松林麗×山口まゆ「ブルーイマジン」が第53回ロッテルダム国際映画祭へ正式出品(コメントあり) (original) (raw)
松林麗が監督、山口まゆが主演を務めた映画「ブルーイマジン」が、1月25日よりオランダで開催される第53回ロッテルダム国際映画祭のBright Future部門に正式出品されることが決定した。
本作は「飢えたライオン」「蒲田前奏曲」など、松林うらら名義で俳優・プロデューサーの顔も持つ彼女の長編初監督作品。性暴力やハラスメント被害者のトラウマに寄り添い、救済するためのシェアハウス“ブルーイマジン”を舞台に、心に深い傷を負った女性たちの信念、連帯、葛藤を描いた青春群像劇だ。
俳優志望の斉藤乃愛(のえる)は、かつて映画監督から性暴力を受けた被害者。過去のトラウマを誰にも話せずにいた彼女は、ブルーイマジンに入居する。そこで親友となる佳代らと出会い、初めて自身の心の傷と向き合えるようになっていく。やがて乃愛はさまざまな葛藤を積み重ねながら、勇気を振り絞って“声を上げるための行動”を起こす。
山口が乃愛、川床明日香が佳代、北村優衣が佳代と音楽ユニットを組む友梨奈を演じたほか、新谷ゆづみ、松林うらら、イアナ・ベルナルデス、日高七海、林裕太、松浦祐也、カトウシンスケ、品田誠、仲野佳奈、武内おと、飯島珠奈、宮永梨愛、渡辺紘文、ステファニー・アリアン、細田善彦がキャストに名を連ねる。脚本は後藤美波が手がけた。松林、山口のコメントは以下の通り。
日本・フィリピン・シンガポールの合作となる「ブルーイマジン」は3月に東京・K's cinemaほかで公開。MotionGalleryでは本日12月19日にクラウドファンディングが始動した。
※記事初出時、製作国に誤りがありました。お詫びして訂正します
松林麗 コメント
日本でもようやく動き出した#MeToo運動。連なる告発の数々を、事勿れ主義の傍観者で留まらず、この光を消してはいけないと思いました。私が生きている環境の中での葛藤、トラウマを作品にして昇華したい…そんな想いから初プロデュース・出演を務めた映画「蒲田前奏曲」を製作してから、コロナ禍により生活環境も大きく変化しました。ジェンダーへの問題意識は普遍的な問いではありますが、日に日に増え続けています。今この問題を真正面から受け止め、正直に向き合う作品を届けたい。自分自身のトラウマから逃げずに、向き合い過去と対峙すること、それは一歩先に進めるきっかけの一つなのかもしれません。
「ブルーイマジン」のように、集まる人と人とが守られながら安心して傷つき、寄り添い合える空間が必要です。本作をきっかけに、真の意味で性暴力に対して声をあげる方が増え、それぞれが自分のルール創りの実践者となり、新時代の日本のブルーアワーになりますように。映画の旅は始まったばかりですが、国境を超えて「ブルーイマジン」の輪が広がりますよう、願っております。
山口まゆ コメント
ロッテルダム国際映画祭での上映、とても嬉しいです!
「ブルーイマジン」は松林監督やスタッフの方々とたくさん模索して作り上げた作品です。私自身も乃愛を通して、自分が知らなかった世界をたくさん見ることができました。
国境を越えて、多くの方々に届くことを願っております。
私も完成した作品をスクリーンで観られる日を楽しみにしています!
(c)“Blue Imagine” Film Partners