ジェーン・カンピオンがマイケル・ナイマンの素顔を語る (original) (raw)
「ピアノ・レッスン」監督ジェーン・カンピオンがマイケル・ナイマンの素顔を語る
2024年3月27日 16:00 5
「ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター版」の本編の一部がYouTubeで公開。あわせて監督のジェーン・カンピオンのインタビューコメントが到着した。
第46回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞し、日本公開30周年を迎えた「ピアノ・レッスン」。19世紀半ばのニュージーランドを舞台に、入植者に嫁ぐため娘フロラと1台のピアノとともにスコットランドから渡ってきた女性エイダの姿が描かれる。夫になるスチュアートはピアノを浜辺に置き去りにし、先住民との通訳を務めるベインズの土地と交換してしまう。しかしエイダに惹かれたベインズは「ピアノ1回のレッスンにつき鍵盤を1つ返す」と彼女に提案する。ホリー・ハンターがエイダ、ハーヴェイ・カイテルがべインズを演じ、サム・ニール、アンナ・パキンがキャストに名を連ねた。
壮大な海を背景に砂浜に佇む1台のピアノが映し出される本編映像には、エイダやフロラに近づくベインズの姿が確認できる。場面を印象付けるのは、マイケル・ナイマンが本作のために書き下ろしたピアノソロ曲「楽しみを希う心」。当時発売されたサウンドトラックは全世界で300万枚以上の売り上げを記録し、本日3月27日より再販もされている。
カンピオンはナイマンについて「本当に天才」と語り「楽しむことが大好きで、家族のことが大好き。お買い物が大好きで、食べたりすることが大好き。ドラマシリーズ、昼メロみたいなものを観たりすることも大好きで(笑)、非常に高尚な趣味と、庶民的な趣味を両方持っている人」と回想する。当時、彼に対してどのように楽曲をオーダーしたかについては「こういうものが欲しい、こういうものを夢見ているということは伝えました。マイケルは脚本を読んだうえで、すでに自分の中にアイデアがあったようで、古いスコットランドの曲をもとにしてメロディを作りたいと言っていました」と思い返した。
ナイマンはさまざまな曲をベースにして曲を制作し、カンピオンに送ったそう。そして彼女が電話で曲の感想を共有すると、ナイマンは喜んで聞いてくれたという。カンピオンは「私は音楽についてはまったく無知なのですが、音楽を聴くことはできるし、自分がそれを聴いてどんな感じがしたかということを語ることはできたんですね。ただ、そういうやり取りは、私が無知な赤ん坊のような存在なので、赤ん坊と天才が話をしているような感じでした(笑)。それでも、お互いが尊敬し合って仕事ができたことは、とてもうれしく思いました」と振り返った。
「ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター版」は東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国で公開中。
※「ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター版」はR15+指定作品
映画「ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター版」本編映像
(c)1992 JAN CHAPMAN PRODUCTIONS&CIBY 2000
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