侯孝賢が新世紀を生きる女性描いた「ミレニアム・マンボ」4Kレストア版が2月公開(予告あり / コメントあり) (original) (raw)

「悲情城市」のホウ・シャオシェン(侯孝賢)が2001年に発表した台湾・フランス合作映画「ミレニアム・マンボ」の4Kレストア版が、2月16日より東京・新宿武蔵野館、シモキタ - エキマエ - シネマ「K2」ほか全国で順次公開される。

本作はホウ・シャオシェンがのちに「百年恋歌」「黒衣の刺客」でもタッグを組むスー・チーを初めて主演に迎え、新世紀(ミレニアム)を生きる1人の女性の愛の喪失と再生を描いた作品。2001年の台北で恋人と同棲するヴィッキーが、荒れた生活を送る恋人のハオと裏社会に生きるガオとの間で揺れ動くさまをつづる。撮影は「花様年華」「夏至」を手がけたリー・ピンビンが担った。

4Kレストア版は2023年の第39回ドイツ・ミュンヘン国際映画祭での上映が話題を呼び、同年12月には米NYの映画館メトログラフにて上映された際は2週間のチケットが即完売し、延長上映もされるなど、再評価の熱が高まっている。日本でも「MOOSIC LAB 2024」の特別上映作品としてプレミア上映された。

「夜明けのすべて」の公開を控える映画監督の三宅唱は「あの夜はああだった。この夜はこうだった。いや、ああだったのはこの夜で、こうだったのはあの夜かもしれない…ともかくこの映画のスー・チーは、一切の説明や解釈を必要とせずただそこに存在した。これほど素晴らしいことはない」と推薦。映画評論家の森直人も「あの頃から独特のリズムを伝える『ミレニアム・マンボ』は今も終わらない。永遠に我々の心と身体を揺らし続けるのだ」と語っている。

YouTubeでは「ミレニアム・マンボ 4Kレストア版」の予告編が公開中。配給はSPOTTED PRODUCTIONSが担当する。

台湾・フランス合作映画「ミレニアム・マンボ 4Kレストア版」予告編

(c)2001 3H Productions / Paradis Films / Orly Films / SinoMovie.com

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