年間300本近い映画を無料放送、BS松竹東急が開局 (original) (raw)
松竹と東急がタッグを組み、3月26日に開局するBS松竹東急(BS260ch)。編成コンセプトの柱の1つに「伝統から革新まですべてを見せる映画」を掲げ、年間で300本近い映画を無料放送する。
平日の19時54分から毎日放送する番組「よる8銀座シネマ」では、気軽にテレビの前で楽しむ“いちばん身近な映画館”をテーマに古今東西の映画を幅広く紹介。また毎週日曜の18時半からも“週末の特別なひととき”をコンセプトにした「日曜ゴールデンシアター」という映画の放送枠が用意された。映画好きとして知られる落語家の柳亭小痴楽が映画案内人に就任。2つの枠を軸として映画の前後で作品の解説を行う。「よる8銀座シネマ」は3月28日、「日曜ゴールデンシアター」は4月10日にスタート。
開局日の3月26日には21時から山田洋次が監督、高倉健が主演を務めた「幸福の黄色いハンカチ」、シェールとクリスティーナ・アギレラが共演した「バーレスク」、実在したカナダの画家とその夫の姿を描く「しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス」を連続してオンエア。翌27日にはアン・ハサウェイが主演を務めた「ワン・デイ 23年のラブストーリー」、燈台守の夫婦の25年間を描いた木下恵介監督作「喜びも悲しみも幾歳月」、東京・渋谷駅前にある銅像でおなじみの“ハチ公”の物語をつむぐ「ハチ公物語」、山田が監督、木村拓哉が主演を務めた時代劇「武士の一分」、ブロードウェイミュージカルの映画化「アニー」、代用教員になりすました落ちこぼれのミュージシャンが小学生にロックを教え込むコメディ「スクール・オブ・ロック」がラインナップに並んだ。3月28日から4月1日の編成では日本アカデミー賞を特集する。
開局スペシャルシネマとして放送される「幸福の黄色いハンカチ」と「武士の一分」で解説に登場する小痴楽は「視聴者のみなさんに私なりに映画の魅力を目いっぱいお伝えできるよう、また『やり方心得てきたな』と一日でも早く思っていただけるよう、精進したいと思います」「落語も、噺という財産を師匠方から一つひとつもらって、それを使い続ける商売ですから。映画という先人たちの財産を大切に、心を込めてお送りしたいですね。どうぞ御贔屓によろしくお願いいたします」と意気込みを語っている。編成局のプロデューサー陣によるコメントも下記に掲載した。
BS松竹東急では映画のほかに舞台、ドラマ、バラエティ、スポーツ、ドキュメンタリーなど、さまざまなジャンルの番組がラインナップされている。
柳亭小痴楽 コメント
ほぼ毎日の映画解説なんて自分に務まるのかな、と最初は正直不安もありました。ですが、これまでの自分だと選ばなかったような映画で面白いものがあったり、見逃していた作品、昔の名作などに触れられることが新鮮で、楽しくやらせてもらっています。
一方でもう何回も観ている作品もありますが、今までは漠然と良かったなというくらいのとらえ方だったのが、このお話をいただいてから、あらためてどこがどう良いのかよく考えるようになりましたね。昔観た映画も、年齢を重ねて今観ると感じ方が変わったりして。そういうところも、映画の良さですよね。
まだまだ模索中ですが、視聴者のみなさんに私なりに映画の魅力を目いっぱいお伝えできるよう、また「やり方心得てきたな」と一日でも早く思っていただけるよう、精進したいと思います。「落語家の話を聞いてよかったな」と思っていただきたいですし!
落語も、噺という財産を師匠方から一つひとつもらって、それを使い続ける商売ですから。映画という先人たちの財産を大切に、心を込めてお送りしたいですね。どうぞ御贔屓によろしくお願いいたします。
編成局プロデューサー 今井悠也 コメント
可笑しかったり悲しかったり、人間の様々な姿をとらえてきた豊穣な映画の世界。その伝統と革新のありさまを、落語界で軽やかに新風を吹かせている、柳亭小痴楽師匠のお力をお借りしてお伝えしたいと思います。いまこの時代に立ち上がるテレビ局として胸を張って、みなさまにお気軽に楽しんでいただける時間をお届けできれば幸いです。
編成局プロデューサー 岡田雄介コメント
BS松竹東急では、年間で300本近い映画をお届けします。この膨大な本数の案内人という無謀な仕事を引き受けてくれる方を探していた折、師匠の落語と出会い、その声と雰囲気に一目ぼれしてお願いに伺いました。毎日映画を見る事も厭わないと返答頂いた時に、小痴楽師匠の語りで、新テレビ局が送る新しい映画の時間を創れるのではと確信しました。
編成局プロデューサー 湯浅敦士 コメント
BS松竹東急では、新旧&国内外問わず、様々な映画作品をお送りします。配信がこれだけ浸透した時代に、新たに生まれるテレビ局がおくる「映画」はもしかすると、これまでの自分では選ばなかった映画かもしれません。“選択ではたどりつけない感動”を準備しています。どうぞご期待ください。