監禁された元首相が心情を吐露「夜の外側」本予告 (original) (raw)
監禁された元首相が心情を吐露、マルコ・ベロッキオ監督作「夜の外側」本予告
2024年6月14日 11:05 2
マルコ・ベロッキオの監督作「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」の本ビジュアル、本予告、場面写真が解禁された。
本作は1978年、キリスト教民主党の党首で首相経験もあったアルド・モーロが、極左武装グループ「赤い旅団」に誘拐された事件の裏側を描いたもの。ベロッキオは2003年の「夜よ、こんにちは」でこの事件を赤い旅団側から描いたが、「夜の外側」では史実にフィクションも織り混ぜながら、事件に関わった人物たちの6つの視点から再構築した。ファブリツィオ・ジフーニがモーロを演じたほか、マルゲリータ・ブイ、トニ・セルヴィッロ、ファウスト・ルッソ・アレジ、ダニエーラ・マッラが出演した。
解禁された本ビジュアルは、ティザーに引き続き赤を基調とし、手で顔を覆い隠す象徴的なモーロを中心に、本作の主要登場人物たちが周縁を囲った。モーロの横には、劇中で赤い旅団に50日以上にもわたって監禁された彼が吐露する「生きたいと願うことの 何が狂っていますか?」という言葉が記されている。YouTubeで公開された予告編は、本編でも使われているジャネットの「Porque te vas」をBGMに、モーロが赤い旅団に誘拐されて家族や政府関係者らが戸惑う姿や、赤い旅団のメンバーが決起する姿などがリズミカルに映し出された。
日本での上映形態が決定。イタリア本国での劇場公開時の上映形態と同じく前編(I~III)と後編(IV~VI)、各170分に分けて上映され、上映素材もイタリア劇場公開版となる。ザジフィルムズが配給する「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」は8月9日より東京・Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国で順次ロードショー。同館でのタイムテーブルは劇場公式サイトで確認ができる。さらに映画誌・比較文学研究家の四方田犬彦、映画評論家からの秦早穗子からの推薦コメントが到着した。
四方田犬彦(映画誌・比較文学研究家) コメント
これは悪と背信の叙事詩である。
また愛と期待のメロドラマでもある。
ベロッキオはつねに家庭と権力、夢と解放を描いてきた。
要するに、イタリアのすべてを描いてきたといえる。
秦早穗子(映画評論家) コメント
1978年。ひとりの政治家の誘拐と殺人。
ローマ教皇から、全ての政党と家族を巻き込む。
いやイタリア中を揺るがす。政治における権力闘争と金。
マフィアの暗躍、更に大きな力が介入したかも。夜の闇の内と外。
マルコ・ベロッキオの情熱と理性が、我らの心に火をつける。
映画「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」本予告
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