塩出太志×岡田あがさ「この世はありきたり」が公開 (original) (raw)
塩出太志×岡田あがさ「この世はありきたり」が公開、渡辺紘文や根矢涼香のコメントも
2019年11月22日 22:00 3
「死神ターニャ」の塩出太志が監督を務めた「この世はありきたり」が、2020年1月4日から東京・K's cinemaほかで公開される。
横濱インディペンデント・フィルム・フェスティバル長編部門で最優秀賞に輝いた本作は、岡田あがさが作・演出した舞台「ワタシガタリ」を、塩出と岡田が再構築したもの。毎日、自分が“特別な存在”なのかどうか考えるユキの姿が描かれる。岡田が主演を務めたほか、星野ゆうき、田口由紀子、松本高士、田中萌、岡本裕輝、ほりかわひろき、牛丸亮、村田啓治が共演に名を連ねた。
映画監督の渡辺紘文は「期待値MAXで観たけれどやっぱり想像を遥かに超えて凄かった。塩出監督の作品は一生追いかけ続けるし、塩出監督が作品を作り続ける限り僕も映画を作り続ける」と本作を絶賛。女優の根矢涼香は「ホクロとか、利き手みたいに、誰かから受けた傷跡も、繰り返し同じ場所にできるかさぶたも、その人の一部として染み付いて、辿っていく星みたいなものなのだろうか。けれどやっぱり、傷は傷だ」と述べている。映画監督の松本大樹、俳優の木村知貴によるコメントも下記に掲載した。
渡辺紘文 コメント
公言していることだが僕は塩出太志監督作品のファンである。
誰かに好きな映画監督はいるかと聞かれれば塩出太志監督と答えるし、好きな日本映画はあるかと聞かれれば塩出太志監督の映画と答える。
塩出監督の作品を観るたびに僕は言いようのない多幸感に包まれる。
「死神ターニャ」も「ロード・オブ・ツリメラ」も「時々巡りエブリデイ」も傑作だらけの短編映画も、観るたびに「この人はなんという面白い映画を創る人なんだ」と笑わされ、度肝を抜かれ、唸らされまくった。
新作「この世はありきたり」も期待値MAXで観たけれどやっぱり想像を遥かに超えて凄かった。
塩出監督の作品は一生追いかけ続けるし、塩出監督が作品を作り続ける限り僕も映画を作り続ける。
「この世はありきたり」を観て僕は改めてそう思った。
松本大樹 コメント
中盤に唐突に出てくる○○○○○シーン。あのシーンが僕は特に好きだ。監督がやりたかったのか? 女優さんがやりたかったのか? 一見テーマからは無関係に思えるかもしれないが、紛れもなく撮りたい衝動に駆られて撮られたものだろう。そういった制作者の想いがより強く感じられるインディーズ映画って、やっぱり素晴らしい。
根矢涼香 コメント
名前のついた居場所を皆欲しがる。
帰りたい。かえりたい。何処にあるのだろう
人との繋がり方にマニュアルみたいなものがあればいい。
でもそれじゃあまりにもつまらない気もする。
それぞれに自分しか愛していないのだと知ると、やるせない。
だけどそういうものかなとも思う。
誰かに存在意義を求めているうちは、きっと相手のことなんて見ていないし、痛みを愛と履き違えると、自分の感情は何処かへいく。
「大丈夫」にしようとする。うまく笑えていない。
ホクロとか、利き手みたいに、誰かから受けた傷跡も、繰り返し同じ場所にできるかさぶたも、その人の一部として染み付いて、辿っていく星みたいなものなのだろうか
けれどやっぱり、傷は傷だ。
木村知貴 コメント
ありふれた日常に潜む心の闇。他者と繋がっているようでいてもその実感が得られない、まるで透明人間と会話しているような感覚。誰かの特別、自分の特別な存在、そもそも存在とは? 人間誰しも承認欲求の塊である事をまざまざと見せつけられる作品でした。
リンク
- 「この世はありきたり」公式サイト
- 「この世はありきたり」予告編
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
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