山中瑶子と佐藤緋美、映画館での印象に残った体験語る (original) (raw)
山中瑶子と佐藤緋美、109シネマズプレミアム新宿で“映画館での印象に残った体験”語る
2023年4月21日 23:55 6
坂本龍一が音響監修を務めた東京・109シネマズプレミアム新宿のオープンを記念したオールナイトイベント「Ryuichi Sakamoto Premium Collection All Night」が2日間にわたって開催。“教授からのプレゼント”として30歳以下が抽選で無料招待された第1夜が本日4月21日に行われ、トークショーのゲストとして映画監督の山中瑶子、俳優・ミュージシャンの佐藤緋美が登壇した。
「映画館で映画を観る」ということにこだわっていた坂本の意向を受けて完成した本館。これまでに映画館で体験して印象に残っていることを聞かれた佐藤は「2年前ぐらいに、映画館でたまたま『山の焚火』っていう作品のポスターを見て『あ、これ面白そうだな』と思ってそのまま入って観たんです」と回想し、「たまたま出会えたのもよかったし、家で観るより感じるものが多かった」と、思いがけない形で映画と出会う醍醐味を語る。最近インドを訪れたという山中は「インドは映画が180円ぐらいで観れるんですけど、みんなずっとしゃべってるし、スターが出てきたら叫ぶし、極めつけは友達にビデオ電話で『今これ観に来てるよ』ってやってるんですよ」とカルチャーショックを受けたことを明かし、「でもその光景を見たときに、そもそも映画って大衆娯楽として生まれてるものだから、全然これでいいじゃんと思って」と続けた。
映画を作っているときに“どんな環境で観られるか”を想定しているのか聞かれると、山中は「配信前提で音を設計する監督も最近多いですけど、私はやっぱり映画は映画館で観られるものとして作っています」と回答。対して佐藤は「あんまりイメージしないですね。現場で演じることだけに集中している気がします。(完成したあとに)自分で観て新鮮なぐらい」と現場でのスタンスを述べた。そんな彼について山中は「スクリーンで拝見して思ったことですが、1人だけ映画のスクリーン画面になじみすぎてて浮いてるんですよね。本当に力が入ってないのがいいなって」と話し「どういうつもりで現場に入ってるんですか?」と質問する。佐藤は「素でいられたらいいなって思ってます。できれば演技したくない」と言って山中を驚かせ「カメレオン俳優にならなくていい。自分にある人間の部分を出したいなって思っているので、それが観ている人から『この人いいな』って思ってもらえるのかも」と自身について分析した。
イベント終盤には、参加した若い世代にお薦めの映画を紹介する場面も。山中は、坂本が音楽を手がけた「シェルタリング・スカイ」、スティーヴン・スピルバーグの「フェイブルマンズ」、ユホ・クオスマネン監督作「コンパートメントNo.6」の3作、佐藤は“ソウルの女王”と呼ばれたアレサ・フランクリンのライブ映像を収めた「アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン」を挙げた。最後に、2人が今後一緒に映画を作る日が来るか問われると、山中は「来ます!」、佐藤は「もし必要であれば呼んでください!」と笑顔で答えてトークショーの幕を引いた。
本日のイベントでは、2人のトークショー後、坂本が音楽を手がけた「トニー滝谷」「天命の城」「戦場のメリークリスマス」、2022年12月に配信されたピアノソロコンサート映像にボーナストラックを加えた特別版「Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2022 +(プラス)」が、坂本監修による音響システム「SAION -SR EDITION-」で上映される。
なお明日行われる第2夜のチケットは完売したが、坂本の関連作を上映する特集「Ryuichi Sakamoto Premium Collection」は5月18日まで開催。本日スクリーンにかけられた4作品に加えて「シェルタリング・スカイ」「ラストエンペラー(劇場公開版 4Kレストア)」、ニューヨークでのライブを映像化した「坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK : async」もラインナップに並んでいる。
Ryuichi Sakamoto Premium Collection
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