鈴木清順の浪漫三部作、限定ポスター発売 (original) (raw)
鈴木清順の浪漫三部作「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」「夢二」限定ポスター発売
2023年11月1日 10:00 12
映画監督・鈴木清順の生誕100年を記念した特集上映「SEIJUN RETURNS in 4K」より、浪漫三部作のポスタービジュアルが解禁。あわせてマンガ家の安野モヨコ、俳優のオダギリジョー、映画監督の周防正行、小説家の山内マリコら著名人による推薦コメントも到着した。
“清順美学”と呼ばれる独自の映像美で熱烈な支持を得た鈴木。本特集では、その代表作として知られる浪漫三部作「ツィゴイネルワイゼン」「陽炎座」「夢二」の4Kデジタル完全修復版が上映される。それぞれ原田芳雄、松田優作、沢田研二が主演を務めた。
3種のポスターは完全限定生産で11月11日より公式サイトにて販売。駅などに貼られる縦103cm、横145.6cmのB0サイズで、価格は税込1万9800円となる。
鈴木の監督作「オペレッタ狸御殿」で主演を務めた経験のあるオダギリは「清順さんの現場は摩訶不思議で面白かった。何を言い出すかわからない。スタッフも役者も混乱の毎日なのだが、17時には必ず終わる。何もかもが幻のような日々を繰り返し、僕たちはいつの間にか清順さんの夢と現に溺れていく」と、撮影の日々を振り返った。
安野は「『陽炎座』で大楠道代さんが着物を脱ぐシーンが忘れられず、着物を着るようになった。鈴木清順監督映画に出てくる着物はどれも『衣装』ではなく物語の一部である」と推薦。着物好きとして知られる山内も「毒々しくビザールな世界観にひたすら圧倒される三部作。明治~大正独特の濃厚な気配の中で、大楠道代という極上の妖花が咲き乱れて圧巻だ。一体誰があの着物のスタイリングをやったのだろうと長年謎だったが、まさか私物だったとは!」と語っている。
このほかイラストレーターの石川三千花によるコメントとイラスト、特集の予告編を手がけた、「こちらあみ子」で知られる映画監督・森井勇佑によるコメントも到着。下部に掲載している。
特集上映「SEIJUN RETURNS in 4K」は11月11日より東京・ユーロスペースほか全国で順次開催。
石川三千花 コメント&イラスト
五感を刺激する、美しき日本映画!
瞼をヒクつかせ、喉をゴクンと鳴らし、耳を澄ませて、
私は清順美学にどっぷりと浸かる至福を噛み締めた。
周防正行 コメント
およそ半世紀前、名画座で出会った「けんかえれじい」。そこから「鈴木清順」を追いかけた。
もう見るものがなくなったとき、新作「ツィゴイネルワイゼン」が誕生した。
銀色のドームの中の夢。あの時の興奮を今でも覚えている。
久々に見た浪漫三部作、まだ夢は続いていた。
森井勇佑 コメント
学生のとき「ツィゴイネルワイゼン」が怖かった。もはや存在そのものが怖かった。
同級生に誰よりも本気で怖がっている男がいた。怖かったのはそいつの影響もあった。
そいつは怯えながらよくこう言っていた。あるシーンでやばい声がするよ。ダメだよ、って聞こえるんだよ。
ぜひ確かめてみてください。こわ。
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