「明日を綴る写真館」平泉成が妻からの手紙に涙 (original) (raw)
映画「明日を綴る写真館」の大ヒット御礼舞台挨拶が本日6月22日に東京・TOHOシネマズ 日本橋で行われ、キャストの平泉成、佐野晶哉、監督の秋山純が登壇した。
あるた梨沙のマンガをもとにした本作は、寂れた写真館を営む無口なカメラマン・鮫島武治と、彼の写真に魅了されて弟子入りを志願した若手カメラマン・五十嵐太一が織りなす物語。平泉が鮫島、佐野が太一を演じた。
平泉は満員の観客を前に「夢のようですね」と感無量の様子で、「温かく優しい映画が久しぶりに観られてうれしいという反応ばかりです。娘や息子に見せたい、両親にこの映画をプレゼントしたいと言ってくれる方もいました」とほほえむ。一方で彼から「うちの孫」と紹介された佐野は「成さんは大先輩だけれど、もう地元の学校の先輩みたい。いや、うちのじいちゃんです!」と声を弾ませる。そして周囲の反響について「映画を観た中学時代の先生から友達経由で『成長を感じてうれしい』と連絡をいただきました。『そろそろ実家に帰らなければ』と思ってくれる友人もいたり」と報告した。
この日に平泉が着用したネクタイは、佐野が映画公開初日に誕生日プレゼントとして贈ったもの。「今日もメンカラ(メンバーカラー)のネクタイをしてきました」と平泉が言うと、佐野は「僕がいないところでもつけてくださっているようで本当にうれしい」と笑みを浮かべる。また平泉が「どういうわけか私が持っている上着のどれにも合う」と太鼓判を押すと「成さんの過去60年のいろいろなスーツをネットで調べて、これや! と思って決めたから」と明かして平泉を驚かせていた。そして“エゴサの鬼”と自称する秋山は「ほとんどの感想に“いいね”を押して、DMにもすべて返信しています。親に会いたくなった、親の写真を撮りたくなったなどと家族について書いてくれるのがうれしい」喜ぶ。すると平泉は「さっきから会話についていけないのだけれど……エゴサって何?」と首をかしげ、佐野から説明を受ける姿もあった。
イベントの中盤では、平泉の妻・里香さんからの手紙が司会よりサプライズで朗読される一幕も。メッセージを贈られた平泉は「大輪の花を今まで咲かせられなかった。横でいつも主役を見ながら悔しかったね」と語りつつ涙を浮かべ、「自分に悔しくてそんなサインばかりを書いていたけれど、今回主演をやらせてもらって……ありがとうございました」と感謝を伝えた。
さらに親族からもメッセージが続々と届き、客席には里香さんをはじめ家族の姿が。平泉は「この場に立たせていただくのに60年の月日が経ってもう80歳。長い事かかったなと思うけれど、本当にありがとうございます。家族として、今ひとつかっこよくない僕をずっと支え続けてくれた」と口にする。横で佐野も「成さんからご家族の話を聞くことが多かったので、こうして直接お会いできて、ご家族からの激励の言葉を聞かせてもらえて……うちのじいちゃんかっこいいです」と感極まる様子を見せた。
「明日を綴る写真館」は全国で公開中。
平泉成の妻・里香さんからの手紙全文
成さんへ
「大輪の花 咲かずとも 充つる日々」
色紙に成さんがずっと書いて来た言葉です
脇役として沢山のお仕事をしながら
必死に自分を奮い立たせて来た言葉です
けれど サインを書く横顔は何処か寂しげで…
「幸せは家族の総合点だよ」と声をかけ
何とか「充つる日々」をと 心掛けて来ました
今回、主人に大輪の花をプレゼントして下さった
秋山監督や出演者、スタッフの皆様に
心から感謝申し上げます
ありがとうございました
そして…成さん おめでとう! 大輪の花 咲かせたね!
晴れやかな面持ちで 明日からどんなサインを綴りましょうか…
幼い孫達が おじいちゃんの代表作
「明日を綴る写真館」を胸に刻める日を楽しみに…
2024.6.22
里香
平泉成の親族からのメッセージ
長男・陽太さん
19歳で役者を志し、ホテルを辞めた頃に想い描いた夢はいつしか「家族のため」として、少し形を変えてきたと思います。そんなお父さんを誇りに思い感謝してきました。夢が叶ったこと。60年間で関わった多くの人が喜んでくれると思います。本当におめでとう!
陽太さんの妻・愛(めぐみ)さん
コツコツと努力を続けていれば、いくつになっても夢は叶うんだと、勇気と感動をもらえました。
お父さんは私たちの誇りです。
本当におめでとうございます。
陽太さんの長男・凛人(りひと)さん
映画の主演、おめでとう!
僕も頑張るから、成さんも頑張ってね!
自慢のおじいちゃんだよ。また、会える日を楽しみにしてるね!
長女・季里子(きりこ)さん
すごいです。おめでとう!!! お母さんをはじめ芸歴60年支えてくれた人たちのお陰…そして何よりお父さんの人柄、努力の賜物だと思います。家族のために…ありがとう!!! この映画が沢山の人の心に響きますように!
季里子さんの夫・裕介さん
「ひとつのことを60年続ける」…簡単なことではないと思います。家族のために走り続ける姿、多くの人に夢や希望を与えるお父さんの生き様が映画を通して伝わることを願っています。本当におめでとうございます。
季里子さんの娘と息子・あかりさん&あおとさん
せいさん えいがこうかい おめでとう
(c)2024「明日を綴る写真館」製作委員会 (c)あるた梨沙/KADOKAWA