」主演のヤナが語る女優への思い (original) (raw)

全編手話の異色作「ザ・トライブ」、主演のヤナが語る女優への思いとは

2015年3月23日 6:32 5

ウクライナの新鋭ミロスラヴ・スラボシュピツキー監督の「ザ・トライブ」が、4月18日より公開される。日本公開に先駆け、主演を務めたヤナ・ノヴィコヴァにインタビューを実施。思いのたけを手話で語ってもらった。

「ザ・トライブ」はスラボシュピツキー監督初の長編で、第67回カンヌ国際映画祭で批評家週間グランプリを含む3賞に輝いたほか、各国の映画祭で30以上の賞を受賞。全編手話で構成されたセリフも音楽もない異色作で、出演者のほとんどがろうあの演技未経験者というキャスティングも話題を集めている。

物語は、ろうあ者の学校に入学したセルゲイが、トライブと呼ばれる組織に入り、恐喝や売春斡旋に手を染めていくさまを描く。セルゲイ役のグレゴリー・フェセンコと共に主演に抜擢されたヤナは、トライブのリーダーの愛人で、セルゲイと惹かれ合うアナを演じた。

「高校を卒業した後、演技の勉強をしたくて芸術系の大学を探しました」と本作に関わる前から女優を目指していたというヤナ。「ただ、私の住んでいたベラルーシではろうあ者が演技を学べる大学がなかったので、仕方なく機械の勉強を始めました。でも女優の夢を捨てきれず、演技が学べる大学のある隣国ウクライナに渡ったんです」と述べ、女優への意志の強さをのぞかせた。しかし、試験は受けたもののパスポートの関係で大学には入学できなかったそうで「大学の試験に落ちた後も『演技をやりたい!』と試験官に訴えたが聞き入れてもらえませんでした。でもその入学試験の会場に、スラボシュピツキー監督が『ザ・トライブ』の出演者を探しにきていて、オーディションに誘ってもらえたんです」と映画出演までの経緯を告白。

その後オーディションを通過し主演女優に選ばれたヤナ。多くの賞を受賞したことに関して尋ねると「多くの人が関心を持ってくれたことがうれしい」と胸の内を明かした。また「とてもいい仕事ができたと思っています」と女優の道を歩み始めたことへの喜びを語った。

同作は、ユーロスペースほかにて順次全国公開される。

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