自主映画の登竜門PFF開催、フラー特集で未公開作上映 (original) (raw)

国内の自主制作映画を広く紹介する「第37回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)」が、9月12日から24日までの期間、東京・東京国立近代美術館フィルムセンターにて開催される。

PFFは、“映画の新しい才能の発見と育成”をテーマに掲げ、1977年より行われている映画祭。若手監督の登竜門として知られ、黒沢清、園子温、石井裕也ら第一線で活躍する映画監督を多数輩出している。

今年のコンペティション部門では、577本の応募作品の中から選出された20本を紹介。チョコレートが厳しく規制された架空の世界を描く「甘党革命 特定甘味規制法」、ホームレスの生活を躍動感たっぷりに映した「ゴロン、バタン、キュー」といった多彩な作品がグランプリを競うほか、監督のトークショーを連日実施する。

招待作品部門では、ジャン=リュック・ゴダールやジム・ジャームッシュらに多大な影響を与えたサミュエル・フラーを特集。日本初公開となるクライムサスペンス「ベートーヴェン通りの死んだ鳩」、人種差別主義者によって黒人だけを襲うように調教された犬を矯正しようと奮闘する女優を描く「ホワイト・ドッグ/魔犬」など、フラーの監督作6本を紹介する。また一人娘サマンサ・フラーが制作したドキュメンタリー「フラーライフ」の国内初上映を行う。

そのほか招待作品部門として映画の制作現場を映した作品を集める企画「映画内映画~映画は映画をつくることをどのように描いてきたか~」も実施。長崎俊一の監督最新作「唇はどこ?」、鈴木卓爾がメガホンを取った「ジョギング渡り鳥」の上映が行われるほか、フランソワ・トリュフォーの「映画に愛をこめて アメリカの夜」、森崎東「ロケーション」がスクリーンにかけられる。さらに同部門では世界の映画祭で好評を博した短編映画5作品を集めた特別企画「世界が絶賛した日本の短編たち」も開催する。

会期中には、小津安二郎にオマージュを捧げた「変態家族兄貴の嫁さん」でタッグを組んだ周防正行と種田陽平による対談、相米慎二作品ほか100作品以上を手がけたプロデューサー伊地智啓と、最新作「ハッピーアワー」がロカルノ国際映画祭で最優秀女優賞を獲得した濱口竜介による対談などを行うPFF講座も。

なお同映画祭は東京で開催後、全国5カ所を巡回。チケットやタイムスケジュールなどの詳細は公式サイトで確認を。

第37回PFF

2015年9月12日(土)~24日(木)東京都 東京国立近代美術館フィルムセンター
※月曜休館
<料金>
PFFアワード2015:前売り券 1000円 / 当日一般 1300円 / 高校・大学生、シニア 800円
PFFアワード表彰式:前売り券 1500円 / 当日一般 1800円 / 高校・大学生、シニア 1400円
PFFアワードフリーパス(限定20枚):前売り券 7000円
招待作品部門:前売り券 1300円 / 当日一般 1600円 / 高校・大学生、シニア 1000円
PFF講座シリーズ:前売り券 1000円 / 当日一般 1300円 / 高校・大学生、シニア 800円

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