リドリー・スコットの撮影をマット・デイモンら解説 (original) (raw)
「最後の決闘裁判」リドリー・スコットの撮影技術をマット・デイモンら振り返る
2021年10月8日 13:00 1
「最後の決闘裁判」で監督を務めたリドリー・スコットの撮影手腕について語る、キャスト陣のコメントが到着した。
今なお歴史家たちの間で物議を醸す、14世紀フランスにて実際に執行された“決闘裁判”を描いた本作。暴行を告発する被害者マルグリットにジョディ・カマー、彼女の夫ジャン・ド・カルージュにマット・デイモン、カルージュの旧友である容疑者ジャック・ル・グリにアダム・ドライバーが扮し、裁判の行く末を見守るピエール伯をベン・アフレックが演じた。
現在83歳のスコットは、決闘を題材とした「デュエリスト 決闘者」で1977年に監督デビューし、その後「エイリアン」「ブレード・ランナー」「グラディエーター」などを手がけてきた。複数のカメラを用いた360度全方向による撮影方法で知られ、アフレックは「リドリーの特徴的な撮影方法を間近で見られるのは、とても興奮した。各カメラがそれぞれの方向を向いていることで信じられないほどのエネルギーが生じる。演者たちは、自分がいつカメラに捉えられるかわからない。それが素晴らしい切迫感と即時性を作り出すんだ」と本作の撮影を振り返る。
「リドリーは光のことを実によく理解していて、どうやったら撮影ショットを進化したフレームにできるか熟知している」と語るのはデイモン。「彼はまず、撮影するシーンを自分でリハーサルしてからカメラを4台設置する。それに対して撮影監督のダリウス・ウォルスキーが照明を当てる。それからリドリーはトラックの中に戻り、自分でカメラを操作したら何が映るか確認する。こうすれば、ショットがどう仕上がるか、どうやったら欲しいショットにたどり着けるか方法がわかる。そして4台のカメラにそれぞれ操作のプロが付き、無線機でリドリーから指示を受けてショットの調整をしていくんだよ」と説明した。いくつかのシーンでは6台のカメラが同時に回ることもあったという。
スコット自身は「もっとも大事なのは、コンセプトであり文脈なんだ」と語る。「この作品について言えば、3つの違う視点があるのがとても興味深くてね。それがどの時代か、どの世紀かなんてことは関係ない。私にとっては文脈が一番大事なことだったんだ」と主張した。
「最後の決闘裁判」は10月15日に全国で公開。
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