「LAMB」ヒグチユウコと大島依提亜のポスター到着 (original) (raw)

LAMB/ラム」より、ヒグチユウコと大島依提亜が手がけたオルタナティブポスターが公開。著名人のコメントも到着した。

ヴァルディミール・ヨハンソンが監督を務めた本作は、「ミッドサマー」などで知られるA24が北米で配給したホラー。羊から産まれた“羊ではない何か”をアダと名付け育てようとする夫婦が、破滅へ導かれていくさまが描かれる。

ヒグチは「ホラーにジャンル分けするべきなのか?としばし考えたのですが、やはりホラーだ。と結論に至りました」と、大島は「頭と体、それから心。三つがねじれてソワソワするけど、結局みんなアダちゃんにメロメロ」とコメント。ゲームクリエイターの小島秀夫は「台詞と説明を排除した演出が、我々を白濁した恐怖の“澱”に閉じ込める。最後に明かされる白日夢の“かたち”は、観る者によって解釈は異なる」と語っている。

またアニメーションディレクターでイラストレーターの木下麦は「クライマックスで『あっ!』と声が漏れた。この世の摂理を見せつけられた」と、バンド・羊文学の塩塚モエカは「こんなに型破りな親子の物語は今までに見たことがありません」と述べた。そしてタル・ベーラが指揮するフィルム・ファクトリーでヨハンソンとともに学んだ映画作家の小田香は「ヴァルディの故郷であるアイスランドの広大な自然に意思さえ感じる。それは人知を超え、アダ(子羊?)をもたらし、人間たちを翻弄する」とつづっている。そのほかの著名人のコメントは下記に掲載した。

ノオミ・ラパスが主演・製作総指揮を担当した「LAMB/ラム」は9月23日に全国で公開。

※「LAMB/ラム」はR15+指定作品

ヒグチユウコ(画家)コメント

ホラーにジャンル分けするべきなのか?としばし考えたのですが、やはりホラーだ。と結論に至りました。

大島依提亜(アートディレクター)コメント

頭と体、それから心。三つがねじれてソワソワするけど、結局みんなアダちゃんにメロメロ。

小島秀夫(ゲームクリエイター)コメント

アイスランドの無垢な大自然と不穏な白夜。飼い犬。飼い猫。3人の登場人物。そして羊。他にも“何か”がいる?
台詞と説明を排除した演出が、我々を白濁した恐怖の“澱”に閉じ込める。最後に明かされる白日夢の“かたち”は、観る者によって解釈は異なる。ただ胎内に入り込んだ“説話”は消化出来ず、何度も繰り返し咀嚼する事になる。
観客を反芻動物(LAMB)に変えてしまう映画。

木下麦(アニメーションディレクター / イラストレーター)コメント

「人並みの幸せを手にしたかった」いたって自然な欲望を持つ夫婦の生活は徐々に不穏さを纏っていきます。
クライマックスで「あっ!」と声が漏れた。この世の摂理を見せつけられた。
是非、劇場で確認してほしいです。

塩塚モエカ(羊文学)コメント

奇妙な設定とは対照的に、リアルに描かれる親たちの感情。
こんなに型破りな親子の物語は今までに見たことがありません。

夏目知幸(ミュージシャン)コメント

反芻せよと羊が僕に訴える。拒みたい。眠れなくて君を数えたのに、繰り返せと君が言うのか。そういう悪夢から目覚めたあとの、疲れのような、解放のような、映画だった。

KIKI(モデル)コメント

どんな状況であれ 子を授かることは
天使の贈り物と思ってきた
その存在は 柔らかく愛おしく
なにより手を差し延べるべき存在
誰が見捨てようか 彼らが迷うことなく
受け入れたように きっと私も
恐れながらも同じように受け入れただろう
しかしこれは天使の贈り物ではなかった
天使の物よりもずっとずっと魅惑的な
悪魔の贈り物だった

乙一(作家)コメント

神話のようでもあり、聖書のようでもあり、おとぎ話のようでもある。
物語の原型をそのまま提示されたかのような、不純物の存在しない静謐な映画。
不気味で、おぞましく、美しい。

平山夢明(作家)コメント

辺境の地で絶えざる哀しみに身を焼く夫婦のもとに訪れたのは「異形のキリスト」だった。彼がふたりに与えるのは福音かそれとも更なる煉獄か──。アイスランドを舞台に展開される諸星大二郎的神話ホラーの秀作!

樋口毅宏(ハードボイルド育児作家)コメント

捻れた狂気に笑うしかない! 近年、アイスランド映画は底意地の悪い傑作を世界に発信し続けてきたが本作はその決定打だ。一見シンプルなストーリーに深淵を覗いたとき、見世物小屋が「人間の罪」という絶望を放つ。

美輪和音(作家)コメント

大自然の中で育つアイスランドのラムはクセがないらしい。
だが、この映画はクセになる。
恐ろしいのは異形のものより、人間の傲慢さ。
人が侵してはならない領域を突きつけられた気がした。

深緑野分(作家)コメント

とにかくアダが愛おしく、幸せを願わずにはいられなくなる。家族の物語であり、喪失を埋めようとする生き物の強欲さ、奪い合いの暴力を描いた物語でもある。斬新だが普遍的な作品だ。

由良ゆら(#よーよーよー ピンク色担当)コメント

非現実的で不思議なことがとても現実的に描かれていて、途中までの幸せそうなお話と最後のギャップがびっくりして恐怖を感じました。でもアダがかわいくて、羊がモチーフの私たちだからちょっと似ているかなと思ったり…次はメンバーと見てみたくなりました!

RaMu(タレント / YouTuber)コメント

RaMuがLAMB観ないでどうすんだ!
白夜と不気味な生命体。ほとんどセリフの無い不穏な空気。人がジワジワ不快に思う要素盛りだくさん!
見終わった後、考えれば考えるほど自分の中で作品の捉え方が変わってくる感覚がかなり心地いい。
ノオミ・ラパスはこの手の映画が似合うなぁ。

小田香(映画作家)コメント

サラエボで共に3年間学んでいた間、ヴァルディは辛抱強くひとつの映画に取り組んでいた。
あの頃から10年、その作品がついに完成し日本にやってきた。
劇中、ヴァルディの故郷であるアイスランドの広大な自然に意思さえ感じる。
それは人知を超え、アダ(子羊?)をもたらし、人間たちを翻弄する。

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