「めくらやなぎと眠る女」予告公開、原作は村上春樹 (original) (raw)
村上春樹の短編小説を原作とする長編アニメーション「めくらやなぎと眠る女」の公開日が7月26日に決定。YouTubeで予告編が解禁された。
村上の「かえるくん、東京を救う」「バースデイ・ガール」「かいつぶり」「ねじまき鳥と火曜日の女たち」「UFOが釧路に降りる」「めくらやなぎと、眠る女」を音楽家・アニメーション作家のピエール・フォルデスが映像化した本作。大地震によって、人生に行き詰まっていることにすら気付いていなかった人々が自己の中の真実を見つめ、目覚めていくさまが描かれる。アヌシー国際アニメーション映画祭2022で長編部門の審査員特別賞を受賞。第1回新潟国際アニメーション映画祭ではコンペティション部門のグランプリに輝いた。
予告編には、自分を待ち受けていた巨大な“かえるくん”に「ここへ来たのは東京を救うためです」と告げられた男・片桐が困惑するシーンや、人影がUFOに吸い込まれていく場面などが切り取られている。アメリカ文学者・翻訳家であり、「翻訳夜話」など村上との共著でも知られる柴田元幸のコメントも収められた。
フォルデスは、村上の小説を翻案した理由を「言葉にならないほど繊細で、想像を超えるほど奥深い感情、そんな感情を掻き立てる小説を使わないことなど考えられなかった」とコメント。アニメーションにした理由については「平凡な日常世界において、現実と内面の両方で起こった劇的な出来事によってその世界が揺るがされるちょっとマジカルな物語を、独自の方法で語りたかった。マジックリアリズム的世界観でこの精神生活を見せるには、アニメーションは完全な手法だと感じている。なぜならすべてを一から作り直す必要があり、それが現実とのずれを生みだすから。このずらしと転移の必要性が私の監督としてのアプローチには不可欠なのです」と語っている。
「めくらやなぎと眠る女」は東京・ユーロスペースほか全国で公開。ライアン・ボンマリート、ショシャーナ・ビルダー、マルセロ・アロヨ、スコット・ハンフリー、アーサー・ホールデンらがボイスキャストに名を連ねた。
映画「めくらやなぎと眠る女」予告編
(c)2022 Cinéma Defacto – Miyu Prodcutions – Doghouse Films – 9402-9238 Québec inc. (micro_scope – Prodcutions l’unité centrale) – An Origianl Pictures – Studio Ma – Arte France Cinéma – Auvergne-Rhône-Alpes Cinéma
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