渡辺紘文×渡辺雄司の「テクノブラザーズ」7月公開 (original) (raw)
映画監督・渡辺紘文と映画音楽家・渡辺雄司の兄弟による映像制作集団“大田原愚豚舎”の新作「テクノブラザーズ」が、7月8日より東京・K's cinemaで公開されることが決定した。
本作は正体不明の3人組ミュージシャン“テクノブラザーズ”が、レコード会社への売り込みのため、冷酷なマネージャーとともに東京へ向かうロードムービー。主演を柳明日菜が務めたほか、井野勝美、久次璃子、磯清峰、戸田古道、黒崎宇則らがキャストに名を連ねる。脚本・監督を渡辺紘文、全楽曲の作曲を渡辺雄司が担当した。
また「テクノブラザーズ」の公開に合わせ、大田原愚豚舎の旗揚げ10周年を記念した特集上映「大田原愚豚舎の世界 10th Anniversary」が7月8日から4週間にわたりK's cinemaで開催されることが明らかに。渡辺紘文の監督デビュー作「そして泥船はゆく」をはじめ、「七日」「プールサイドマン」「地球はお祭り騒ぎ」「普通は走り出す」「叫び声」「シーカランスどこへ行く」「わたしは元気」「地図にない海」「ヴェクサシオン」「生きているのはひまつぶし」の11本がラインナップに並ぶ。
会期中はキャスト、スタッフ、ゲストを招いたトークショーが行われるほか、来場者プレゼントも用意される予定だ。詳しくはK's cinemaおよび大田原愚豚舎の公式サイトで確認を。また今回の発表にあたり、柳、渡部友一郎、バン・ウヒョン、渡辺雄司、渡辺紘文からコメントが到着。以下に掲載した。
大田原愚豚舎の世界 10th Anniversary
2023年7月8日(土)~8月4日(金)東京都 K's cinema
<上映作品一覧>
「そして泥船はゆく」
「七日」
「プールサイドマン」
「地球はお祭り騒ぎ」
「普通は走り出す」
「叫び声」
「シーカランスどこへ行く」
「わたしは元気」
「地図にない海」
「ヴェクサシオン」
「生きているのはひまつぶし」
柳明日菜(女優)コメント
1つの作品に触れる時、なにか新しい価値観を見れる気がしてとてもワクワクします。
テクノブラザーズの脚本を初めて読んだ時、電車に乗っていました。
読みながら、変だなぁと思いました。
こんなにも否定的ですが好きなものを心から表現することができている台詞に何度も心打たれ、人の目を気にしながら、クスクス笑いました。
大田原愚豚舎作品の創り方は、他の創作者には真似できない温かさがあります。
私も渡辺監督のように作品を創る人になりたいと思っていますが、テクノブラザーズのようなどんな圧にも負けない素晴らしい実力をつけたいです。
渡部友一郎(「テクノブラザーズ」撮影監督)コメント
撮影期間中、撮影スタッフである自分も自然と映画の中に入り込んでしまう様な錯覚を覚えました。
出演者、スタッフの他にも撮影現場の公園で遊ぶ子供達や行き交う車や通行人、川遊びをしている家族連れも知らず知らずのうちに出演者となり、このまま大田原市のほとんどの人達が映画に参加してしまうのではないかと思う程でした。
そんな大田原愚豚舎の映画製作の情熱が心地よく伝染し、完成した映画にもそれが溢れ出ています。
それは「テクノブラザーズ」は勿論、「生きているのはひまつぶし」にも言えることです。
是非、映画館にご来館いただき、大田原愚豚舎の新作映画を体感して下さい。
バン・ウヒョン(大田原愚豚舎 / 撮影監督)コメント
10年前、渡辺兄弟と一緒に変な映画を創った。
10年後、渡辺兄弟は変な映画を創り続けている。
こんな奇妙でおかしな奴等、世界中どこを探したっていやしないし、
こんな奇妙でおかしな映画、世界中どこへ行っても観られやしない。
大田原愚豚舎10周年おめでとう。
また一緒に映画創ろうぜ。
渡辺雄司(大田原愚豚舎 / 作曲家 / 映画音楽家)コメント
大田原愚豚舎十周年の特集上映が開催されます。
時間にしてみれば、10年というのは長いのですが、何だかあっという間に過ぎてしまった感のある映画作りの日々でした。
10年間で作ってきた作品のどれもがその瞬間瞬間に自分の持てる力を使って作ってきた大切な作品です。
全ての作品に思い出や思い入れがあります。
この機会にぜひその作品を体験していただければ、作り手としてこれ以上嬉しいことはありません。
皆様のご来場、心よりお待ち致しております。
渡辺紘文(大田原愚豚舎 / 映画監督)コメント
大田原愚豚舎旗揚げ十周年と聞いてもまるで実感が湧かない。
十年間、映画のことを考えない日、映画に触れない日、映画を創らなかった日は一日たりともなかったんじゃないか。
だからなのか分からないけれど、デビュー作「そして泥船はゆく」のクランクイン前夜のような奇妙な高揚感と絶望感がこの十年毎日続いているように感じる。
怒涛の十年だった。
ただひたすらに、ただ我武者羅に、ただ一生懸命、地道に、誠実に、愚直に、泥臭く、自分たちの創りたい映画を、自分たちの創るべきだと思う映画を、家族と、友人と、仲間たちと自由に創ってきた十年だった。
映画を創り続ける中で、いいこと、悪いこと、兎に角色々なことがあった。
天国もみれば地獄もみたし、奇跡のような出会いや悲しい別れもあった。
そして11本の大田原愚豚舎作品がここに残った。
ぼくたちの映画を観たことがある人、ぼくたちの映画を観たことがない人、ぜひこの機会に大田原愚豚舎作品に触れて欲しい。
ぼくたちの映画を映画館で体験し、何か感じ、何か考え、何か語り合って欲しい。
ぼくたちの創ってきた映画のどれか一つが誰かにとって大切な作品になってくれたらとても嬉しい。
一緒に映画をつくった全ての皆様、映画をみてくださったすべての皆様、いつも応援してくださるすべての皆様、これまでの十年、本当にありがとうございました。
これからの十年、あらためて宜しくお願い致します。
そしてまだ出会っていない皆様、これから出会うかもしれない皆様、この機会に映画館で会いましょう。