マルコ・ベロッキオ監督作「夜の外側」が8月公開 (original) (raw)
マルコ・ベロッキオの監督作「Esterno notte」が「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」の邦題で8月9日に公開決定。イタリアで起きた国家を揺るがす大事件の裏側を描いた340分にも及ぶ長編で、ベロッキオは2003年の「夜よ、こんにちは」に続いてアルド・モーロ誘拐事件を再び題材に選んだ。
1978年3月、キリスト教民主党の党首で首相経験もあったモーロが、極左武装グループ「赤い旅団」に誘拐された同事件。「夜よ、こんにちは」では赤い旅団側から同事件を描いたベロッキオは、「すでに語られた物語には戻らない」という自身のルールを破り、史実にフィクションも織り混ぜながら、再び映像化した。
「夜の外側」ではモーロ、救出の陣頭指揮を執った内務大臣フランチェスコ・コッシーガ、モーロと旧知の仲である教皇パウロ6世、赤い旅団のメンバーであるアドリアーナ・ファランダ、そしてモーロの妻であるエレオノーラという6つの視点で事件の真相を映し出す。ファブリツィオ・ジフーニがモーロを演じたほか、マルゲリータ・ブイ、トニ・セルヴィッロ、ファウスト・ルッソ・アレジ、ダニエーラ・マッラが出演した。
2022年の第75回カンヌ国際映画祭で初披露されたのち、イタリアでは前後編に分けて劇場公開。その後、国営放送RAIで3夜にわたってオンエアされ高視聴率を記録した。第68回ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で17部門18ノミネートを果たし、監督賞、主演男優賞など4部門に輝いている。日本ではイタリア映画祭2023で上映された。
ティザービジュアルには、赤い旅団を彷彿とさせる真っ赤な背景に、モーロが誘拐される瞬間をデザイン。YouTubeで公開された特報には、モーロが「死にたくないことの何が狂っていますか?」と問う様子などが収められている。
ザジフィルムズが配給する「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」は東京・Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で順次ロードショー。
映画「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」特報
(c)2022 The Apartment – Kavac Film – Arte France. All Rights Reserved.
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