右翼活動家・鈴木邦男を追った記録映画公開 (original) (raw)
「愛国者に気をつけろ!鈴木邦男」が2020年2月上旬より東京・ポレポレ東中野で公開される。
「プレイルーム」の中村真夕が監督を務めた本作は、「愛国者に気をつけろ!」と叫ぶ、型破りな右翼活動家・鈴木邦男に2年間密着したドキュメンタリー。17歳のとき、愛国党党員だった山口二矢が当時の日本社会党委員長を刺殺する映像に衝撃を受け、鈴木は“愛国”に身を捧げることに目覚める。大学時代に、日本会議の前身となる全国学生自治体連絡協議会の代表にまで上り詰めるも、まもなく失脚。その後、自らが右翼運動に引き入れた早稲田大学の後輩・森田必勝が三島由紀夫とともに自決したことに衝撃を受け、政治団体・一水会を立ち上げた。政治的・思想的な挫折と葛藤を繰り返す中で、鈴木は“愛国心”さえも疑い、異なる意見や価値観を持つ人々の言葉に耳を傾けるようになる。今作では鈴木の思想遍歴をたどりながら、さまざまな人たちと交流を続ける姿を切り取っていく。
映画には右翼活動をともにしたことがある雨宮処凛のほか、一水会代表の木村三浩、日本赤軍と関係が深い映画監督の足立正生、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会の蓮池透、元オウム真理教の上祐史浩や松本麗華、鈴木を助ける“邦男ガールズ”と呼ばれる女性たちも出演している。
鈴木は本作について「ここに私のすべてが映っている。いや、私の知らなかった私がここにいる」とコメント。中村は「鈴木邦男さんの人生を見ていくと、日本の戦後の政治の流れが見えてきました」と述べ、「鈴木さんの人生を記録に残すことは、戦後の日本を検証し、そしてこれからの日本の行き先を考える上で、とても重要だと思います」と語った。現在Youtubeでは予告編が公開中だ。
鈴木邦男 コメント
ここに私のすべてが映っている。いや、私の知らなかった私がここにいる。
中村真夕 コメント
若松孝二監督が突然、亡くなった時、誰も監督についてのドキュメンタリー映画を作っていなかったことをとても残念に思いました。60年代、70年代という激動の時代を知っている人たちもすでに70代、80代になっています。今、この時代を生きた人たちを記録しなければ、この時代は忘れられてしまうという強い焦燥感を感じ、この作品の制作にとりかかりました。鈴木邦男さんの人生を見ていくと、日本の戦後の政治の流れが見えてきました。鈴木さんの人生を記録に残すことは、戦後の日本を検証し、そしてこれからの日本の行き先を考える上で、とても重要だと思います。
(c)オンファロスピクチャーズ
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- 「愛国者に気をつけろ!鈴木邦男」予告編
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