「ぼくのエリ」原作者が語る「ボーダー」脚本作業 (original) (raw)
第71回カンヌ国際映画祭である視点部門グランプリに輝いた「ボーダー 二つの世界」より、メイキング写真の数々が解禁。あわせて監督・脚本を担当したアリ・アッバシ、原作・脚本を手がけたヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストによるコメントが公開された。
本作は、人並み外れた嗅覚を持ちながらも、醜い容貌のせいで孤独と疎外を強いられる税関職員の女性ティーナを主人公としたミステリー。「ぼくのエリ 200歳の少女」の原作者として知られるリンドクヴィストが自身の短編小説を脚色し、アッバシが改稿を重ね映画化が実現した。
イラン系デンマーク人であるアッバシは、スウェーデンで映画を作るならリンドクヴィスト原作以外の企画には興味がないと答えたほど。当初はリンドクヴィストと2人で脚本作業に当たっていたが、「自分の望む方向性に変えたい」というアッバシの強い希望により、リンドクヴィストは「核の部分を変えなければ自由に改稿していい」と監督に伝え、サポート役に回った。
アッバシは「ヨンはずっとサポートしてくれていた。例えば本当は納得していないかもしれない変化を提案したときも、すごく落ち着いて受け止めてくれた。彼はいつも『原作を書いたのは僕だけど、映画は君が物語にしなければいけない』と言ってくれたんだ」とリンドクヴィストへの感謝を述べている。その後「ビッチ・ホリデイ」で知られるイザベラ・エクロフが脚本家として加わり、数年がかりで脚本を完成させた。
原作と比べて大きく変更された部分もいくつかあり、リンドクヴィストは完成した映画について「家で観始めて15分後、一時停止して外に行きタバコを吸って落ち着かねばならなかった。なぜなら、私はとても幸せだったから。『ぼくのエリ』に続き、またもツイてるな、と思ったよ(笑)」と感想を語っている。
エヴァ・メランデル、エーロ・ミロノフが出演した「ボーダー 二つの世界」は、10月11日より東京・ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国でロードショー。本作の公開を記念し「ぼくのエリ 200歳の少女」が10月4日から10日にかけて東京・ヒューマントラストシネマ渋谷でレイトショー上映される。
※「ボーダー 二つの世界」はR18+指定作品
(c)Meta_Spark&Karnfilm_AB_2018
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リンク
- 「ボーダー 二つの世界」公式サイト
- 「ボーダー 二つの世界」予告編
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