「アンメット」杉咲花と監督が語る制作裏話 (original) (raw)

「アンメット」杉咲花とYuki Saitoが対談、手術シーンは「若葉くんのほうが器用!」

2024年4月15日 7:00 3

本日4月15日にカンテレ・フジテレビ系でスタートするドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」より、主演の杉咲花と監督のYuki Saitoによる対談インタビューが到着した。

子鹿ゆずると大槻閑人によるマンガをもとにした本作は、“記憶障害の脳外科医”である主人公・川内ミヤビが目の前の患者を全力で救い、自分自身も再生していく医療ヒューマンドラマ。不慮の事故で脳を損傷し、過去2年間の記憶が抜け落ちているだけでなく新しい記憶も1日以上とどめておくことができないミヤビを杉咲、アメリカの大学病院から赴任してきた脳外科医・三瓶友治を若葉竜也が演じるほか、井浦新、吉瀬美智子、千葉雄大、岡山天音、生田絵梨花、山谷花純、尾崎匠海(INI)、中村里帆らが出演する。

杉咲は「脳の疾患には後遺症がつきもので、手術をして終わりではなく、その先の人生にも医者たちが思いを馳せるという、原作者の子鹿先生ご自身の経験にもとづくメッセージがとても印象的でした。一方で医療の話にとどまらず、患者を救う側の医者も、誰かに救われたい瞬間があるという1人ひとりの生活者たちの物語でもあって、暮らしの手触りを感じられる作品だと思いました」と言及。Yuki Saitoも「最初から伝えたいことがストレートに伝わってくる作品で、患者さんやその家族、さまざまな局面において、普段光が当たらない人にもちゃんと光を灯す。それが、子鹿先生が『アンメット』を通して伝えたいことなんだなと思いました」と共感する。

三瓶を軸とした原作と違い、ドラマではミヤビが主人公に。Yuki Saitoは「彼女もまたすごい女性で、自分も脳に障害を抱えていて思い悩むことがたくさんあるはずなのに、それを人に見せない。朝起きて、忘れている2年分の記憶を2時間で自分の中にインプットして、それであの笑顔に至っていると思ったら、その部分は僕もすごく見たいと思ったし、そこにこそドラマが生まれると思いました」と意図を明かす。杉咲が「ミヤビは誰にでも対等に向き合う人。それは記憶障害を抱えているからということではなく、先天的にフェアな人なんだと思うんです」と役柄を分析すると、Yuki Saitoは杉咲と似ている部分があると指摘。立場やポジションに関係なく、同じ目線で向き合えるところが2人の共通点だとし、「朝、現場に入ったら笑顔で『おはようございます!』と言ってくれる感じが、すごく似ていると思います。だからこそ、現場に来てくださった子鹿先生も、花ちゃんのお芝居を見て『ミヤビにしか見えない』と言ってくれんだと思います」と称賛した。

タイトなスケジュールで撮影される連続ドラマとしては珍しく、本作はクランクイン前の2023年9月頃から、濃密な話し合いが重ねられたという。今も撮影しながらほとんどのシーンで議論が生まれるそうで、制作サイドと俳優部の垣根を越えたところで意見を共有しながら進められている。杉咲は「実際に現場に立つと、脚本を読んでいたときには想像もしなかった事態が起こるというか、例えば三瓶先生が目の前に立っているだけでどうしようもなく心が動かされてしまって、こんな感覚になるんだという気付きがあったりもして、それがすごく面白いんです」と充実感をにじませた。

医療ドラマに欠かせない手術シーンの苦労話も。杉咲は医療の基礎知識を教わるのみならず、いつ自分の手元が映っても大丈夫なレベルまで上達すべく、実技の練習用キットで自主練習を続けてきた。脳外科手術の難しさを聞いていた制作陣は、手元のカットを分けて撮影する予定だったが、杉咲から「挑戦してから決めてほしい」という一言が。Yuki Saitoは「最初からあきらめていた自分にハッとしました。やっぱりリアリティが生まれるし、その緊張感と連鎖するように、手術を見守っている三瓶先生たちの表情も変わってくる。医療指導の先生たちも花ちゃんの腕前には驚いているんです」と語る。杉咲は「10月に初めて縫合練習を体験したとき、3時間ほど掛けてやっと感覚をつかめるようになったその横で、若葉くんは開始5分くらいですでに習得していました。若葉くんのほうがよっぽど器用! この間も吻合(ふんごう)の練習をしていたら『ちょっとやらせて』と言われて、まさかと思ったら初めてやったのにできちゃったんですよ。あれはけっこうヘコみました(笑)」とエピソードを打ち明けた。

「アンメット ある脳外科医の日記」は毎週月曜22時から放送。「連続ドラマW 落日」の篠崎絵里子が脚本を手がけ、Yuki Saitoと本橋圭太が演出を担当する。

※篠崎絵里子の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記

アンメット ある脳外科医の日記

カンテレ・フジテレビ系 2024年4月15日(月)スタート 毎週月曜 22:00~ ※初回15分拡大