人生最期の日に自称天使と出会う「祝日」予告解禁 (original) (raw)
「幻の蛍」の伊林侑香が監督を務め、伊吹一が脚本を手がけた映画「祝日」が5月10日に富山県で先行公開され、5月17日から全国にて上映される。
本作の主人公は中学2年生の奈良希穂。中学に入ってからずっと一人暮らしをしている。優しかった父は死に、母は姿を消した。怒ることも泣くこともなく、毎日野菜ジュースとプリンだけを口にし、それでも人間はなかなか死なないものだと思いながら日々を無為に過ごす希穂。ある日、彼女がいつものように登校すると「本日は、祝日につき、休校」という看板が正門に出されていた。一度は学校に背を向けた希穂だが、何かに突き動かされるように校舎の屋上へ向かう。そして眼下のアスファルトへ一歩踏み出そうとした瞬間、誰かが手をつかんだ。それは“希穂とずっと一緒にいた”と言い張る自称天使だった。やがて、いつもの街での数奇な出会いが希穂の心を少しずつ揺り動かし、何も感じなかった世界は「最期の一日」を生きることで変わっていく。
希穂を演じたのは、撮影地の富山で200人以上が参加したオーディションを勝ち抜いた中川聖菜。自称天使に「真白の恋」の岩井堂聖子が扮する。富山県出身の西村まさ彦が、生き別れた娘と再会する日を夢見るマジシャン役で登場。娘と妻を事故で失い、喪服を脱ぐことができなくなった中華料理店の店主・アフロさんを芹澤興人が演じた。忘れられない人を待ち続けるカフェのお姉さん役で中島侑香が出演している。主題歌は寺尾紗穂の「記憶」。音楽をモリマツコウスケ、撮影を渡辺浩章が担当した。
中川は「奈良希穂を演じて、嫌なことや辛いことがあっても、命は1番大切にしないといけないということを改めて考えさせられました」とコメント。岩井堂は「人生は“光と影”の対比で表現されることが多々ありますが、この映画は“その間の物語”です」と述べ、伊林は「あらためて、映画には人を動かす力があると学び、それを作品に込め、祝日を創り上げることができました。劇場で観ていただけるのがとても楽しみです!」と期待に胸を膨らませている。
YouTubeでは予告編が公開中。
映画「祝日」予告編
中川聖菜 コメント
この映画が初の主演映画でした。奈良希穂を演じて、嫌なことや辛いことがあっても、命は1番大切にしないといけないということを改めて考えさせられました。
自分自身も今まで生きてきて嫌なことは沢山ありましたが、改めて命を大切にしようと考えれたのは彼女を演じる機会をいただけたからだ思っています。
このような機会をくださり、またこの作品を通して関わって下さった皆様に、感謝の気持ちでいっぱいです。そしてこの作品を是非、沢山の方々に見てもらえることを願っています。
岩井堂聖子 コメント
私自身ずっと誰かにかけて欲しいと思っていた言葉たちを携えて、
希穂ちゃんの最期の一日を一緒に過ごしました。
心が彷徨い、不確かな物事に対する明白な答えが欲しい彼女に、
天使の私が出来た事とは、一体なんだっただろうと未だに考えます。
残酷にも少女の心に漂い纏わりつく暗闇。
そこに希望という光を注ぐ、ただそれだけに情熱を燃やしました。
人生は“光と影”の対比で表現されることが多々ありますが、
この映画は“その間の物語”です。
伊林侑香 コメント
撮影では、期待はずれの天候や予想外のハプニング、常に選択と決断が求められました。その度に、スタッフの皆さんとキャストの皆さんのご協力があり、経験と技術を共有していただいたとても恵まれた現場でした。
スタッフ・キャストの皆さんをはじめ、富山県のロケ地の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
あらためて、映画には人を動かす力があると学び、それを作品に込め、祝日を創り上げることができました。劇場で観ていただけるのがとても楽しみです!
(c)「祝日」製作委員会