“猿”と呼ばれる8人の少年少女描く「MONOS」公開 (original) (raw)

ギレルモ・デル・トロら称賛、猿と呼ばれる少年少女描く「MONOS」10月公開

2021年6月23日 16:00 3

第92回アカデミー賞国際長編映画賞のコロンビア代表に選ばれた「MONOS 猿と呼ばれし者たち」が、10月に東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。

半世紀以上続いたコロンビア内戦を背景に、世間から隔絶された山岳地帯で暮らす8人の少年少女を軸にした本作。ゲリラ組織の一員で“猿”と呼ばれる彼らは、人質のアメリカ人女性を監視しながら、厳しい訓練に従事していた。一方で10代の若者らしく恋をし、仲間の誕生日を祝い、無邪気に戯れる日々。しかし組織から預かっていた大切な乳牛を仲間の1人が誤って撃ち殺してしまったことから、亀裂が生じていく。時を同じくして、敵からの激しい襲撃を受けた彼らは、ジャングルの奥地へと身を隠すことに。仲間の死、裏切り、そして人質の逃走。極限状況下で若者たちと戦争の狂気が加速していく。

監督を務めたのは、「コカレロ」「ポルフィリオ」で注目を集めたコロンビアの新鋭アレハンドロ・ランデス。キャストには「キングス・オブ・サマー」のモイセス・アリアス、「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」のジュリアンヌ・ニコルソンが名を連ねた。「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」のミカ・レヴィが音楽を担当している。

サンダンス映画祭ワールド・シネマ・ドラマ部門の審査員特別賞をはじめ、世界各国で30もの受賞を果たした本作。英国誌Screen Dailyでは「パラサイト 半地下の家族」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」などが並ぶ中、2019年ベスト映画で1位に選出された。また本作を鑑賞したギレルモ・デル・トロは「魅了された! アレハンドロ・ランデスは、 映画界の新たな声となる」と称賛の言葉を寄せ、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥも「型にはまらない衝撃的な映画! 見事だ」と賛辞を贈っている。国内では2019年に第16回ラテンビート映画祭にて「猿」のタイトルで初上映された。

アレハンドロ・ランデスの映画作品

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