カンヌの常連ジャ・ジャンクーがコンペに登場 (original) (raw)

ジャ・ジャンクーがカンヌコンペに登場、「Go West」を熱く語る

2015年5月21日 22:11 3

カンヌ国際映画祭の常連で、昨年は審査員も務めたジャ・ジャンクーの最新作「山河故人(原題)」が、現地時間5月20日にコンペティション部門で上映された。

1人の女性と2人の男性のドラマを、1999年、2014年、2025年の3つの時代を舞台に描く。監督、脚本を手がけるジャ・ジャンクーは、映画のテーマについて「今中国で何が起きているか、この2、3年で私たち世代の考え方がだんだん変わってきたと感じている。15年間映画を作ってきて、私も大人になったのかもしれない。経済やテクノロジーの進化によって劇的に変わっていく祖国と、人々はどう折り合いをつけていくのか。若い頃は情熱を賭けて仕事に取り組んでいたが、年を取ると家族との時間をないがしろにしていたことに気づき、苦い思いを味わうようになる」と説明する。

ジャ・ジャンクーにとって初の海外ロケとしてオーストラリアで撮影されたこと、そして、映画の中でペットショップボーイズ版の「Go West」が使われていることも会見で話題となった。質問に対し、「南半球にあるオーストラリアは中国と季節が反対で、私たちにとっては、距離的なものだけでない、遠い土地であることを表したかった。『Go West』は90年代のディスコミュージックを象徴する曲。私たちは若く、たくさんの友達に囲まれ、『Go West』がかかるとみんなで一斉に踊った。情熱に満ち、恐れるものなど何もなかった若き時代を思い出す。曲のタイトルのWestではなく、Goの方に意味がある」と答えた。

なお、上映後にジャ・ジャンクーは数人の仲間と共に、上海に映画製作会社FABULAを設立すると発表。プロジェクト第1弾は東野圭吾の小説の映画化となるようだ。

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