佐野和宏の監督作「ミミズのうた」クラファン実施 (original) (raw)
佐野和宏の「ミミズのうた」4Kデジタルリマスタリング計画始動、クラファン実施
2024年2月17日 22:00 11
“ピンク四天王”と称されてきた佐野和宏が監督を務め、1983年に初公開された「ミミズのうた」。本作の4Kデジタルリマスタリング計画が始動し、その支援を募るクラウドファンディングが2月20日から7月31日まで行われる。
佐野の自主制作映画1作目にあたる「ミミズのうた」は、第6回ぴあフィルムフェスティバルの入選作品。孤独な日常と拳銃を手に入れ暴走する主人公の青年を佐野が自ら演じ、小水一男、五月マリア、松井良彦もキャストに名を連ねた。
これまでVHSの複製により再上映が行われてきた本作。紛失したと思われていた8mmフィルムが佐野の自宅から見つかったことを受け、フィルムを未来に残すため、このたびの計画が始動した。クラウドファンディングを主催するのは、評論家や映画監督として知られる切通理作が店主を務める「ネオ書房」だ。目標金額は50万円で、リターンとして「ミミズのうた」の特製ポスターや、DVD、シナリオ、サントラCD、佐野とともに上映会に参加する権利などが用意された。現在YouTubeでは本プロジェクトの告知動画が公開中だ。
佐野の作品を愛し、彼の監督作「バット・オンリー・ラヴ」にも出演している柄本佑は「どことなく御伽話の様な世界を彷徨い歩く男はなんだか天使の様です。天使は叫び、うめき、泣き、怒る。その姿がなんとも儚くて……。彼はギリギリで立っている。でも、立てている。だから歩いて歩いて自分を、世界を変えようと必死だ。できる事なら歩く事も立つこともせずにミミズの様に蠢いて終わりたいのかもしれない。でも立てるから、歩けるからやるしかないんだ。是非ざらついた映像の中にいる若き佐野和宏の心を体感してほしいです」と呼びかけた。
なお、目標金額に達成しない場合も、4Kデジタルリマスタリング計画は実行される。詳細はクラウドファンディング特設サイトで確認してほしい。