与那国島が舞台の映画2本を特集上映、PFFアワード2021グランプリ作も(予告動画あり / コメントあり) (original) (raw)

沖縄本土復帰50周年を迎えるに際し、特集上映「国境の島にいきる」と題して「ばちらぬん」「ヨナグニ~旅立ちの島~」が5月7日に東京・K's cinema、アップリンク吉祥寺ほか全国で公開される。

1972年に沖縄が日本復帰し、日本最西端にある“国境の島”となった与那国を舞台に据えた「ばちらぬん」「ヨナグニ~旅立ちの島~」。与那国島に生まれ育った東盛あいかが監督・主演した「ばちらぬん」は、島の日常や祭事を取材したドキュメンタリーに、花、果実、骨、儀式などをモチーフに幻想的な世界観の映像を交差させた作品。 PFFアワード2021ではグランプリに輝いている。

「ヨナグニ~旅立ちの島~」では、イタリア出身の映像作家アヌシュ・ハムゼヒアンと写真家ヴィットーリオ・モルタロッティが卒業前の中学生たちへ取材を実施。学校生活の風景や、生徒たちの会話を通して多感な10代の日々を収録した。また失われつつある島の言葉「どぅなん」や伝統文化が若い世代へと受け継がれる様子も切り取っている。

またハムゼヒアン、モルタロッティは与那国をテーマとした書籍と美術作品も発表。島の写真と言葉のアーカイブで構成した美術作品「L'Isola(イゾラ)」はイタリア、フランスでの展示を経て、2月11日より沖縄県内で順次展示されることが決定している。4月には東京のイタリア文化会館東京でも展開していく。

先行上映は4月30日に沖縄・桜坂劇場でスタート。京都・アップリンク京都、大阪・第七藝術劇場でも順次公開される。東盛、井浦新金子遊によるコメントは下記の通り。YouTubeでは予告編が公開中だ。

東盛あいか コメント

人に島に愛された映画「ばちらぬん」が与那国島から海を渡り全国へ。初監督作がここまでこれた事を感謝致します。本作は沢山の追い風を受けて進み始めます。島の生命力溢れる映画を多くの方に観てもらいたいです。

井浦新(俳優)コメント

「ばちらぬん」へ向けて

故郷への深い想いと映画づくりの熱情が、魂に力強く優しく温かく響いてきた。なんて美しく純粋な映画なんだろう。

金子遊(批評家・映像作家)コメント

「ヨナグニ~旅立ちの島~」へ向けて

国境の島の西端に暮らす中学生たちが、どんなふうに遊び、将来をどのように思い悩んでいるのかを、イタリアからの撮影隊は活き活きと撮った。それが沖縄や国内のフィルムメーカーじゃなかったのが、ちょっとだけ悔しい。

アヌシュ・ハムゼヒアンの映画作品

アヌシュ・ハムゼヒアンの映画作品