桐谷健太×WOWOWで「坂の上の赤い屋根」がドラマ化 (original) (raw)

桐谷健太が主演を務める「連続ドラマW 坂の上の赤い屋根」が3月3日よりWOWOWで放送・配信決定。倉科カナ橋本良亮A.B.C-Z)、蓮佛美沙子斉藤由貴が出演する。

原作は人間の心の暗部を描く“イヤミス”の名手として知られる真梨幸子による同名小説。真梨作品の映像化は、尾野真千子が殺人鬼を演じた「フジコ」、同じ名前の女性が悪の渦に巻き込まれる「連続ドラマW 5人のジュンコ」に続く、3作目となる。

物語は閑静な住宅街にある赤い屋根の家から始まる。18年前、この家で両親を殺害し遺体を切り刻んだのは、実の娘の青田彩也子と、その恋人・大渕秀行だった。大渕は裁判中に「早すぎた自叙伝」を出版し、過去に女子児童を手に掛けたことを告白する。裁判では彼に洗脳された彩也子が凶行に及んだとされ、主犯の大渕は死刑、彩也子は無期懲役が確定。それから数年後、「早すぎた自叙伝」を担当した編集者・橋本涼のもとに、新人作家の小椋沙奈が、事件をモチーフにした小説の企画を持ち込む。小説の連載を実現すべく、大渕と獄中結婚した大渕礼子や、大渕のかつての愛人である元敏腕編集者・市川聖子ら関係者への取材を進める橋本と沙奈。しかし2人はやがて、関係者が抱える嫉妬や劣等感などの黒い感情に引きずり込まれていく。

原作とドラマでは主人公が異なる設定で、桐谷が橋本役で主演を務めた。倉科が沙奈、橋本が大渕秀行、蓮佛が大渕礼子、斉藤が市川を演じている。なお18年前の事件のもう1人の犯人である彩也子のキャストは発表されていないため続報を待とう。脚本は「連続ドラマW 湊かなえ ポイズンドーター・ホーリーマザー」の吉川菜美、監督は「フジコ」を手がけた村上正典が担当した。

企画書を読んで出演を即決したという桐谷は「橋本という人物は他人から見ると得体の知れない、何を考えているか分からない男ですが、そこにはやはりタネがありました。そのタネを辿りながら、橋本という木を育てました。このミステリーは、登場人物の業や欲望、彼らの宿命の渦が、覆い被さり、ぶつかり合い、消え、更に大きくなる。もしかしたらそこには、あなたの心の奥深くの何かと重なり合うかもしれません」とコメントしている。

全5話の「連続ドラマW 坂の上の赤い屋根」は毎週日曜22時から放送・配信。第1話は無料放送される。YouTubeでは特報が公開中。

「連続ドラマW 坂の上の赤い屋根」特報

※動画は現在非公開です。

桐谷健太 コメント

初めに企画書を読ませて頂いた瞬間からこれは面白い作品になりそうだなと思い、即決しました。そしてこの橋本という人物は他人から見ると得体の知れない、何を考えているか分からない男ですが、そこにはやはりタネがありました。そのタネを辿りながら、橋本という木を育てました。
このミステリーは、登場人物の業や欲望、彼らの宿命の渦が、覆い被さり、ぶつかり合い、消え、更に大きくなる。もしかしたらそこには、あなたの心の奥深くの何かと重なり合うかもしれません。
ぜひ楽しんで観て頂けたら幸いです。

倉科カナ コメント

脚本を読んだとき、最後まで結末の気になるストーリーに魅了されました。
私が演じる小椋沙奈という役の誰かに認められたいが故の焦燥感や抑圧、そこから生まれる爆発、自分の力を誇示したい気持ちは多少なりともわかるので、その部分を増幅させて役に挑みました。
本当に大変な役だったのでエネルギーを使いましたが、主演の桐谷さんの人柄に何度も救われ演じ切ることができたと思います。
ぜひたくさんの方にこの作品を楽しんでいただけたら嬉しいです。

橋本良亮 コメント

死刑囚という役柄は初挑戦で12、3キロ減量して、外見と内面の役作りをしました。小説では大渕はものすごく「爽やかイケメン」と強調されていたので、ドラマを撮影するにあたってハードルが高かったです。一作品で高校生から30代後半まで年齢の振り幅が広い役を演じ、さらに大渕という人物には色々な面があり、撮影もすごく楽しんでやることが出来ました。
30歳を迎えての節目の作品でもあり、これまでにない「橋本良亮」をご期待いただけたらと思います。是非、大渕秀行に惚れてみませんか?

蓮佛美沙子 コメント

孤独、抑圧、侮蔑。彼女の周りに浮遊するワードはどれもハードなものなのに、誰もがどこかで共鳴してしまうような、不思議な“何か”を内包した役でした。
卑屈な感情に支配されて相手の台詞が聞こえなくなったり、役を通して出会った初めての感覚はとても苦しく、同時に役者としてとても幸せな時間でした。
謎が解き明かされていく面白さはもちろん、登場人物のいろんな“欲”が、歪な形で画面いっぱいに漂っていると思います。楽しんでいただけますように。

斉藤由貴 コメント

この作品は、登場人物が皆、様々な過去を十字架のように背負い、生身の人間の裏の部分、憎しみ、裏切り、強欲などを抱えながら生きている、残酷だけれどある意味とても血の通った物語であると感じました。私が演じた市川聖子という人も、編集者としての栄誉、名誉、お金、そして美しい若い男、それらにしがみつきながらも運命に振り払われてゆく女の悲しさや醜さが描かれていて、演じていてとても魅力的な人物でした。
栄華を極めていた時代、落ちぶれた現在、若い女盛りの時代、老いて諦めてしまった現在。
演技者として、何か、託されたと思えて、とても嬉しい経験でした。

真梨幸子 コメント

WOWOWでドラマ化が決まって

お話をいただいたのは原作の単行本が発売してすぐのことだと記憶しています。もちろん、快諾です。
なにしろ「5人のジュンコ」のWOWOWさんですから、間違いはない。しかも、監督さんは「殺人鬼フジコの衝動」の村上正典さん! 素晴らしい組み合わせです。期待しかありません。一視聴者として、完成がひたすら待ち遠しいです。

視聴者へのメッセージ

物語の舞台は、坂の街です。
坂は、「土」に「反」(土にかえる)と書き、「死」を意味するという一説があります。坂の向こう側には黄泉の国が広がっていると、昔の人は考えたかもしれません。坂は、高台と低地を隔てる「境」も意味するそうです。つまり結界です。「死と結界。ドラマチックじゃないか。いつか必ず、小説にしてみよう」と坂の街を散歩しながら作り上げた物語です。坂道をのぼるときの、あの息が切れる感覚を思い出しながらご覧いただけたら幸いです。

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