骨髄移植を経験した俳優・樋口大悟が企画、松本若菜も出演 (original) (raw)
俳優の樋口大悟が企画・原案・主演を担当した「みんな生きている ~二つ目の誕生日~」が公開決定。あわせてポスタービジュアル、場面写真、キャストコメントが到着した。
25歳のときに急性骨髄性白血病で余命2年を宣告された樋口が、骨髄移植によって命を救われた体験をもとに自ら企画した本作。白血病の青年と骨髄移植を依頼された女性という決して出会うことのない患者とドナー、そして2人を支える人たちの葛藤が描かれる。
白血病だと診断される空手講師・桧山大介を樋口が演じ、ドナーになることを家族に反対される一児の母・桜井美智子に松本若菜が扮した。美智子の夫・高志役の岡田浩暉のほか、武藤令子、大西武志、森下能幸、池田良、中村久美らも出演。脚本・監督はドラマ「ナースのお仕事」などを手がけてきた両沢和幸が担当した。なお本作は日本骨髄バンクが初期段階から監修し、実際の医師や看護師の指導のもと撮影された。
劇場公開に向けて、樋口、松本、岡田、両沢のコメントが到着。樋口は「この映画が一つでも多くの命が救われるきっかけになる事、今この瞬間も同じ病気で苦しんでいる人達や、それを支えている人達の勇気や希望になる事を、切に願っています」とコメントし、松本も「この作品に対する思いは計り知れないものだと思いました。私はその気持ちを胸に、カメラの前でしっかりと生きねばならないという感情で居続けました」とつづっている。
「みんな生きている ~二つ目の誕生日~」は、樋口の故郷でありロケ地となった新潟・糸魚川市で12月10日に先行公開。2023年2月4日より東京・K's cinemaほか全国で順次公開される。
樋口大悟 コメント
骨髄移植をさせて貰ったお陰で、もう生きられないんだと絶望してから20年経った今も元気に生きています。
友人、家族、医療関係者の皆様、そして名前も顔もわからないドナーさんには感謝しかありません。
生きているうちに、この映画を作りたいと思っていました。
クラウドファンディングによる資金調達からスタートし、コロナ禍など予想外の困難もありましたが、沢山の方々に応援を頂き、映画の中に私の20年間の思いを全て込めました。
この映画が一つでも多くの命が救われるきっかけになる事、今この瞬間も同じ病気で苦しんでいる人達や、それを支えている人達の勇気や希望になる事を、切に願っています。
松本若菜 コメント
神の存在を否定し、身体を蝕む目に見えないものを憎み続けることが、どんなに辛いことなのか。先の未来を考えた時、どれだけの恐怖を覚えるのか。
そんな体験をした俳優がいます。それを体現した俳優がいます。彼は目にたくさんの涙をためながらワンシーンずつ大切に演じ、見守っていました。この作品に対する思いは計り知れないものだと思いました。私はその気持ちを胸に、カメラの前でしっかりと生きねばならないという感情で居続けました。
この映画で1人でも多くの人が、病気のこと、ドナー登録のことを知ってもらえたらと思います。
岡田浩暉 コメント
何よりもこの映画が多くの人の目に触れる機会を得たこと、とても嬉しく思います。
知って欲しい。知ってもらうことで繋がる命が一つでも増えることを願っての撮影でした。私達の生活は1人でも多くの人と繋がることによって、その広がる世界は想像以上のものだと思います。この映画をご覧頂き、皆様と私達の繋がりが未来をまた少し明るいものにしてくれることを願っています。
両沢和幸 コメント
樋口大悟とは、私のオーディションに彼が参加したのが最初の出会いでした。その時は落としてしまったのですが(笑)、その後親しく付き合う様になり、やがて「実は自らの体験を元に映画を作りたいと思っている」と相談されました。
彼の体験談を聞いて私の白血病に対する認識は大きく変わりました。それまで見た事のある“美しい悲劇”とはまるで違った、リアルな闘病生活がそこにはあったのです。
さらに興味をひかれたのは彼の命を最終的に救う事になるドナー(骨髄提供者)と患者の関係です。何の報酬も見返りも求めない善意の提供者が確かに存在する。だからこそ彼が今生きてここにいる。今の時代、損得勘定でしか人は動かない様に思ってしまいがちですが、あまりひねて世の中を見てはいけないと、改めて思い知らされました。そして、これはきっと素晴らしい映画になると確信したのです。
(c)2022「みんな生きている ~二つ目の誕生日~」製作プロジェクト