「逃げきれた夢」光石研がカンヌで3つのポイント語る (original) (raw)

フランス現地時間5月22日、第76回カンヌ国際映画祭で「逃げきれた夢」の公式上映が行われ、主演の光石研と監督の二ノ宮隆太郎が参加した。

本映画祭のACID部門に正式出品された「逃げきれた夢」。記憶が薄れていく症状によって、これまでのように生きられなくなった主人公・末永周平が、自身の「これまで」を見つめ直すさまが描かれる。光石が周平を演じた。

ACID部門は、芸術的な作品を支援するために映画作家たちが創設した「インディペンデント映画普及協会(ACID)」が1993年に独自に立ち上げたもの。毎年世界の先鋭的な9作品を紹介しており、今年は約600本の応募作から「逃げきれた夢」が選出された。

上映後に実施されたQ&Aで光石は「今回の『逃げきれた夢』では3つのポイントがありました。1つは実際の父と共演したこと、もう1つは故郷である街で撮影されたこと、3つ目が故郷ならではの方言を使ったということです。そこには『しゃあしい』という言葉が出てきます。果たしてこれがフランスの皆さんに伝わるのか不安ではあるのですが、僕にとっては心地いい経験でした」と語る。

「なぜ光石を主演に本作を作り上げたのか」という質問に対し、二ノ宮は「もともと映画が好きで、最初は自分も光石研さんのファンだったのですが、どうしても光石さんを主役に物語を作りたくて。光石さんに地元・北九州を一緒に案内していただいたときに人生のお話を伺って作りました」と回答した。

「逃げきれた夢」は6月9日より東京・新宿武蔵野館、シアター・イメージフォーラムほか全国で公開。

(c)2022『逃げきれた夢』フィルムパートナーズ

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