大波乱のアカデミー賞、「ラ・ラ・ランド」が最多受賞 (original) (raw)

大波乱のアカデミー賞、「ムーンライト」が作品賞獲得し「ラ・ラ・ランド」が最多受賞

2017年2月27日 18:22 7

第89回アカデミー賞授賞式が日本時間で本日2月27日、アメリカ・ロサンゼルスのドルビーシアターにて開催された。

監督賞など最多6部門を制したのはライアン・ゴズリングエマ・ストーンの共演作「ラ・ラ・ランド」。監督賞の最年少受賞記録を更新したデイミアン・チャゼルは、学生時代からの友人であり、同作で作曲賞と歌曲賞を受賞したジャスティン・ハーウィッツに「あきらめずに、一緒にこの映画に取り組んでくれてありがとう」と感謝を述べた。また、同作の演技により主演女優賞を贈られたストーンは「私以外の候補者も全員素晴らしかったです。皆さんを尊敬していますし、こうして並ぶことができただけで光栄」と、イザベル・ユペールらほかの候補者たちをたたえた。

作品賞に輝いたのは「ムーンライト」。同作で助演男優賞を受賞したマハーシャラ・アリは「キャストの皆さんからインスピレーションを受けました。アカデミーに感謝し、妻に感謝しています。4日前に娘が生まれたんですが、その間も妻はずっとサポートしてくれていました。ありがとう」とコメントした。また、監督のバリー・ジェンキンスは「この映画を完成させることは不可能だと思っていました。でもここにいる全員が『決してそんなことはない』と必死で励ましてくれました。僕に力を貸してくれた皆さん、ありがとうございました。選んでくれたすべての人に感謝しています。これは夢じゃない。これが現実なんです。なんてことでしょう!」と喜びを露わにした。

マンチェスター・バイ・ザ・シー」は、ケイシー・アフレックが主演男優賞、監督と脚本を担当したケネス・ロナーガンが脚本賞を受賞。ケイシーは「僕に最初に演技を教えてくれたのはデンゼル・ワシントンでした」と、同じく主演男優賞候補にノミネートされていたデンゼル・ワシントンへの敬意を表し、「自分がここにいるのは、多くの人たちの才能のおかげです。こういう役柄をケネス・ロナーガンが書いてくれたのでここに立つことができました。もっと意義のあることを言いたいのですが、とにかくこのコミュニティの一員であることを誇りに思います。マット・デイモン、チャンスを与えてくれてありがとう」と、当初同作で主演を務めるはずだったマット・デイモンに語りかけた。司会のジミー・キンメルからジョークのネタにされ続け苦笑いを浮かべていたデイモンだったが、このときばかりはケイシーの兄ベン・アフレックとともに感慨深げな表情を見せた。

なお今回は、不手際により「ラ・ラ・ランド」が作品賞を受賞したと誤って発表される場面も。「ラ・ラ・ランド」の関係者がステージに上がりスピーチが行われている中で、本当の作品賞が「ムーンライト」であることが改めて発表されるという、前代未聞のハプニングが起こった。

第89回アカデミー賞授賞式の模様は、本日21時からWOWOWプライムにて字幕付きで放送される。受賞結果は以下の通り。

第89回アカデミー賞受賞結果

作品賞

「ムーンライト」

監督賞

デイミアン・チャゼル「ラ・ラ・ランド」

主演男優賞

ケイシー・アフレック「マンチェスター・バイ・ザ・シー」

主演女優賞

エマ・ストーン「ラ・ラ・ランド」

助演男優賞

マハーシャラ・アリ「ムーンライト」

助演女優賞

ヴィオラ・デイヴィス「Fences(原題)」

外国語映画賞

セールスマン」(イラン・フランス)

長編ドキュメンタリー賞

「O.J.: Made in America(原題)」

短編ドキュメンタリー賞

「ホワイト・ヘルメット -シリアの民間防衛隊-」

長編アニメーション賞

ズートピア

短編アニメーション賞

「ひな鳥の冒険」

短編実写映画賞

「合唱」

脚本賞

ケネス・ロナーガン「マンチェスター・バイ・ザ・シー」

脚色賞

バリー・ジェンキンス、タレル・アルヴィン・マクレイニー「ムーンライト」

撮影賞

「ラ・ラ・ランド」

編集賞

ハクソー・リッジ

作曲賞

ジャスティン・ハーウィッツ「ラ・ラ・ランド」

歌曲賞

シティ・オブ・スターズ「ラ・ラ・ランド」

視覚効果賞

ジャングル・ブック

衣装デザイン賞

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

メイクアップ&ヘアスタイリング賞

スーサイド・スクワッド

美術賞

「ラ・ラ・ランド」

音響編集賞

メッセージ

録音賞

「ハクソー・リッジ」

※アカデミー賞関連記事はこちらから

第89回アカデミー賞授賞式

WOWOWプライム 2017年2月27日(月)21:00~(字幕)

第89回アカデミー賞授賞式ダイジェスト

WOWOWプライム 3月5日(日)18:00~(字幕)

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