キアロスタミの「クローズ・アップ」リマスター版上映 (original) (raw)

アッバス・キアロスタミの「クローズ・アップ」リマスター版上映、深田晃司がコメント

2022年8月8日 12:00 13

アッバス・キアロスタミ監督作「クローズ・アップ」のHDリマスター版が、the アートシアター Vol. 4の作品として9月3日より東京・ユーロスペースで3週間限定上映される。

「友だちのうちはどこ?」「桜桃の味」「ライク・サムワン・イン・ラブ」などで知られるキアロスタミ。1990年に製作された「クローズ・アップ」は、ある男が映画監督のモフセン・マフマルバフになりすまして裕福な一家をだました詐欺事件の公判の模様を記録したドキュメンタリーと、その事件に至る過程を当事者たち自身に演じさせた再現ドラマを織り交ぜた作品だ。

2021年に開催された連続講座「現代アートハウス入門 ネオクラシックをめぐる七夜 Vol. 2」で「クローズ・アップ」のレクチャーを担当した深田晃司は「人も空き缶も虚構も現実も何もかもがカメラの前で等価になる美しさと残酷さ。必見」とコメントしている。

ポスターのデザインを担当したのは「戦場のメリークリスマス 4K修復版」「愛のコリーダ 修復版」、ウォン・カーウァイ特集「WKW 4K」などの宣伝美術を手がけた成瀬慧。なおユーロスペース上映初日の来場者には、1995年の公開時に使用された予告編の35mmフィルムから作ったオリジナル栞がプレゼントされる。同劇場では上映期間中に深田らを招いたレクチャーも実施される予定。

クローズ・アップ(HDリマスター版)」は全国のアートハウスにて順次公開される。

深田晃司 コメント

奇跡。そうたやすく使うべきではないこの言葉を呟かざるをえない希少な機会の一つは「クローズ・アップ」を前にしたときである。
人も空き缶も虚構も現実も何もかもがカメラの前で等価になる美しさと残酷さ。必見。

(c)1990 Farabi Cinema

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