「ゲゲゲの謎」関俊彦が主人公2人の関係性を熱弁 (original) (raw)

アニメーション映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」大ヒット御礼舞台挨拶が本日11月30日に東京・イオンシネマ シアタス調布で行われ、鬼太郎の父役の関俊彦、水木役の木内秀信、監督を務めた古賀豪が登壇。原作者・水木しげるの命日に、水木が50年以上暮らした調布の地で映画のヒットを祝福した。

水木しげる生誕100周年記念を記念した本作では、野心と密命を背負った水木と、妻を探す鬼太郎の父が哭倉村で起こる怪奇に巻き込まれていく様子を描く。SNSを中心に口コミで評判が広まり、興行収入は10日間で約5.1億円超え。古賀は「僕が一番驚いている。地味な映画だと思って作っていたので、こんなに反響をもらってびっくりしています」と心境を口にした。

関は「アニメの『ゲゲゲの鬼太郎』をここまでガッツリ大人向けに作り上げたことに、皆さん驚いているらしくて。完成度の高さにびっくりしたという声が非常に多いです。改めてこの作品に参加できて幸せでした」と感謝。そして先日の舞台挨拶で、古賀が「劇中に隠れ妖怪がいる」「(目玉おやじ役の)野沢雅子が別の役で一言しゃべっている」と明かしたことに触れ、関は「あのあと劇場に行って、夢中で観たんですけど……まったくわかりませんでした。この機会にヒントだけでも」と頼み込む。たくさん登場する隠れ妖怪について、古賀から1つだけヒントが。「水木が最初に屋敷に入ってくるとき、屋根の上に1体います。水木が画面を塞いで、振り向くといなくなります」と明かされると、関は大興奮で「じゃあ“隠れ野沢雅子さん”は?」とさらなるヒントを求める。すると木内が「思い当たるところがあります」と挙手。こっそり古賀に耳打ちするも不正解だったようで「もう1回観に行きます!」と宣言した。

劇中では物語が進むにつれて、水木と鬼太郎の父の関係が徐々に変化していく。関は「鬼太郎の父は自分が愛する者を身を挺して守りたい。水木は自分がのし上がっていくことしか頭にない」と2人が正反対であることに言及。さらに「『人間というものには愛すべき部分がある』と思っているのが幽霊族である鬼太郎の父。『人間なんて信用できない』と愛想を尽かしているのが人間の水木。ちょっと皮肉な相関関係が面白いポイント」と述べ、「でもお互い心に傷を抱え、それに対して負けないという信念を持っているところが2人の共通点。実は最初から似た者同士だったんだということに感慨を覚えました」と熱弁する。

また関は一番好きなセリフとして、鬼太郎の父の「目で見るものだけ見ようとするから見えんのじゃ。片方隠すぐらいでちょうどいい」という言葉を挙げ、「星の王子さま」に出てくる「大切なものは目に見えない」という旨のセリフとリンクして印象深かったと明かす。木内は「収録は色も効果音も付いていない状態で、ただ台本を頼りに進めていくんですけど、キャラクターデザインの谷田部(透湖)さんから『キャラクターに命を吹き込んでくださってありがとうございます。これから仕上げに力が入ります』という言葉をいただいて。完成を観たら水木とキャラのシンクロと言いますか、本当にそこに生きているかのような画を作り上げてくださり、アニメーターの方々に感謝したいです」と思いを込めて語った。

最後に古賀は「ひっそり公開してひっそり終わる予定でしたが、これだけの評判をいただけたのは水木先生の作品の力。同時に観客の皆さんに見つけていただいたと思っているので、今後もずっと心の片隅で大事にしていただけたら作り手冥利に尽きます」と改めて感謝を伝える。木内は「水木は水木しげる先生とはまったく別の役ですが、先生の実体験がところどころに盛り込まれています。きっと水木先生は『鬼太郎』を通して、この世に送るメッセージがたくさんあったと思いますので、そういう部分を少しでも感じていただけたら、きっと水木先生も喜んでくれます」とコメント。そして関が優しい声で「鬼太郎、生まれてきてくれて本当にありがとうな」と鬼太郎の父のセリフを口にして、舞台挨拶の幕を降ろした。

「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」は全国で公開中。

※記事初出時、人物名に誤りがありました。お詫びして訂正いたします

(c)映画「鬼太郎誕生ゲゲゲの謎」製作委員会

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